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[医・歯・薬学部]入試の動向を知ろう!

  • 【学部リサーチ 2017年版】医学部・歯学部・薬学部の総合的研究

2年連続の学部新設も含め、医は10年連続で定員増!
医は理科が「発展」2科目、面接も重視。薬は化学がキー科目

〝最難関〟の医学部は、2年連続の新設など定員増が進み、門戸が広がった。歯・薬は難易度の二極分化が顕著だ。入試科目は、国公立大が「センター5教科7科目+2次3教科」、私立大は数・理・外の3教科が一般的で、薬は化学重視。医・歯は小論文・面接も課す。

医は新設で門戸広がるも
「浪人覚悟」の激戦が続く

 2016年(以下、16年)の文部科学省「学校基本調査」の中から、医・歯・薬に関連する学部等の志願者数・入学者数を集計した(グラフ1)。
 医・歯学部は薬学部に比べ、志願者・入学者に占める国公立大の比率が高い。特に医学部は、設置数が国公立大50校と、私立大の30校を上回るため、入学者の過半数(61%)を国公立大が占める。対照的に、薬学部は私立大が志願者・入学者ともに約9 割を占める。
 また、入学者中の女子の比率は「医=約34%、歯=約43%、薬=約59%」で、全体の平均(約45%)と比べ薬の高さが際立つ。さらに、旺文社版『大学の真の実力』に掲載した2016年度の入学者データ(746大学集計)によると、現役の比率(回答のなかった大学を除く)は「医=約37%、歯=約45%、薬=約75%」で、大学全体の平均(約86%)と比べて医は格段に低く、「浪人は当然」の激戦を物語る。
 ただし、医学部の定員は08年から10年連続で、地域枠(卒業後の一定期間の地元勤務を条件に奨学金を支給)の設置、さらに16年・17年と2年連続で医学部が新設されたことなどで計1,795人も増加(08年から約24%増)した。
 次に、グラフ2で倍率(入学志願者数÷入学者数。学校基本調査による)の推移をみると、14 年までの4 年間は“ 理系の資格系人気”から、医・歯・薬ともに倍率アップが続いた。しかし、難化し続けた反動や、門戸の拡大のため、医は15年・16年と2年連続で倍率ダウンした。歯・薬は、大学により難易レベルの二極分化が顕著だ。

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国公立大医学部合格には
セ試85%以上が必要

 とはいえ、医学部は大学入試の最難関だ。国公立大医学部の合格者の平均得点率は「センター試験(以下、セ試)で85%以上」といわれる。また、国公立大医学部の合格者データを平均すると、総合点(セ試と個別試験〈以下、2次〉の合計)の最低ラインは75%~80%、平均ラインは80%~85%に達する。5 教科7科目の全てに高得点をとるオールラウンドな学力が必要だ。
 国公立大の歯・薬学部は、医学部に次いで難易度が高い。16年入試データをみると、東北大(前期)のセ試の合格者平均得点率は「医(医)87.5%、歯78.4%、薬83.1%」であり、特に薬は医に続くレベルといえる。
 私立大の場合、合格最低ラインは医学部で「独自入試70%以上、セ試利用80%以上」。歯・薬学部でも「独自入試60%以上、セ試利用70%以上」が必要だが、一部には合格ラインが50%を下回る場合もある。

国公立大セ試は5教科7科目、
国公立大2次と私立大は3教科

 医・歯・薬学部の18年入試はどのように行われるか見ていこう。オーソドックスな科目構成については、下の図を参照してほしい。なお理科については、基礎を付した科目を「基礎科目」、付さない科目を「発展科目」と表示した。
●国公立大:一般入試
 国公立大の医・歯・薬、特に医学部では「前期日程のみ」で実施する大学が多い。
数少ない後期実施校には志願者が集中し、超高倍率となる。セ試で課すのは5教科7科目(数学・理科各2科目)が一般的。理科は「発展科目」指定で、薬学部は化学が必須のケースが多い。
 前期日程では、総合点に占める2次の配点比率が高く、医・歯・薬学部の6割以上で50%を超える。2次の理科は2科目(各「基礎+発展」)が大多数を占める。また、医・歯学部のほとんどで面接を課し、資質・適性などをチェックする。一方、後期日程では、半数以上の大学が小論文・面接のみ(学科試験の場合は1~2教科)で、2次の配点比率は20~40%程度と低いことが多い。
 なお、医学部では2段階選抜を予告・実施するところが多く、要注意だ。
●私立大:一般入試
 薬学部の独自入試(一般入試)では、理科を「化学必須(基礎+発展)」とするケースが多い。医学部では、少数だがいまだに「募集は1回のみ」のケースもある。
●国公立大:公募制推薦入試
 出願資格は「評定平均値4.3以上、現役のみ(医は浪人可も)」、セ試5教科7科目を課し、書類審査・面接(小論文や学科試験を課す場合も)による選考が一般的。口頭試問を行うことも多い。
●私立大:公募制推薦入試
 出願資格は、評定平均値が「医4.0以上、歯3.3以上、薬3.5以上」で「浪人可・専願」が主流。書類審査・面接に加え、大学によって小論文(専門分野に関する出題が多い)・基礎テスト・適性検査などを課す。関西以西の薬学部は「併願可、学科試験中心」が多い。また、地域枠推薦を行う医学部も多い。

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千葉大・徳島大の薬学部で、
6年制学科の後期を募集停止

 『螢雪時代』編集時点(2月)で判明した、18年入試のおもな変更点の概略を紹介する。文中、変更点は「17年→18年」で示し、国公立大では「前期日程=【前】 、後期日程= 【後】」と略記した。
【国公立】千葉大-薬(薬)で後期を、同(薬科学)で推薦を廃止。同-医【前】で募集人員減(97人→92人)/東京大-理Ⅲ【前】で2次に面接を追加/京都大-薬【前】は募集を「学科別(薬:6年制、薬科学:4年制)→学部一括」に変更/山口大-医(医)【前】で2段階選抜を新規実施し、2 次負担増(理科1 → 2 科目)/徳島大-薬が募集を「学部一括→学科別」に変更。薬学科(6年制)で後期を廃止し、前期で2段階選抜を新規実施、2次に集団面接を追加/愛媛大-医(医)【後】で2 段階選抜を新規実施する。
【私立】大阪医科大-医でセ試利用後期を廃止し、「建学の精神」入試(セ試を課す推薦)を新規実施する。

この記事は「螢雪時代(2017年4月号)」より転載いたしました。

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