センター試験で思うように点が取れなかった先輩は、その要因をどのように分析し、2次試験で挽回したのか、その秘訣を紹介しよう。
京都府立大学 公共政策学部 公共政策学科 T・Nさん
2016年入学
大阪府立茨木高校 2016年卒 女子
得意科目:国語
苦手科目:日本史、地理
入学大学の配点比率:センター試験 60% 2次試験 40%
センター試験の結果
センター試験の反省
高校の授業の進度が遅く
直前期に焦って
過去問を解くはめに
夏休みに2次試験の勉強を優先しすぎて、センター試験の対策ができなかったことがおもな原因だと思います。ゆっくり時間を取って対策できるのは夏休みと冬休みしかなく、しかも冬休みは期間が短いので、夏休みから少しずつセンター試験の過去問を解いておく必要があると思いました。とくに、地歴・公民は高校で習ってから過去問を解こうと思っていたら、授業の進度が遅くて冬休みに焦ってやらなければならなくなりました。せめて習ったところだけでも、今のうちにやっておくとよいと思います。高校の進度が遅い場合は、授業と並行して、その先を予習しておくと、直前期の忙しい時期にテスト勉強する時間も短縮できるのでよいと思います。数学Ⅰや国語、英語も少しずつ過去問を解き始めて、できるだけ速く解く練習をしておくとよいと思います。
英数国は時間との戦い。
自分に合った時間配分や
解答順を見つけること
時間に比較的余裕のある理科と地歴・公民は、習ったところから分野別に過去問を解いて、夏休みぐらいからコツコツ対策していくのがよいと思います。ただ、理科基礎や地歴・公民は、試験の前には忘れてしまうので、さらっと一周解いて、わからない問題を覚え直したり、ノートにまとめておくとよいでしょう。
一方、英語、数学、国語は、時間との戦いになるので、自分に合った時間配分や解答順を見つけることを意識して、必ず時間を計りながら解くようにしましょう。数学は、間違えた時、計算ミスなのか、マークミスなのか、解き方を間違えたのかをきちんと把握して公式を覚え直したり、ミスをなくすにはどのタイミングでマークシートに答えを書き写すのがよいか、見直すのがよいかを探りながら、演習していくのがよいと思います。
センター試験はココに注意!
国語
自分が決めた時間配分を
忠実に守って解く
自分が事前に決めて練習した時間配分を途中でも忠実に守るべきだと思います。問題文を読むのに時間がかかるので、後半時間がなくなったら速く読もうとしすぎて見落としがあったりするとミスのもとになると思います。
数学
わからない問題は
潔く飛ばす勇気を
わからない問題を飛ばす勇気を持つことが大切です。自分がわからない問題はみんなもわからないと思って、1点でも多く取れるよう、次の問題に進みましょう。
英語
知識問題やリスニング問題は
時間をロスしないように
アクセントや文法などの知識問題はわからなくても迷わずに、とりあえずどれかを選んでマークして進むとよいと思います。また、リスニングも、2回英文を聞いたあと答えがわからなかったとしても焦らず、どれかひとつをマークして、次の英文を聞くことに集中しましょう。
逆転勝利へのアドバイス
少しでも多くの問題を解き
2次挽回の準備をすべき
2次試験はセンター試験とまったく出題傾向が違うので、過去問に慣れれば逆転できる可能性はまだあると思います。センター試験はほとんどの人が目標より低い得点しか取れません。センター試験を悔やんでもどうしようもないので、少しでも多くの問題を解き、2次試験での挽回の準備をするべきです。
どの科目も均等に
得点できるよう対策
2次試験は科目数が少ないので、挽回するためにどの科目も均等に点が取れるようにすることを目指しました。その際、センター試験と同様、大問ごとの時間配分を考えながら解くとよいと思います。また、大学独自の問題や、出題されやすい分野は問題集などで重点的に演習するのもよいと思います。
答案を添削してもらい
アドバイスをもらう
過去問を解いたら、その答案を塾の先生にチェックしてもらい、アドバイスをもらっていました。2次試験は記述式が多いので、客観的に自分の答案を見るため、先生に見てもらうことをお勧めします。2次試験は科目数が少ない分、対策する時間は思いのほか多くあります。あきらめずに頑張ってください。
センター試験受験後の挽回策
センター試験と2次試験は
出題傾向が全く異なるので
逆転の可能性にかける
大学独自の問題や
頻出の分野を
重点的に演習する
添削をしてもらうことで
自らの答案を客観的に見て
得点力を高める
この記事は「螢雪時代(2016年12月号)」より転載いたしました。