page_top

【新高校3年生へ】(1)受験生になる…ということは

  • サブロー先生の進路指導室
  • [2018/3/2]

 こんにちは、パスナビ進路指導室長のサブローです。

受験生とは何か?

 その言葉通り、目標となる上級学校(大学・短大・専門)へ入学するための試験を受けて、合格できる力を身に付けるために努力する生徒のことだ。じゃあ、いつから受験生となれるのか? いつ、自ら受験生と呼べるようになるのか? いつ、周りから受験生と呼ばれるようになるのか?

 高校へ入学した時のことを思い出してごらん。君たちの中にはすでに目標となる大学を決めている人もいたんじゃないかな。そんな人たちは入学時から受験生?

 多くの高校生が、高校に入学して、勉強、部活、たくさんの友人・先輩・先生と出会い、そんな生活の中で徐々に自分の将来を、つまり、「勉強したいこと」や「職業」などについて考えるようになり、目標となる学校を絞り込んできたのではないかな。目標を持つことはとても大切だ。しかしこれだけで受験生になれるかな?

目標が決まる=受験生?

 「僕、甲子園に出たいんです。野球の経験はありませんが、ピッチャーやらせてください。エースナンバー1をください。」実はこんな受験生が少なからずいるのではないだろうか。何を言っているかわかるかな?

 たとえば、硬式テニス部に所属しているとしよう。「試合に出たい!! そして勝ちたい!!」という目標があるからこそ、頑張れるし、続けられるのだ。その目標に向かってレギュラー定着のため、顧問の先生(監督)や先輩から試合に勝つためにやるべきこと、心構え、つまり基礎体力作りのトレーニング・素振りから始まり、フォア・バック・スマッシュ・サービスなどの練習を重ね、他校との練習試合を通して個人の、またはチームの弱点を見つけ、さらに日々の練習でそれを克服したり、戦法を研究したり、実践的なトレーニングへと変化していくはずだ。しかし、監督に言われた通りに戦って勝てるかな? それだけでは難しいだろう。試合に勝つためには、選手一人一人が、視野を広く持って、今何をするべきなのかを冷静に判断し、また、チームを信じて、動けることではないだろうか。つまり、「監督の指導」=「学校の授業での学び」が土台(基礎力)となり、その上で、選手が「気づき・考え・行動」=「自律学習」していくことで応用力を養成できるのではないだろうか。もうわかってくれたよね。これは、スポーツに限ったことではないでしょ。演劇だって、バンドだって、勉強だって、全て同じだぞ。

真の受験生とは?

 結論から言うと、勉強の習慣がついているかどうかだ。これまでの高校2年間で、宿題や予習・復習は、サボらずにちゃんとやってきたかな? これらはある意味、学校・先生から与えられているもので、やるのは当然なのだが、ここが大事!! “それプラスアルファの勉強”まで手を出したかな? つまり与えられたものではなく、自ら進んで目標を決めて勉強をすることだ。これが出来ている人は、まさに真の受験生だろう。勉強方法も問題ないはずだ。

受験生の勉強方法とは?

 次に勉強方法だ。与えられたものしか勉強できない生徒は、自律した勉強ができないのだ。勉強方法のプロセスとはこれだぞ。


受験生の勉強方法とは?

 自分で勉強したり、授業に出たりして、疑問点が出てきたら、すぐに先生に質問するのではなく、出来る限り自分で調べまくるのだ。どうしても解決できなかったら先生に質問しに行きなさい。そして理解できた時には「わかったー!! そうだったのか!!」となるが、ここで安心して、つまり100%理解できたと勘違いして、次の問題に行ってしまう人が多いのだ。これでは、試験でケアレスミスをしたり、応用問題で引っかかったりしてしまうぞ。その疑問点が解消された箇所の演習をしっかりやることで、問題に対する視野が広くなり、さらには、出題者の意図まで見えてしまうこともあるのだ。つまりその知識が定着したことになる。ここまで来たら、まさに無敵の力を手に入れたことになる。

