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“人工のハサミ”でインフルエンザウイルスを切断

岡山大学

  • 2016.12.21

 岡山大学大学院自然科学研究科の世良貴史教授と森友明助教らのグループは、インフルエンザを引き起こすウイルスの遺伝情報を短時間で切断することのできる“人工のハサミ”を開発。さまざまな病気の予防や創薬に応用が期待されている。

 インフルエンザやエイズ、エボラ熱などの原因となるウイルスはRNAウイルスと呼ばれる種類のウイルス。これらのウイルスはヒトの体内に侵入すると、遺伝情報であるRNA を細胞内でコピー、増殖することで病気を引き起こす。

 今回世界で初めて開発された“ハサミ”である「人工RNA切断酵素」は、ウイルスがコピーを作る前に遺伝情報をズタズタに切ってしまうことで、ウイルスの増殖を阻止するというもの。ウイルスが体内に入ってきても、増殖して病気が悪化する前に食い止めることができる。実験では5分以内という短時間でインフルエンザウイルスのRNAを完全に切断することに成功したとのことだ。

 今回開発されたこの“ハサミ”の技術、RNA ウイルスであればどのウイルスにも幅広く応用できる。さらに、今後新種のウイルスが発見された場合にもすぐに人工RNA切断酵素を作り出し、対応することができる。

 人間にとって大きな脅威となる、さまざまなウイルス、その症状を最小限に抑えることのできる、画期的な技術となりそうだ。早期に実用化されることを期待したい。


この記事は「螢雪時代(2017年1月号)」より転載いたしました。

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