近年、系列の大学に進学できる「大学付属校」を志望する受験生が増えています。
なぜいま大学付属校が人気なのか。その背景と、大学付属校ならではのメリットを説明します。
内部進学とは?
大学付属校では、一定の条件を満たせば推薦で系列の大学に進学できます。これを内部進学といいます。
内部進学(推薦)の条件は学校によってさまざまです。高校3年間の定期テストの成績で決まることもあれば、学校が独自に実施する学力テストの成績を含めて審査することもあるし、“大学側が求める学生像”にふさわしいかどうかを重視する学校もあります。生徒が自分の得意分野を活かして推薦を獲得できるよう、複数の推薦制度を用意している学校も少なくありません。
なお、どれくらいの成績で推薦をもらえるかは、進学を希望する学部・学科によって異なるのが一般的です。
いま、付属校が注目を集める理由
大学入試改革の混乱に巻き込まれず、
勉学に集中できる
2020年4月時点で高校3年生になる生徒が大学を受験する年から、これまでの大学入試センター試験に代わって「大学入学共通テスト」が始まります。この新テストでは、知識を問う問題に加えて思考力を測る問題が出題されます。出題傾向が変わるということは、これまでの対策が通用しなくなるということ。そんな状況下で進路を決めることに不安を感じ、大学付属校を選ぶ人が増えているのです。
大学入試改革の主な内容

主体的な学習に時間を割ける
大学付属校では、日ごろの学生生活がそのまま推薦につながります。つまり、わざわざ受験のための勉強をしなくても、普段から主体的に学習に打ち込んでいれば、系列の大学に進学できるのです。この恵まれた環境を存分に活かせるように、大学付属校は、大学と連携した研究活動や、学びの成果を発表できるコンテスト、海外留学制度など、入試対策ではない本質的な学びができる場をたくさん用意しています。
日本大学の付属校
一口に大学付属校といっても、内部進学の仕組みや教育の特色はさまざま。ここからは、日本最大級の規模を誇る“日本大学の付属校”を例に、大学付属校の魅力に迫ります。
日本大学付属校一覧(全国26校)

- 北海道
- 札幌日本大学高等学校
- 山形県
- 日本大学山形高等学校
- 福島県
- 日本大学東北高等学校
- 茨城県
- 土浦日本大学高等学校
岩瀬日本大学高等学校
土浦日本大学中等教育学校
- 栃木県
- 佐野日本大学高等学校
佐野日本大学中等教育学校
- 千葉県
- 日本大学習志野高等学校
千葉日本大学第一高等学校
- 東京都
- 日本大学櫻丘高等学校
日本大学鶴ヶ丘高等学校
日本大学豊山高等学校
日本大学豊山女子高等学校
日本大学第一高等学校
日本大学第二高等学校
日本大学第三高等学校
目黒日本大学高等学校
- 神奈川県
- 日本大学高等学校
日本大学藤沢高等学校
- 山梨県
- 日本大学明誠高等学校
- 長野県
- 長野日本大学高等学校
- 岐阜県
- 大垣日本大学高等学校
- 静岡県
- 日本大学三島高等学校
- 長崎県
- 長崎日本大学高等学校
- 宮崎県
- 宮崎日本大学高等学校
日本大学の内部進学
内部進学率が高いことで知られる日本大学の付属校。普段からコツコツ頑張れる人や、部活動に打ち込む人など、生徒一人ひとりの長所をきちんと評価できるように、4種類の推薦入試制度を用意しています。
高い内部進学率を支える多様な推薦入試制度
基礎学力選抜
高校1・2・3年生の4月(3年生は9月も)に、日本大学付属校を対象として一斉に行う「基礎学力到達度テスト」を受け、その結果で選抜する方式です。第1~3志望まで学部・学科にエントリーすることができ、推薦者を決定するセレクションを行います。