2018年 センター試験のリスニングについて

 今年のセンター試験の「リスニング」の平均点は過去最低の平均点22.7点(50点満点・得点率45.3%)になったのは英語の先生からすでに聞いていることだろう。過去の点数を振り返ってみよう。リスニングが導入された2006年は36.3点(得点率72.5%)でその後3年間下がり続け2009年には24.0点(得点率45.3%)だった。その差は12.3点! 最近では2015年35.4点(得点率70.8%)のあとまた3年間下がり続け2018年は、上記で示した通りだ。その差12.7点! みんなはこの平均点を聞いてどう思うかな? われわれ教員もこの数字だけを見ると、「平均が50%を切るテストはちょっとねえ・・・」と思うのは当然だが、実はそうも言っていられないのだ。これからの英語教育は英語の4技能をしっかり身につけることを目標にしていることから、「さまざまなシチュエーションでの会話表現」や「会話の中での状況を正確に処理する能力」を求められるような問題となっている。さらに今年は少しスピードが速かったのだ。リスニングは大丈夫と自信を持って受験したはいいが、コテンパンにやられた受験生は非常に多かった。来年も恐らく得点率50%ぐらいかもしれないので十分に準備をしておくこと。対策としてはまずは「ディクテーション」を何回も練習することだ。

学習意欲(ヤル気)ってどうすれば出てくるの?

 「サブロー先生、受験生になるということの意味はわかったけど、肝心のヤル気が出ないんですよ…」という声があちらこちらから聞こえてきそうだな。それでは、ヤル気ってどうやって出てくるのか、身近な話題に置き換えてみよう。

 例えば今 高3の秋頃とする。これまでの英語の定期試験は全て赤点(仮に29点以下とする)で、このままだと、卒業試験で80点以上取らなければ卒業できない状況としよう。さて君ならどうする? 当然一心不乱に勉強し(この勉強を正しい勉強とは言わないよ)、何が何でも合格点を取り卒業を目指すよね。また、クラスに好きな人が出来たとしよう。学校に行くのがとても楽しく、毎日がとても充実したものになるはずだ。

 君の体の中にどんな変化が起こっているの? 以前テレビを見ていたらある脳科学者の先生が言っていたんだが、「楽しいから笑う」ではなく「笑うから楽しい」のだそうだ。ヤル気の場合には「ヤル気が出たからやる」ではなく「やるからヤル気が出る」そうだ。「ヤル気」って脳から身体に情報を伝達するのではなく、身体から脳に情報を伝達しているそうだよ。

 目標や目的が決まったら、すぐにヤル気が出るわけではないので、少しだけでもいいから行動に移してみよう。そうするとヤル気のスイッチがONになるのだ。「目標ができたらヤル気が出る」ではなくて 「目標ができて、行動を伴うことによってヤル気が出る」と理解しよう。

 これで勉強できたらみんな○○大生だよ!! われわれ人間はそれほど忍耐力がある動物ではないので、上に書いたようにはうまくはいかないよ。そこで登場するのが「ご褒美大作戦」だ。たとえば1時間頑張ったらお菓子一つとか、1日頑張ったら30分ゲームOKとか… 初めは自分が頑張れるだろうと思う時間で(短くてもいいから)設定したら続けられるようになるよ。ヤル気のスイッチをONにして、受験勉強スタートのきっかけとしてくれ。


 ここまで読んでくれてありがとう。「4月から高3生だから、受験生です。」とはならないのはよくわかったかな? 今までの日々の努力と目標がはっきりしたところで、「受験生」と言えるわけだ。

著者プロフィール
サブロー先生

サブロー先生

都内・某私立高校で長年にわたり進路指導部長を務める。2018年4月からは2年生(特進クラス・理系)の担任に。英語科の教員としても、その指導には定評がある。また、音楽は趣味の領域を超え、おやじバンドコンテストで全国優勝するほどの腕前。学校でもフォークソング部の顧問として、生徒たちのバンドを熱血指導中。「大学受験パスナビ」では『お悩み相談』と『サブロー先生の進路指導室』を担当。

蛍雪時代

螢雪時代・1月号

国公立大&難関私立大合格!のために読む雑誌

先輩合格者の「合格体験記」、ベテラン予備校講師の「科目別アドバイス」をはじめ、センター試験関連情報 や大学入試の分析&予想など、お役立ち情報満載の月刊誌。志望校・合格へあなたをサポートします。

「螢雪時代」のご案内は、こちら

サブロー先生の進路指導室 記事一覧

進路・お悩み相談 記事一覧に戻る

今月の入試対策

supported by螢雪時代

大学を比べる・決める

My クリップリスト

0大学 0学部 クリップ中