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【小論文】序論・本論・結論の3段構成。論点を明確にして、構想をメモし、「主題」を絞り込んで書こう

  • 小論文答案作成法&面接・口頭試問の応答術【小論文・面接入試直前特別コーチ】

小論文も面接も、要は「何を」「どう伝えるか」だ。「何を」は、ずばり自分の意見、考えだ。「どう伝えるか」では、小論文は文章力、面接はコミュニケーション力がカギを握る。ここでは、小論文・面接についてパターン別に、最短時間で入試本番に役立つ答案の作成法、質問の応答術をコーチする。

出題形式は課題型と資料読解型の2つ

 出題形式は、次の2つに大きく分けられる。どの大学・学部も、出題形式は毎年あまり変わらない。

出題形式 設問
課題
(テーマ)型
○○について、あなたの考えを述べよ。
○○について、あなたの意見を書け。
資料読解型 資料を読み(見)、あなたの考えを述べよ。
資料を読み(見)、①要約し、②あなたの考えを述べよ。

 試験時間・解答字数や、答案用紙の縦書き、横書きや枚数などについても事前に調べておくとよい。

まず設問の主旨をしっかり読み取ること

 まず、設問の主旨をしっかり読み取ることが必要だ。そのポイントは、①何について書くのか、②条件は何か、の2つ。
 ①の何について書くのかは、設問が「意見を述べよ」「要約せよ」「説明せよ」「理由を述べよ」「違いを明らかにせよ」などのうち、いずれなのかを把握する。
 ②の条件とは、「資料文を踏まえて」「具体例をあげて」「賛成・反対の立場を明らかにして」「体験を交えて」などさまざまである。解答字数も条件の1つだ。

自分の論点を明確化し、意見を決定する

 設問の主旨がよく理解できたら、次は「何をどう書くか」を考える。
 課題型小論文の場合は、設問の主旨に対する自分の視点、論点を明確にし、自分の意見・考えを決定する。
 資料読解型小論文の場合は、資料をしっかり読み取る。資料が文章の場合は、その大意や要旨を押さえ、要約する(資料が図表・写真の場合は、その特徴や傾向を分析、考察する)。
 筆者の考え方や見方を把握、確認したら、自分がそれに対してどう思うか、考えるか、自分の意見、見解、立場を明確にする。自分の意見、見解、立場を決定する場合は、筆者の考え方や見方に共感を覚えるのか、疑問や違和感を覚えるのかなど、自分の意見とどう関連するのか自覚する(相対化)

資料読解型小論文では「要約力」がカギ

 資料読解型の場合は、その意味で資料の要約力が問題を解くための大きなカギとなる。資料が文章である場合の要約の仕方は、およそ次のとおりである。
(1)各段落の要旨を各1文で書き、全体をつなぐ。次に文章を削り、指定字数内にまとめる。
(2)文中にくり返し出てくる語句(キーワード)や、文章(キーセンテンス)をマーク。主題と関連づける。
(3)文中の具体例は除外し、抽象語に注目する。
(4)文章構成のパターンに注意する(序論・本論・結論型か、起承転結型か、頭括型か尾括型かなど)。

書く「材料」を集める6つの方法・手順

 論述の主題、テーマが決定したら、それについて書くために次の方法で材料を集める。
(1)意見・見解…設問の主旨に対する自分の意見や見解を打ち出す。
(2)知識・情報…主題に関する知識や情報を選び出す。
(3)体験・経験…身近での具体的な体験や経験、出来事を思い起こす。
(4)連想…ある事項から関連する物事や考えを思い浮かべる。
(5)引用…他人の説や事例を例に引いて使う。ことわざや格言なども含む。
(6)資料…具体的な資料やデータを用いる。

 材料がそろったら、構想についてメモを作ろう。

文章構成は序論→本論→結論の3段形式

構想メモができあがったら、次の要領で答案を書く。


 序論で問題提起し、本論で情報・資料などから考えを述べ、結論では自分の言いたいことを明確に示す。
 序論・本論・結論の字数配分(例)はおよそ、次のとおりである。表中、〔  〕の数字は段落数。

