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木村達哉の英語力養成講座[連載・第2回]:基礎トレ編

  • [2017/4/20]

効果があると聞いた勉強法だから、やる。
誰かのおすすめの参考書だから、買う。
そんな「なんとなく行動」では力はつかない。
今回のテーマは「音読」。なぜ効果があるのか、どうすれば効果を高められるのかを知り、今日からさっそく正しい音読を実践しよう。

【2回の表】
その音読、ホントに効果出てる!? 音読だってフォームが大事なんです。

音感を体に染み込ませ、脳への定着を強固にする

 みなさんも音読が英語学習に効果的だという話は、どこかで耳にしていることでしょう。今月はその「音読」について、効果と正しい方法をお伝えします。

 僕が教員になった約30年前は、構造分析の重要性を強調する先生方は全国にたくさんおられましたが、音読がいかに重要なのかを声高に叫んでいたのはかなり少数派で、僕が当時働いていた学校でも僕だけでした。その点で、音読活動がこんなにも広がっているのは、日本人の英語力向上という点から見て、非常にいいことだと思っています。

 ただし、なぜ音読をするのか、どのように行えば効果的なのかを理解しないでやみくもに音読をしても、力が伸びない可能性があります。まずはこの時期に、基本をしっかりと押さえておきましょう。

 音読をする理由については、いくつかあります。まず、音読をすることによって、その言語が持つリズムやエッセンスを体に染み込ませることができます。小学生のときには、国語の授業で音読をしていたと思います。江戸時代の寺子屋でも、全員で「師曰く…」と声をそろえて音読や暗唱をしていたといいます。英語学習においても、これはとても重要なことです。リズムやイントネーションが英語らしくない話し方の日本人が多いなか、正しい音読によって英語らしい英語が使えるようになるのです。

 次に、声を出すことによって、脳への定着がより強固になります。これは地歴公民や古文単語を覚える際にも言えることですが、黙読して目で見ただけで覚えようとするのと、声を出して覚えようとするのでは、大きな差があります。覚えるのが苦手だという人は、音読をしていないのではないでしょうか。英語学習においても、正しく精読した文章を何度も声に出して音読することによって、文章中に出てきた単語や表現を効率よく覚えられるようになります。


精読して理解した文章を、正しい音でマネて音読する

 続いて、効果が出る正しい音読の方法をお伝えします。音読の大原則は、「英語の音源を聞いてマネをする」、「精読して理解した文章を音読する」の2点。正しい音を聞かずに我流で音読をすると、リズムやイントネーションはもとより、誤った発音やアクセントが身についてしまいかねません。必ず何度かCDを聞いたうえで、正しい音で音読しましょう。

 また、理解できていない文章を音読しても、あまり効果が上がりません。例えば、円周率を覚えるのが困難であるのと同じで、意味をよく理解できていないまま覚えても定着しませんし、応用も利きません。覚えた単語や表現を使って自分で自由に英語を使えるようになるためには、まずは精読して細部まで理解したうえで音読をすることを忘れないでください。

 「すでに理解している文章を、正しい音で音読する」という音読学習は、予習ではなく復習に取り入れることでより効果があります。そこでぜひ今日からやってほしいのが、日々の授業の復習として、授業中に読んだり聞いたりした文章をその日のうちに何度も音読すること。一度理解した文章なので、音読の材料には最適です。しばらく続ければ、自分でも驚くほど英語力の伸びを実感することができるはず。大切なのは、継続することです。さあ、今日から音読を毎日の習慣にしましょう。


【2回の裏】
受験に役立つ! 今月のヒットフレーズ

Don’t sweat it.

役立ち度:★★★★★
難易度:★☆☆☆☆

 動詞としてのsweatには、「汗をかく」という意味の他に「心配する」という意味もある。自動詞でsweat about A(Aについて心配する)と使うことも、他動詞でsweat the small stuff(小さなことにこだわる、目くじらを立てる)などと使うこともできるので、覚えておこう。

 今回のフレーズ、Don’t sweat it.は、「焦るなよ」と誰かに声をかけるときの決まり文句。友だちと比べてしまい、自分はこれでいいのかなとか、この勉強法で伸びるのかなとか、焦りや不安を感じることもあるやろう。そんなときに心に留めておいてほしいのが、続けることが何よりも大切やということ。何事も成果が出るには時間がかかる。焦らず、今の勉強を毎日着実に続けること。それが、成績を上げるためにもっとも重要な要素なんや。Don’t sweat it!

編集 笹原風花
撮影 荒川潤


この記事は「螢雪時代2017年5月号」より転載いたしました。

著者プロフィール

木村 達哉先生

灘中学校・高等学校英語科教諭
教壇に立つ傍ら、英単語帳『ユメタン』(アルク)や参考書などを多数執筆。また、「英語教師塾」を立ち上げ、全国的な活動を展開している。近著に『キムタツ式 英語長文速読特訓ゼミ』シリーズ(旺文社)がある。

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