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東海大学 医学部付属病院の医師らが熊本地震の被災地でDMATとして活躍

東海大学

  • 2017.4.26

2016年4月14日、16日の2度にわたって震度7の地震が襲い、多くの死傷者が出た熊本地震。このような大規模な災害や事故発生時に、一人でも多くの生命を助けるために出動するのが「DMAT(ディーマット)」だ。

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DMATとは、Disaster Medical Assistance Team(災害派遣医療チーム)の略語。医師、看護師、業務調整員(医師・看護師以外の医療職及び事務職員)で構成される専門的な訓練を受けた医療チームで、大規模災害や多数傷病者が発生した事故現場に赴き、急性期(おおむね48時間以内)に活動する。

熊本地震では、日本各地から多くのDMATが出動。東海大学医学部付属病院のDMATもその一つだ。
14日の前震発生直後から待機し、日本DMAT本部の出動要請を受け、4月18日~21日の4日間にわたって被災地で活動した。また、5月には主にDMAT資格を有したスタッフで構成した医療救護班が現地で活動した。

「今回は医師1名、看護師2名、業務調整員2名の計5名でチームを編成し、熊本市西区の避難所での救護活動と、DMATの活動拠点本部が置かれた熊本赤十字病院での連絡調整業務を行いました」と隊員の青木弘道医師は語る。すでに超急性期医療のニーズは減少した段階であり、被災地域内での医療救護、医療情報収集が主な活動だったという。

今回の災害の特徴としては、「指定された避難所以外にも、自然発生的に生まれた小規模な避難所が各地に分散しており、その状況を把握するだけでもたいへんでした。
医療が行き届いていない避難所もあったと思われます」と青木医師。余震の多さから、車中泊の避難者が大変多く、エコノミークラス症候群とも呼ばれる深部静脈血栓症(DVT)/肺塞栓症の対応も求められたという。

「大規模災害では多数の患者さんがいますから、必要に応じて医療の質を変えることも求められます。病院ではできる限りのことをやればいいのですが、物資も人員も限られた災害現場では、何が最適な医療かを迅速かつ冷静に判断する必要があります」と災害時医療に求められる資質を指摘する。

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DMATで活躍するには、厚生労働省が行っている「日本DMAT隊員養成研修」を受け、隊員として登録されることが要件となる。
この研修は、東京都立川市にある独立行政法人国立病院機構災害医療センターと兵庫県災害医療センターの2カ所で実施されている。

4日間のプログラムでは、座学だけでなく、トリアージ(※1)や航空機(ドクターヘリなど)による患者搬送などを想定した実践的なシミュレーション訓練もあり、阪神・淡路大震災以降蓄積された災害医療のノウハウを身につける。

青木医師にDMATで活動する原動力や意義について尋ねると、「まさに生命の危機に瀕している人を救うという医師としての使命感でしょうか。私自身、高校生のときに阪神・淡路大震災を生で感じた経験から救急医の道を選んだ経緯があります。

医学部受験生の皆さんにも、人の命を救いたいという純粋な思いで医学部を目指してほしいですね」。

青木医師が講師を務める東海大学医学部は、日本で最初にドクターヘリ試行的事業を開始した付属病院が隣接し、救急救命医学教育にも重点を置いた取り組みを行ってきた。
今も、年間300件程度ドクターヘリの出動があり、多くの症例を扱っているのが特色だという。


  • トリアージ…患者の重症度に応じて、治療の優先順を決定し、選別すること。緑、黄、赤、黒のタグが用いられる。

【青木弘道講師(救急救命医学)プロフィール】

所属:東海大学医学部外科学系救命救急医学講師
専門:救急医学、外傷外科、熱傷、中毒、栄養、ドクターヘリ
経歴:2003年東海大学医学部卒業。2005年同大学外科学系救命救急医学入局。東海大学医学部付属八王子病院消化器外科勤務を経て、2014年から東海大学医学部外科学系救命救急医学講師を務める。

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