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《Checkpoint 5:受験校数・スケジュール》無理なく最善の結果を出すには?

  • プランニングで差をつける!「成功する併願」の5つのチェックポイント

そろそろ併願校を決める時期。受験勉強で忙しくても、安易に併願校を選ぶのは絶対NG!
なぜなら、どのように併願するかで、受験結果の良し悪しに大きな違いが生じるからだ。
そこで、「成功する併願」をプランニングするための5つの注目ポイントを解説する。

戦略的なプランニングで
攻めの併願を成功させよう!

 受験の最大の目標は、第一志望校に合格すること。だが、一発勝負の試験で100%合格できる保証はないのも事実。そこで、第一志望校以外の大学の“併願”を考えることになる。
 では、併願とは、浪人を回避するために、やむをえず行う“守り”の手段にすぎないのか。いや、けっしてそうではない。併願は、やり方次第では、例えば「第一志望校合格の可能性をより高める」など、より良い受験結果を引き出すための“攻め”の手段にもなるのだ。
 しかし、攻めの併願には、戦略的なプランニングが不可欠。そこでこのあと、好結果を引き出すために必ず押さえたい、併願プランニングの5つのポイントを解説する。攻めの併願を成功させ、最高の結果をつかみとってほしい。

◆最高の状態で受験できるよう、無理のない数・日程に調整する!

スケジューリング 併願プランニングの○と×

コンディションづくりを重視し、ゆとりのある受験日程を組む
受験対策や休息の時間も確保することで、試験日に最大の力を発揮できる。

× 数撃ちゃ当たる!?」と考え、受験日程をびっしり埋め尽くす
何日も受験が続くと体力や集中力が低下し、思わぬ敗北を喫することも。

併願校数の典型パターン

目標校:偏差値+3~5程度 実力相応校:偏差値±2程度 合格確保校:偏差値-3~5程度

標準型

併願校数の基本パターン。これをベースにプランニングするとよい。受験の負担を軽減したい人は、実力相応校と合格確保校の各1校をセンター試験利用入試にするとよい。

チャンス拡大型

標準型に、目標校と実力相応校をそれぞれ1校ずつ追加したパターン。全8校で受験の機会としてはもう十分。これ以上増やしても、結果がよくなることは期待できないだろう。

省エネ型

第一志望校の受験に集中したい人、費用を抑えたい人向けのパターン。このくらい受けておけば、まずまず安心できる。うち1校くらいはセンター試験利用入試でもよいだろう。

スケジューリングのポイントはここ!

第一志望校最重視 して
全体の日程を組み立てる

 スケジューリングの最大の焦点は、第一志望校の試験日に最大の力を発揮できる受験日程を考えること。本命校の試験に支障が出ないよう十分に配慮して、日程を組み立てよう。

易➡難の順序 で受験して
徐々に自信を高めていく

 徐々に難易度が上がっていく受験日程が理想的。最初の受験は、志望順位が低く、難易度も易しめの大学がよい。本番の試験の状況に慣れつつ、志望校合格への自信を高めていこう。

「詰めすぎず、空きすぎず」
受験日の 間隔を適正化 する

 適度な頻度・間隔の受験日程はリズムをつくるが、コンディション調整のためにも、ずっと受験が続くスケジュールは避けたい。反対に、間隔が空きすぎると、実戦感覚が鈍ることもある。

連続受験は2~3日 にとどめ、
体力・集中力をキープ!

 特に地元から遠征して受験する場合、複数校をまとめて受ける人が多いが、受験日の連続は最大で3日程度にとどめたい。それ以上続くと、試験中の集中力があきらかに低下し、結果に影響する。

センター利用など 別方式 での
受験日程の 調整 も考える

 受験を希望する大学の試験日がバッティングするときは、個別試験が不要のセンター試験利用入試に切り替えたり、全学部日程など別日程の入試方式で受験して日程を調整することを検討しよう。

受験期間でも 学習日を確保 し、
最後まで実力向上を目指す

 第一志望の受験に合わせて実力を最大化するには、落ち着いて学習に取り組める時間も必要だ。実力は最後の最後まで伸びる。過去問演習や最終チェックで、“もうひと伸び!”を追求しよう。

受験校数は5~6校が目安。
「1・3・2」が基本パターン

 読者の中には、できれば何校でも併願して、チャンスを拡大したいと思う人もいるだろう。だが、受験校数が多すぎると各大学の受験対策が手薄になるし、試験に臨む集中力も散漫になる。それに実際に入学するのは1校だけ。ムダな受験は避けつつ、より自分の希望に近い結果が得られる併願プランを考えたいものだ。