付属特別選抜
日本大学の各学部が定めるアドミッションポリシー(求める学生像)に合った生徒を、付属校が推薦する方式です。高校3年間の定期テストの結果や資格試験、課外活動などが総合的に判断されます。
国公立併願方式
日本大学と国公立大学を併願する生徒のための方式です。通常、日本大学の推薦入試と他大学の入試を併願することはできませんが、国公立大学を受験予定の生徒のみ、併願することができるというものです。
追加募集
他の3方式で募集人員に達しなかった学部・学科が、追加募集を実施する場合があります。追加募集では「基礎学力選抜」と同様、基礎学力到達度テストの結果が重視されます。
日本大学付属高校のココがすごい!
高い内部進学率に加え、生徒の知的好奇心を刺激する独自の教育プログラムや、全付属校が参加する大規模なイベントも、日本大学付属校の魅力です。
高校と大学が連携した教育
日本大学の付属校は、日本大学と教育理念やビジョンを共有しています。さらに、高校生のうちから大学のハイレベルな教育・研究に触れられる“高大連携教育”を通じて、日本大学の教育理念である「自主創造」の力や「日本大学マインド」を育んでいます。
学部出張講義
日本大学から専門性豊かな教員が各付属校を訪れ、最先端の研究についてわかりやすく講義してくれます。学問の面白さに触れるとともに、進路選択を具体的に考えるよいきっかけになります。
高大連携プログラム
付属校の生徒が実際に大学に行き、大学生と一緒に講義や実習等を大学の施設を利用しながら受講し、自身の見識を広めることができます。また、所定の条件を満たすことで、日本大学入学後に修得単位として認められる場合があります。
スケールが大きい付属校ならではのイベント
日本大学付属校のスケールを実感できるのが、全付属校が参加する数々の学校行事。文科系からスポーツ系まで、高校生活を彩るさまざまなイベントを、全国の仲間と一緒に楽しむことができます。
ケンブリッジ大学との合同プログラム
各付属校で選ばれた生徒(2~3名)が、世界有数の名門大学であるケンブリッジ大学ペンブルック・カレッジに集結します。約2週間を学生寮でともに過ごしながら、同大学の教員による英語一色の授業を受けることができます。春と夏の年2回実施しています。
全付属校参加のイベント
英語スピーチコンテスト
英語の総合力と国際的な視野を持った人材の育成を目的としたコンテストです。各付属校から校内の英語スピーチコンテストを勝ち抜いた代表者1名が、自分の考えを4分間でまとめ、英語によるスピーチを行い、発音や内容、表現力などを競います。
日本大学付属高校生サミット
夏休みに2泊3日で実施するイベントで、各付属校から生徒3名が参加します。日本大学の研修施設で寝食をともにしながら、文化的行事の企画・立案などのテーマについて議論を交わし、最終日にその成果を発表します。
文芸コンクール
文芸への関心や創作意欲、表現力を育むことを目的としたコンクールです。全付属校生を対象に、俳句・短歌・詩・小説・読書感想文の5ジャンルで作品を募集し、合計で8万点以上の作品からそれぞれ特選、入選、佳作を選んで表彰します。
日本大学体育大会(高校の部)
全付属校が参加し、陸上、水泳、バレーボール、バスケットボール、柔道など8つの競技で競います。陸上は駒沢オリンピック公園陸上競技場、水泳は東京辰巳国際水泳場で開催するなど、最高峰の舞台で実施しています。
法学部
5学科制を備え、横断的学びを可能にする社会科学の総合学部
文理学部
人文・社会・理学の分野を融合した複合的な教育と研究を実現
経済学部
経済や社会を論理的に分析・解明できる幅広い視野と、経営やマーケティング手法などの実践力を養う
商学部
市場経済と企業活動を実学として幅広く学び、応用力や実践力を持ったビジネスリーダーを養成する
芸術学部
第一線の指導者による日藝独自の芸術総合教育を実践
国際関係学部
多様な社会をグローバルに捉える高度な国際感覚を養う
危機管理学部
多様な危機を理論と実践の両面から追究し危機管理をリードする人材を養成する
スポーツ科学部
競技スポーツを多様な視点から探究し課題を解決に導く反省的実践家を養成
理工学部
先端の技術・理論の創成と情報化・国際化に対応し、将来リーダーとして活躍できる人材を養成
生産工学部
生産実習(インターンシップ)で専門的知識と実践技術を学び実学志向の技術者を育てる
工学部
人の心と身体、地球に優しい生き方を支える「ロハス工学」を提唱
医学部
高い人間力を有する医師、学際的視野を持った研究者、熱意ある教育者を育てる
歯学部
医学的歯学の専門知識を持つ日本の歯科医療を牽引する医療人を育成
松戸歯学部
歯科医学を医学の一分科と捉えるオーラルサイエンス(口腔科学)で、人間性豊かな歯科医師を目指す
生物資源科学部
生物資源科学に関わるあらゆる分野が研究の対象
薬学部
医療人としての倫理観と高い専門性を備え、健康と医療の向上に貢献できる薬剤師を育成
通信教育部
自分のライフスタイルに合わせて授業形態が選択できる
短期大学部(三島)
併設学部と連携した専門性の高い講義と実習で4年制大学への編入学や幅広い分野への就職をサポート
短期大学部(船橋)
全国に類のない本格的理工系総合短期大学。4年制大学への進学を前提としたファーストステージ教育。