解答字数 序論(全体の10~20%) 本論(全体の60~80%) 結論(全体の10~20%)
600字 60~100字〔1~2〕 400~500字〔2~3〕 60~100字〔1~2〕
800字 80~160字〔1~2〕 500~ 600字〔3~4〕 80~160字〔1~2〕
1200字 100~200字〔1~2〕 800~1000字〔5~6〕 100~200字〔1~2〕

書き終えたら、必ず答案の見直しをする

 書き終えたら、必ず答案の見直しをする。文章の論理展開がおかしくないか、誤字・脱字、送りがな、「です」や「である」調の統一、解答字数などを確認する。
 構想メモ作成、答案作成、見直しの時間配分(例)は次のようになる。

試験時間 構想メモ作成 答案作成 見直し
60分 15~20分 30~40分 5~10分
90分 20~30分 50~60分 10~15分
120分 30~40分 60~70分 15~20分

2017年一般入試小論文の出題予想テーマ
◎法学系統 法とは何か、民主主義、憲法、憲法改正、公共性、言論の自由、近代化と世間、18歳選挙権、安全保障関連法、集団的自衛権、裁判員制度、ヘイトスピーチ対策法、死刑制度廃止論議、地方創生など
◎経済・経営・商系統 日本の資本主義、ナショナリズムとグローバリズム、格差社会、消費税率引き上げ、アベノミクス、ワーキングプア、ニート、完全失業率、貧困率、TPP、マイナス金利導入、円高・円安など
◎文・教育系統 日本語の特色、言語コミュニケーション、いじめ防止対策推進法、こどもの貧困、学力低下、体罰、特別の教科 道徳、国立西洋美術館の世界文化遺産登録など
◎社会・社会福祉系統 個人と社会、少子高齢社会、インターネット社会、ボランティア活動、マイナンバー制度、人口減少社会、高齢者介護、男女共同参画社会、持続可能な社会、児童虐待、過労死など
◎国際・外国語系統 グローバリゼーション、国際交流、異文化理解、多文化主義、文化相対主義、普遍主義、イギリスのEU離脱、難民問題、ポピュリズム、世界の金融危機、テロリズム、ODAなど
◎総合・情報・環境・人間系統 国と地方自治、インターネット社会、個人と情報、人間とコンピュータ、人間と環境、地球温暖化、放射能汚染問題、生物多様性、CO2排出削減、温室効果ガス、パリ協定、太陽光発電、再生可能エネルギー、人間の生き方、人間の本質、人間の心、人間と死など
◎教員養成系統 学校教育の課題、学力低下、いじめ、不登校、理想の教師像、理数離れ、教師と子ども、子どもの貧困、いじめ防止対策推進法、組み体操禁止問題、各教科・科目の専門テーマなど
◎理・工系統 現代科学の課題、日常生活と科学、科学技術のあり方、科学者の責任、都市計画、地震・津波発生のメカニズム、原子力発電、ノーベル賞受賞、理数離れ、人工知能(AⅠ)、コンピュータ、ロボット、ドローンなど
◎農・獣医畜産・水産系統 日本農業(水産業)の現状と将来、食料問題、食料自給率、食料自給力、食の安全、生物多様性、遺伝子組み換え作物、地球温暖化、バイオテクノロジー、TPPと日本農業、科学技術と自然環境、食品偽装など
◎医・歯・薬、医療・看護系統 現代医学の課題、生命の尊厳、iPS細胞、医学と倫理、理想の医師像、認知症、エイズ、癌、医療ミス、インフォームド・コンセント、コミュニケーション能力、喫煙、新出生前診断、老いと死、高齢者の医療、地域医療、医師不足、感染症、肥満、臓器移植など


※【パスナビ編集部より】「螢雪時代・3月号」本誌では、小論文の対策として『課題(テーマ)型 小論文』『資料読解型 小論文』のそれぞれで例を挙げながら“手順”と“解答例”を示していますが、ここでは該当の2ページを割愛しています。


この記事は「螢雪時代(2017年3月号)」より転載いたしました。


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