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第1回 : したい人、10,000人。始める人、100人。 続ける人、1人。/Without haste, but without rest.

  • 木村達哉のPower of Words 人生に効くコトバ
  • [2016/4/1]

Volume 27 : したい人、10,000人。始める人、100人。続ける人、1人。

中谷彰宏

大手広告代理店で幅広く活躍。独立後は「中谷塾」を主宰し、執筆や講演活動を通して人々を勇気づける言葉を発信し続けている。

 灘校の木村達哉です。『螢雪時代』での連載も9年目となりました。最初の年に読んでくれた受験生は27歳になって、もしかしたら結婚して子どもができているかもしれないなと思うと、感無量です。今年も皆さんの役に立てるコラムを書いていきますので、よろしくお願いします。

 このコラムでは、僕が今までに出会い、大切にしてきた言葉を通して、皆さんにエールを贈ります。心を込めて書きますので、よかったら読んでください。今年度最初の言葉には、11年前、僕が本を書き始めたときに出会った中谷彰宏さんの言葉を紹介します。

 新しい学年、とくに高3になると、「やらなきゃ」や「始めなければ」という気持ちが湧いてきますよね。これは大人も同じで、英会話などの本は4月が一番多く売れるのです。でも、実際に始める人って、やろうと思っている人のうち、どれくらいいるのでしょう。中谷さんは「100人に1人」と言っています。さらにそれを続けられる人は、始めた100人のうちの1人ということですから、最終的には9,999人の人が挫折することになります。そして、続けたその1人だけが、夢をかなえられる可能性がある人なのです。

 僕は職業柄、よく「どうすれば英語ができるようになりますか」と聞かれます。そんなときには、「まずは始めることです。単語でも文法でもなんでもいいから始めることです」と答えます。「どういう勉強法がいいのかな」とか「どの本が自分に向いているだろう」とか考えてなかなか動き始めない人がたくさんいます。夢には賞味期限があります。動かないでいるうちに「やらないと」という気持ちがどんどん腐ってくるのです。夢が腐るのってすごく悲しいですよね。でも、実際そうなってしまうのです。

 皆さんは、まさに今スタートラインにいて、志望校合格を目指してがんばろうと思っているはずです。夢を腐らせないよう、自分こそ10,000人の中の1人になるのだという気持ちで、最初の一歩を踏み出しましょう。

とにかく始めよう。ぼんやりして いると夢は腐ってしまうよ!


Volume 28 : Without haste, but without rest.

ゲーテ

ドイツの詩人であり小説家。自然科学者や政治家、法律家としての顔も持つ。日本語の意味は、「急がずに、だが休まずに」。

 高3生が受験勉強を始めるとなると、どうしても勉強法や参考書の選択が気になるものです。同級生の様子を見て焦り、急いで本屋さんに行って同じ本を買ったり、受験ブログで人気の問題集を買ったり。中には買うだけで満足してしまう人もいます。客観的に見ていると滑稽なのですが、本人はいたって真剣なのですね。気持ちはわからなくもありませんが…。

 受験勉強において大切なのは、「分析すること」、「始めること」、「続けること」、そして「埋めること」です。「始めること」は大事なのですが、始めるためには合格するために自分に欠けている部分を「分析すること」が不可欠です。まずは、各教科における自分の弱点を紙に書き出してみましょう。1科目あたり30分もあれば十分。全科目をやっても数時間で終わります。この分析をするのとしないのとでは、その後の成績の伸びに天地の開きが出てきます。始めるための準備は、絶対に必要なのです。

 分析が終わったら、いよいよ「始めること」です。いつまでにどこまで終わらせるのかという計画は重要で、それがないとダラダラしてしまいます。1学期の終わりまでに、各科目の基礎的な知識を頭に叩き込むことを目標にしましょう。急がなくてもいいのですが、休まず計画に従って「続けること」が大切です。

 最終的に、自分の欠点を「埋めること」ができれば、皆さんは合格します。ゲーテの名言どおり、急がず休まずに自分の穴を埋め続けた人が、合格通知を受け取ることができるのです。作家の開高健が「悠々として急げ」と言っていますが、ニュアンスとしては同じなのでしょうね。分析もせずに大急ぎで本屋さんに向かい、人気の参考書を片っ端から買っているようではいけません。分析をしたうえで自分の欠点を埋め続ければ成功するという意識は、長い受験生活を通して強く持ち続けるべきです。

 急がずに、だが休まずに努力した皆さんは、来年の春には間違いなく憧れのキャンパスを歩いています。自信を持って着実に進みましょう。

急がず休まず、着実に自分の穴を埋め続けた人が合格する。

編集 笹原風花
撮影 荒川潤
スタイリング 眞藤伸子
ヘアメイク 泉雅人


この記事は「蛍雪時代2016年4月号」より転載いたしました。

著者プロフィール
木村 達哉先生

木村 達哉先生

灘中学校・高等学校英語科教諭
教壇に立つ傍ら、英単語帳『ユメタン』(アルク)や参考書などを多数執筆。また、「英語教師塾」を立ち上げ、全国的な活動を展開している。近著に『キムタツ式 英語長文速読特訓ゼミ』シリーズ(旺文社)がある。

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