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第42回:英文読解には欠かせない『代名詞』を楽習しよう!

  • 大岩ヒデキ先生のちょっと役立つ“英語楽習”

▲地下鉄を探して迷子中にパシャり

 こんにちは! インフルエンザの予防接種、終わった? 人生何があるかわからないので、行けるときに行った方がいいよ。

 あれは…私がインフルエンザの予防接種に行ったときの出来事だった…。スケジュールが立て込んで、しばらく時間がなくなるので、先日の金曜日の午後にね、かかりつけの医者に行ったの。そしたら、「本日、勝手ながら休診にさせていただきます」って。しかし、私の気持ちはそんなことでは折れない。なぜなら、その医者は土曜日も午前のみ診察していることを知っているからだ。そして、次の日の午前にね、行ったの。そしたら、「本日、勝手ながら休診にさせていただきます」って。

 …うん。お医者さんも一人の社会人として、いろいろとご予定があってしかるべきだよな~なんて思いつつも、結局、予防接種はまだうけることができていない大岩ヒデキが、今月も担当させていただきますよ。大丈夫! 文章からはインフルうつらないから(本人も別にインフルにかかってないけど)。


 さて、そんなわけで、入試が刻一刻とせまりつつあり、緊張感が高まってきているであろうあなたへ、早速すぎるほど早速だけど、今回は耳寄りな情報を伝授しよう。

 長文読解において、「代名詞」なんて頻繁に見かけちゃうわけだけど、代名詞が何を指しているのかを正確に把握することは、正確な英文読解には欠かせなかったりするよね。私立大学でも代名詞の正確な把握は重要であることは言うまでもないのだが、国公立大学に至っては、「代名詞が何を指すか明らかにして和訳しなさい」のような問題も見受けられるわけで、こりゃあ、本気で英文を読むときは代名詞の正確な把握が重要なんだなってわかっちゃいますよね~。

 …ところが…だ、「代名詞はすぐ前の名詞を指す」という都市伝説を信じる方々が多いのも現実。そこで今回は、代名詞の本当の働きと、何を指しているかを見抜く基本的なアプローチを伝授しようと思う。(…このコーナーも前身を含めて、だいぶ長いことやらせていただいているけど、予備校講師っぽい内容なのってもしかして初めて??? ボクも、普段はとっても真面目にお仕事しているのよ。それが伝わればうれしいっす)。


代名詞って何を指すの?

 まず、誤解を恐れずに言えば、代名詞は「すぐ前の名詞を指す」ものではないということ(もちろん、すぐ前にある名詞を指すことが多いのは私も知っている)。口で説明するのは簡単だけど、まずは一度、自分で考えてもらおう。代名詞の本当の働きはな~んだ?

例)I know a boy. He is a good tennis player.
(私は男の子を知っている。彼はテニスがうまい。)

 ヒントは、代名詞を含む2文目が、1文目のa boyに対して情報を付け足す働きをしているってこと。…つまり、「前出の『重要な情報(テーマ・話題の中心)』を引き継いで、さらに情報を加える」ときに使うのが代名詞なわけだね。逆に言うと、「今、自分が読んでいる文の重要な情報がわかっていますよね?」ということで、数行離れた名詞を指すこともあるので、そこは要注意ということだね。では、次に、代名詞が何を指しているのかの基本的な見抜き方を見ていこう。


怪盗代名詞! お前の正体はわかっている!

 さて、では次の文の代名詞が何を指すか、見抜いてもらいましょうかね。それぞれの代名詞が指すものを、今回はズバリ1語ずつで答えてください。

例)Most of the *norms are communicated to children nonverbally, and (1)they internalize (2)them as if no other possibilities existed. (中略); (3)they would no more question (4)them than (5)they would question the fact that (6)they have two hands and two feet, but only one head.                             (*norm:規範)

 いかがでしたか? この文では、前出の名詞はnormとchildrenしかないので、このどちらかということになるよね。はい、じゃあ答え言っちゃいますよ~。

(1)children (2) norms (3) children (4) norms (5) children (6) children

訳)規範の大部分は言葉を介さずに子どもに伝えられ、まるで他の可能性など存在しないかのように、(1)子どもは(2)そういった規範を自分のものとする。(中略)(6)自分(子ども)には手と足は2本ずつあるが、頭は1つしかないという事実を(5)子どもが疑わないのと同様に、(3)子どもは(4)そういった規範を疑うことはないだろう。

 はい、どうでしたか? 全問正解できました??? じゃあ、全問正解するためには何が必要だったのか。ポイントを伝授の番ですね。ズバリ、「代名詞の正体を暴くためには動詞を見ろ!」と覚えておこう。

(1) they internalize (2)them

 少し難しい単語だけど、「internalize(〜を自分のものにする)」がわかれば、(1)は生物=childrenであることがわかるよね(今回は載せていないけど、この文を最初から読むと、「internalize=begin to learn」の意味だとわかるので、この単語は知らなくてもいい単語なんだけどね)。そうなると(2)がnormsになる。

(3)they would no more question (4)them
(5)they would question

(3) (5)も動詞が「question(質問する)」なので、どちらも生物=childrenであることがわかり、(4)はnormsを指すことがわかるよね。では、最後!

(6)they have two hands and two feet, but only one head.

(6)は「have([手足や頭を]持っている)」なので、生物=childrenということになるね。今回のは簡単だった! って思える人も、難しかった! って思える人も、怪盗代名詞の正体を刑事の勘で決めずに、証拠(動詞)を突きつけて、逃れられない状況にして犯人を逮捕(解答を作成)してくださいね。

 …さてと、だいぶ長くなったので、今回はここまでにしましょう! では、また来月会いましょう! インフルエンザ! 予防接種!!! 忘れずにね。

著者プロフィール
大岩ヒデキ先生

大岩秀樹先生

東進ハイスクール・東進衛星予備校の英語科の人気講師。英語が苦手な生徒を英語好きに変えてしまうという、情熱とユーモアあふれる わかりやすい授業は大好評。レベルを問わない「本物の基礎力」の養成にこだわった英語力アップを唱え参考書の執筆等も手がけている。血液型:B型。福島県出身。 主な著書に『大岩のいちばんはじめの英文法(英語長文編)』(東進ブックス)、「高校 とってもやさしい」シリーズの『英文法』『英文解釈』『英語のワーク』(いずれも旺文社)。2015年4月21日に『高校 とってもやさしい英文法 改訂版』が刊行。

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