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受験校決定のための最終三者面談を行う前に

  • サブロー先生の進路指導室

 こんにちは、サブローです。パスナビの読者諸君、いよいよ担任の先生との最終の三者面談の時期となってきた。もちろん本人の考え方・意思が尊重されるのはもちろんだが、担任は、これまでの君の模試の成績、君の高校の先輩たちの受験データ、そして普段の君の生活面など、さらに、身近で君を支えてきた保護者の思いなど、すべてを考慮に入れて話し合い、最終決定をすることになる。そのために前もって保護者と話し合っておくことや、準備・理解しておくことをアドバイスしよう。

「三者面談前に親子で話し合っておくこと」

1. 親子で考え方を一致させる
 実は、三者面談中に親子で言い争いが始まるというのは良く聞く話しだし、私も何度かそのような修羅場に遭遇したことがある。この原因としては、生徒本人の勉強面・生活面に関することがほとんどであるが、保護者が志望校について上位大学に拘っているということもある。とにかく事前に考え方をまとめ、有意義な三者面談が行われることを願っている。

2. スケジュールの確認
 学校によっては、カレンダーをくれるところもあるが、ない場合には、自分で作ろう。方眼紙のような罫線が入っている紙を横にして、左側には大学・学部・学科名を、上部に日付・曜日を1月センター試験の日から、3月上旬ぐらいまで書く。そして、出願締め切り日に△、試験日に○、手続き締め切り日を×を書く。その時に第一志望から順に(と言うことはおそらく偏差値の高い順になるかな)書いておくと便利だ。その理由は下で。

3. 手続き締切日と受験にかかる費用について
 受験生の中には、試験のことで頭がいっぱいになり、費用のこと、つまり合格後に支払う手続き金のことなどを全く考えずに、受験スケジュールを組んでしまう人がいるのだ。うちの高校でも、毎年費用面について保護者からの相談を受けることがある。保護者にとっては重大な問題なので、以下をしっかり読むこと。
 まず、費用について確認しよう。合格後に支払う「入学手続き金」の支払い方法は、概ね2パターンある。
 ① 「入学金・授業料・施設費など」を全て支払わなければならない大学では、一時的に多くの費用がかかるため負担は大きい。もちろん決められた期間内に入学を辞退すると、入学金以外は戻る。
 ② 一次手続きで「入学金」のみを支払い、二次手続きで残りの「授業料や施設費など」を支払う。つまり2回に分けて支払えるのだ。だから決められた期間内に入学を辞退した場合には、一次手続きで支払った入学金だけは取られてしまうが、二次手続きで授業料などは払わなくて済む。これはとてもありがたい。
 そこで、1.で書いた第一志望順にする理由は、第一志望の手続き締切日の前に第2志望の手続き締切日があると、そこで入学手続き金を支払わなければなりません。第2志望以降の大学が、上のどちらのパターンかによって負担が全く異なってくるので、この順番で書いた方が見易い。できる限り節約できるように、スケジュールを見ながら、いつ、どれくらいの費用が必要かを、保護者にしっかり説明し、よく話し合っておくこと。

「理想的な併願作戦とさまざまな注意事項」

4. 第一志望は諦めてはいけない
 まずこれは強く言っておく。模試の成績や判定が思わしくない場合、どうしても弱気になりがちだが、ここで第一志望の変更は絶対にしてはいけない。その第一志望は君の将来の夢を実現するために選んだはずだ。それを諦めてしまっては、君のヤル気も失ってしまうことになるのだ。受験しなければ結果は出ないということを忘れずに、最後まで諦めずに頑張るのだ。

5. 何校受験するか?
 これについては、お金がかかることなので、保護者と相談するのは当然だ。参考までにうちの高校でのここ数年の現役生の平均受験校数は、4から6校だ。不況の影響もあり、年々減ってきている。もちろんうちの浪人生の平均は10校を越えている。

6. ランクの上の大学しか志望校に書いていない
 つまりランクの下の大学には合格しても行く気はないから、ランクの上の大学しか受けない志望校パターンだね。これには2パターンある。
 ① 順調に成績が伸びている場合
 この場合は全く問題なく、コツコツと勉強を続けてきた成果が出ているわけだから、合格可能性は高いので、担任・保護者共にオッケーを出すはずだ。ただ慢心は禁物だ。もしも出願時期になって少々不安があるようなら、確実な安全校を1校出願しておけば安心だね。