 適切な受験校数の目安は、第一志望校も含めて5~6校程度。「目標校1、実力相応校3、合格確保校2」が基本パターンだ。「なるべくチャンスを増やしたい」なら目標校と実力相応校を1校ずつ追加、「第一志望校の対策に集中したい」なら数を絞り込むなど、自分の目的に合わせてカスタマイズするとよい。

 目標校や合格確保校に偏りすぎないよう、併願校の難易のバランスを調整することも重要だ。特に、自分の実力よりも高めの大学に挑戦する人は、合格確保校や実力相応校などの組み込み方を慎重に検討しよう。もちろん、合格確保校であっても、絶対に合格できるとは限らない。受験に油断は禁物だ。

 受験日程については、第一志望校の試験日を中心に考えていくのが原則。試験本番の雰囲気に慣れるために、少なくとも1校は第一志望校よりも試験日が前の併願校を選びたい。緊張しやすい最初の試験は、志望順位が低く、難易度もあまり高くない大学にして、それから徐々に受験校の難易度を上げていき、自信をもって第一志望校に臨む、というのが理想だ。

 さらに、受験日の間隔にも配慮すること。何日も試験が続く過密な日程は避け、頭を切り替え、体を休める時間の余裕があるスケジュールにしたい。また、試験会場への移動も考慮するべき。長距離移動は、時間・費用・心身と、すべてにおいて負担になる。なるべく移動の回数は減らし、学外試験会場の活用も検討したい。

 なお、各大学の試験日を確認するにあたっては、『螢雪時代11月号』の付録「2017年 私立大学入試日程カレンダー早見表」をぜひ活用してほしい。

失敗パターンから学ぶ
受験スケジュール調整法

*下に掲載の図中の「難」は難易度。私立大のセンター試験利用入試および国公立大入試の難易度は、通常、センター試験の“得点率”で示されるが、ここでは比較しやす いように、便宜上、私立大の個別入試の難易度と同様な形で表記した。

◆失敗パターンその1
 受験校数を増やせば、難関大に受かるはず…

問題点はここ!

●併願校の数が多すぎで、受験旅行が4回も必要になる
難易度が高い大学をたくさん併願しすぎている
●試験が続き、休養学習の時間が十分にとれない


アドバイス
運に期待するのはダメ!
十分に準備して合格を狙おう

 「実力的に厳しい大学でも、何回も挑戦すれば、一回ぐらい合格を拾えるのでは?」という甘い考えで数多くの難関大を併願し、「結果は全敗…」というのは、よくあるパターン。特に、第一志望校の難易度が高い場合は、その受験に集中するために併願の労力を軽くするのが基本。このプランの場合は、まず併願校数を絞り込み、センター試験利用入試や学外試験会場での受験も加えるなどして受験旅行を減らすべき。第一志望校はもちろん、それぞれの併願校についても、学力・体調・メンタル面で十分な準備ができる受験日程を組みたい。

◆失敗パターンその2
 受験順序とその影響を考慮していない…

問題点はここ!

最難関の一発目でつまずき、ペースを乱す可能性が高い
●失敗したときに気持ちを切り替える時間がない
●上位志望校を受けたあと、最後に合格確保校を受験


アドバイス
どの大学をいつ受験するかで
気持ちが変わり、結果も…

 併願で結果を出すには、“難易度・志望順位”と“受験順序”との関係もカギとなる。順序の基本は「易→難」。特に、実際の受験の経験がない現役生は、まず易しめの大学で手ごたえを得て、第一志望校に向けて徐々に自信を高めていきたいもの。このプランは真逆だ。最初の難関大で打ちのめされ、気落ちした状態で次の第一志望校に臨んで惨敗。気持ちを切り替える間もなく最後の合格確保校2校に臨み、いつもの実力を発揮できずに失敗…となりかねない。それに学力の面でも、難易度の高い大学をあとにしたほうが、受験対策をより多くできて有利だ。

◆失敗パターンその3
 第一志望校の受験だけを考えたい…

問題点はここ!

