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木村達哉の英語力養成講座[連載・第1回]:基礎トレ編

  • [直球勝負!]木村達哉の英語力養成講座

これまで多くの高校生・受験生を指導してきた木村達哉先生が、英語学習法を指南する本連載。
初回「表」では、受験生としての心構えを、「裏」では受験にも役立つフレーズを伝授。
大学入試を突破し、使える英語力が身に付く、直球勝負の学習法を学んでいこう。

【1回の表】
たくさん読んで書いて問題解いてる!? それだけじゃ、成績は伸びません!

「覚える」から逃げる限り、成績は上がらない

 読者の皆さん、こんにちは。『螢雪時代』でコラムを書かせていただき、10年目になります。今年は英語の勉強法について書いていきますので、1年間、よろしくお願いします。

 さて、英語の勉強法について語る前に、考えてほしいことがあります。成績ってどうすれば上がるのでしょうか? 問題集や過去問を何度もやれば、数字は上がるのでしょうか?

 数字が上がるメカニズムを知らずに努力するのって、時間が限られている受験生にとってはとても非効率的でもったいないことです。もちろん勉強というのは、時短とか効率とかを考えながらやるものではないのですが、そうは言っても来春に合格通知を受け取りたい身としては、多少なりとも成績が上がるメカニズムを知っておいたほうが得策です。

 大切なことは二つあります。一つめは、「知識の少ない人は伸びない」ということです。皆さんは、「覚える」ということを、軽視していないでしょうか。少し話が飛びますが、大学に入ってからの勉強というのは、なかなか面白いものです。なぜかというと、仮説を立て、試行錯誤を重ねながら、答えがない問題を追究するからです。答えが出れば人類がハッピーになれる問題を解決するために、大学という研究機関は存在します。だから、大学に入ってからの勉強は面白いのです。

 一方、受験勉強は、すでに答えがあることについて知るものです。数学には「解なし」という答えもありますが、それも含めてすべて「答えがあるもの」を勉強するのが受験勉強なのです。だから、できないことがあればできるように努力したり、知らないことがあれば覚えたりする必要があります。つまり、問題集をやったとか過去問をやったとかではなく、「知らなかったことを知る」と、「できなかったことをできるようにする」が受験勉強なのだという意識が何より大切になります。問題を繰り返し解いたとしても、できるようになったという感覚がなければ、その勉強は有意義だとは言えません。もちろん意味がないことはないのですが、なかなか数字は伸びないはずです。

 とくに英語の場合は、「知らなかったことを覚える」という要素が非常に大きいですから、単に多読をしていても「いっぱい読んだけど語彙力はあまりついていない」という状態となり、数字は伸びません。知らないことをどんどん覚えていくことによって、読めるようにも聞けるようにも書けるようにも、もちろん話せるようにもなっていくのです。

やらされ勉強では、つまらないし伸びない

 二つめは、「自分でやる」という意識です。勉強であれ部活動であれ、先生にやらされている間はつまらないでしょうし、伸びないはずです。部活動で自主練をしている時間が充実しているのと同じで、「伸ばしたいから自分でやる」という意識が非常に大事なのです。先生方はサポートしてくださることでしょう。でも、皆さんの弱点を埋めることは先生方にはできないのです。覚えていないものを覚え、できなかったことをできるようにするのは、自分の勉強時間に行うことなのです。

 この二点を意識しておけば、伸びる要素は出そろったも同然です。あとは、正しい方法で勉強することによって、必ず成績は伸びていきます。具体的な方法は5月から書いていきますので、楽しみにしていてくださいね。


【1回の裏】
受験に役立つ! 今月のヒットフレーズ

get psyched up

役立ち度:★★★★★
難易度:★★☆☆☆

 get psyched upは、「やる気が出る」とか「気合いが入る」といった意味。psychedはpsychology(心理)の派生語で、upが後ろにあることから「気持ちが上がっていく」というイメージで覚えやすい。進行形にしてI’m getting psyched up!と言うと、「気合いが入ってきたぞ!」という意味になる。

 「やる気が出ない」と言う生徒がいるけど、残念ながら教師にはやる気を上げてやることはできない。やる気は、自分で出すしかないんや。勉強して社会で役立つ人材に育っていくのは君たち自身であって、精神力と体力の管理ぐらいは自分でやるべきやろう。「やる気が出ない」は、精神力の管理能力不足を露呈している。I’m getting psyched up!と叫びながら、自分を鼓舞して頑張ろうや!

編集 笹原風花
撮影 荒川潤


この記事は「螢雪時代2017年4月号」より転載いたしました。

著者プロフィール

木村 達哉先生

灘中学校・高等学校英語科教諭
教壇に立つ傍ら、英単語帳『ユメタン』(アルク)や参考書などを多数執筆。また、「英語教師塾」を立ち上げ、全国的な活動を展開している。近著に『キムタツ式 英語長文速読特訓ゼミ』シリーズ(旺文社)がある。

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