 ② 成績が伸び悩んでいるのに高望みをしている場合
 これは担任からも、保護者からもダメ出しが出る可能性が高い。今までの君の生活面や勉強面(模試結果)を知っているだけに、君も反論できないね。もちろん受験しなければ結果は分からないが、どうしても上位を受験したいなら、確実な安全校を2校ほど選んでおくこと。

7. センター試験利用、個別一般入試、全学部入試(大学によって名称は異なるがすべて全学部と記載する)をどう併願するか?
 これまで受験生を見てきて、良くない併願パターンの一例をあげると、不安な気持ちもわかるのだが、自分の実力相応大学をいくつも受験するパターンだ。さらに受験するすべての大学のすべての受験方式、つまりセンター・個別・全学部などに出願しているんだ。もちろん大半が合格になるが、かなり無駄な受験料出費だ。あくまでも基本的な併願パターンを示すので参考にしてくれ。
 ① 第一志望についてはすべての入試方式に出願する。
 ② 実力相応校は、個別一般入試に出願する。
 ③ 安全校はセンター試験利用に出願するが、センター試験に不安があるようならば、個別一般にも出願すること。

8. 全学部(大学によって名称は異なるがすべて全学部と記載する)入試をしっかり理解しよう
 全学部入試で気を付けることは…

 ① 最近は、個別と全学部の難易度はほぼ同じである。しかし、募集人数が個別・センターに比べると少ないので、人気が出ると難化する恐れがある。
 ② 水増しの合格者を出す割合は、個別・センターよりは少ない傾向にある。
 ③ 同一大学で複数学部・学科への出願は割引になる大学がある。しかし、費用が割引になることで、保護者が受験を勧め、ほとんど全学部で受験をして受験を失敗したという話を毎年聞く。同様にセンター利用も個別の受験料よりも安いので、同様に出願し、センター失敗の場合は全滅。保護者にしっかり説明しよう。
 ④ 以上の理由により、全学部やセンター利用を中心とした併願作戦は避け、あくまで個別中心で作戦を立て、全学部やセンターで補うように併願作戦を立てよう。

 以下の日程で、2017年の各大学の全学部入試は行われる。

記事画像

※「サブロー」調べ。ここに記した大学以外にも、いわゆる「全学部入試」を実施する大学はあるので、
受験対象にしている大学の募集要項をしっかり確認しよう。

9. 入試日バッティングの基本的な考え方
 入試日が同じ日にあることをバッティングと言う。基本的な考え方は以下の3つだ。
 ① 同一日に、他にバッティングする大学がない場合は、受験生が集中するので難化傾向。
 ② 同レベルの大学がバッティングしている場合は、受験生が分散するので易化傾向。
 ③ 同一日に上位レベル大学が集中している場合、それ以外の大学には、上位の受験生が来ないので難化することはない。

10. センター試験の出来具合によって志望校のパターンは2通りの作戦を立てる
 28年度センター試験は、特に化学、数学ⅡBが理系受験者を苦しめた一方で、国語が平均点を上げていた。概ね例年並みの平均となった。28年度の予想については、7月のこのコーナーで掲載しているから読んでね。
 普通は、模試などの結果から「これくらいは得点できるだろう」と予想を立て志望校を決めていくわけだが、万が一、思うような得点が取れなかった場合を考慮に入れて、もう一つの志望校パターンを立てておく必要がある。(ただ、私大の事前出願の場合には既に出願しているから結果を待つしかない。)特に国公立志望者にとっては重大な問題だ。今からこれを決めておかないと、センター試験(14、15日)自己採点(16日)センターリサーチの結果(19日)の後、国公立の個別試験への出願(23日)まで時間がないから、かなり焦ることになる。同様に、私大の事後出願の締切日にも注意すること。

「最後に」
 今の入試は、受験校を決めるときには、作戦を立てることが重要になってきている。実は例年11月は、各予備校やベネッセなどが、秋に行われた模試の結果から、来年度入試の予想を発表している。各高校では進路の先生を中心に参加しているはずだから、資料を見せてもらい、各大学・学部・学科の動向と入試日バッティングを研究しよう。併願作戦を立てるときに役に立つはずだ。三者面談を通してよい併願パターンが組めることを祈っています。それではまたね。
 サブロー

著者プロフィール
サブロー先生

サブロー先生

都内・某私立高校で長年にわたり進路指導部長を務める。2017年4月からは3年生の学年主任に。英語科の教員としても、その指導には定評がある。また、音楽は趣味の領域を超え、おやじバンドコンテストで全国優勝するほどの腕前。学校でもフォークソング部の顧問として、生徒たちのバンドを熱血指導中。「大学受験パスナビ」では『お悩み相談』と『サブロー先生の進路指導室』を担当。

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