●センター試験のあと、いきなり第一志望校を受験
ずっと試験がないので、緊張感やリズムを保ちにくい
●センター試験で失敗すると全滅する危険性が高い


アドバイス
試験慣れ&中ダルミ防止!
併願のメリットにも注目しよう

 特に、難関国立大を絶対的な志望校とするような受験生の中には、負担の軽い併願を考える人が少なくない。その方向性自体は間違っていないが、併願するメリットにも目を向けたほうがよい。まずは「試験慣れ」。このケースでも、第一志望校の国立大の前に一度は大学の個別試験を経験して、本番の試験の感覚をつかんでおきたいところだ。また、適度に試験を挟むことで、気持ちが中ダルミすることなく、2次試験までの間、適度な緊張感をキープしやすい。併願校のために遠出はしたくないという人は、学外試験会場での受験も考えてみよう。



《column:Cost》受験費用を軽減する秘訣もチェック!


受験にかかる費用を賢く軽減しよう!

受験の機会は確保しつつ
コストを抑える方法は?
 受験料をはじめ、試験場までの交通費や現地での宿泊費、入学手続き時の費用など、大学受験には多くのお金がかかる。併願校が増えると、当然、かかるお金もふくらむ。かといって、お金の都合だけで妥協するのは後悔のもと。
 そこで、受けたい大学を受験する機会は確保しつつ、コストを上手に抑える方法を考えたいもの。このあとの解説も参考にして、納得できる受験とコストダウンを両立させよう。

受験料

センター利用はかなり割安。
併願割やネット割の大学も
 大学入試の受験料は、センター試験が3教科以上で18,000円、2教科以下で12,000円。国立大の個別試験は1校17,000 円で一律だ(公立大もほぼ準じるが、一律ではない)。一方、私立大の一般入試(独自入試)は35,000円が目安となる。例えば、国立大の前期・後期日程に加えて、私立大4校に出願すると、受験料だけで192,000円にもなり、重い負担となる。

 だが、私立大を受ける場合は、受験料を抑える方法がけっこうある。まずはセンター試験利用入試での受験だ。受験料の目安は15,000円~20,000円と独自入試に比べて割安で、遠方の試験会場に行くための交通費や宿泊費も不要になるため、トータルでかなりのコストを削減できる場合も多い。そのほか、学内併願で複数出願した場合などに2件目以降の受験料が割引になる大学や、インターネットによる出願で受験料が割安になる大学もある。

 受験料が安いという理由だけで併願校にするのは考えものだが、各大学の受験料の割引制度などは調べてみても損はないだろう。

入学手続き費用

入学金の重複を避けるよう
併願校を調整・選択する
 せっかく大学に合格しても、指定期日までに入学手続きをしなければ、入学資格は無効になる。私立大の場合は、合格発表日から1週間~10日後に入学手続きの締切日(第一次入学手続き)が設定されていることが多い。

 ここで問題なのは、入学手続き時には、30万円前後の入学金などを支払う必要があるということ。しかも、そのあと上位志望校に合格して入学を辞退しても、ほとんどの場合、入学金は返還されないのだ。多くの併願校にいちいち入学金を支払っていては、大変な出費になる。なるべく志望順位の低い大学の入学手続き締切日の前に、志望順位のより高い大学の合否がわかるように併願校を調整・選択して、入学金の支払い重複を避けたいものだ。

 ただし、各大学の合否結果の関係もあり、受験校が多いと理想通りにいかない場合も多い。また、私立大(2月入試)の入学手続きの締切日は、たいてい国公立大の合格発表前。私立大を併願する国公立大志望者は、私立大の入学金支払いの出費を想定しておく必要がある。

併願校はAとBのどちらを選ぶ?

受験旅行の費用

早割やパック商品などで
かなり節約できるケースも
 交通費については、鉄道なら「学割」利用は当然。飛行機なら早期予約による割引がお得だ(運賃が半額以下になる場合も多い)。条件が合えば、格安航空会社(LCC)の利用もありだ。

 宿泊費については、ネット予約で割引になるケースがあるほか、各ホテルが提供する「受験生プラン」は受験生向けのサービスが充実していてコストパフォーマンスは悪くない。また、旅行代理店が扱う、電車や飛行機のチケットとホテルがセットになったパック商品は、かなりお得なものが多い。いずれにせよ、好条件のものを確保するには、早めの予約が肝心だ。

 費用も手間もかけたくない人は、旅行代理店に相談するのが手っ取り早いだろう。

受験旅行の費用軽減のポイント
● 交通費は「学割」や「早割」でコストダウン
● 飛行機は条件が合えば、LCCの利用もあり
● 宿泊費はネット予約で割引になるケースも
● 交通運賃+宿泊費の「受験生パック」もチェック
● 旅行代理店に相談して、費用も手間も軽減する

この記事は「螢雪時代(2016年11月号)」より転載いたしました。


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