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学部トレンド!2016 法・政治・国際関係学部系統

  • 【学部リサーチ 2016】 法・政治・国際関係学部系統の総合的研究

法・政治・国際関係学部系統のトピックス

 人文社会科学の一領域として法律学・政治学を位置づける学部改組が国立大学で続いている。この分野の受験生の大きな関心事である国家公務員採用試験、司法試験の実施状況も併せて紹介する。

国立大で法学を社会科学領域のひとつとして学ぶ学部改組続く

 文学部や経済・経営・商学部、教育学部などは、国公私立を問わず、多くの大学にあるが、法学部は、国立大学では、東京大や京都大、東北大など長い伝統を持つ総合大学にしか設置されていない(現在14大学)。公立大でも法学部があるのは大阪市立大と北九州市立大の2校のみ。法学部は、そのほとんどが私立大学に設置されている。
 これは明治時代初期に設立された法律家(法曹)養成と法曹資格試験準備を目的とする旧制法律学校のほとんどすべてが私立学校であった<官立は司法省明法寮(後の司法省法学校)と東京大学法学部のみ>ことに由来する。
 こうした歴史的背景のなか、とくに戦後大学となった多くの国立大学は、人文学部や法文学部、法経学部などで法学教育を行うことになる。近年の人文・社会科学系学部の改組は、文部科学省の要請もあるが、これまで、どこで学べるかわかりにくかった法学や法律学の学びをわかりやすくしたものともいえる。
 こうした学部名称を持つ大学のうち、千葉大学は、2014年4月、法経学部を法政経学部に名称変更、法学、政治学・政策学を、経済学、経営・会計系と並んでコースとして設置した。千葉大学の社会科学系の学問をひとつの学部に集中し、他コースの履修を奨励して専門性の獲得を図っている。
 愛媛大学の法文学部は学部名称の変更こそなかったが、学科を人文学科の1学科として、法学・政策学、グローバル・スタディーズ、人文学の3履修コースを2016年4月に設置した。法学・政策学履修コースでは、法律学・政治学に加えて経済学も学び、公共政策および企業活動に対する理解を深めようとしている。。

国家公務員採用総合職試験、合格者数で東京大トップ堅持

 財務省や外務省などの省庁で働く国家公務員になるためには、国家公務員採用試験を受ける必要がある。
 国家公務員採用試験は、大学院卒業(院卒)者および大学卒業程度の場合、総合職試験、一般職試験に加え、国税・財務などの専門官試験が行われている。
 これらのうち総合職試験は、大学院卒の場合、院卒者試験と院卒者試験「法務区分」、大学卒業程度の場合、大卒程度試験と大卒程度試験「教養区分」とがある。
 総合職試験は、各省庁およびその外局や独立行政法人などで、各種政策の企画立案等に参画する幹部職員を採用するための試験で、「院卒者試験」には、行政や工学などの区分に加え、法科大学院を卒業して司法試験に合格した者を対象とした「法務」という区分も設けられている。
 これらのうちもっとも志願者が多いのは大卒程度試験で18,927人(合格者は1,372人)、次いで院卒者試験で2,956人(合格者は639人)。「法務区分」は66人の申込者に対し28人が合格しているように入口がもっとも広い。
 2016年に行われた国家公務員採用総合職試験(大卒程度+院卒者)は、21,883人の申込に対し2,011人が合格、競争率は10.9倍だった。大学別では、東京大の459人がトップで、2位が京都大の151人、3位の早稲田大が148人だった。

司法試験の合格率は約23%、30%を超えた大学院は6校

 弁護士や裁判官、検事を目指す者にとって必須の「司法試験」の実施結果が2016年9月に発表された。
 現在、司法試験を受験するには、法学部を卒業した場合は2年間(既習者コース)、それ以外の学部を卒業した場合(未修者コース)は3年間、法科大学院で規定の単位を修得し修了する必要がある。
 法科大学院では、憲法、民法、刑法などの「法律基本科目」に加え、法曹としての技能及び責任その他の法律実務に関する基礎的な分野を学ぶ「法律実務基礎科目」、「基礎法学・隣接科目」、「展開・先端科目」からなるカリキュラムが組まれ、93単位以上を修得することで修了が認められる。修了すると、例年5月に行われる司法試験の受験資格(最高で5回、卒業後5年以内)が得られる。
 法科大学院制度は、すでに2004年の開設以来12年の歴史を持つに至っているが、その間、法曹需要低迷による合格者数・合格率の抑制、法科大学院の閉鎖・定員縮小などが行われてきた。
 また、2011年からは法科大学院を経ずに司法試験が受験できる「予備試験」も導入され、その合格者は合格者全体の7人に1人まで拡大している。これらが今後どうなるかは、今も検討が続いており予断を許さない。 2016年に行われた司法試験は、7,730(前年9,072)人が出願し、6,899(前年8,016)人が 受 験 し た。 合 格 者 は1,582人 で 前 年 の1,850人を大きく下回った。合格率は前年(23.1%)とほぼ同じ22.9%だった。
 法科大学院別の合格者数では、慶應義塾大が155人でトップ。2位以下は、早稲田大(152人)、東京大(137人)、中央大(136人)、京都大(105人)で、100人以上の合格者を出したのは、この5校のみだった。
 また、合格率では一橋大が49.6%でトップ。以下、東京大(48.1%)、京都大(47.3%)、慶應義塾大(44.3%)、早稲田大(35.9%)と続き、30%を超えたのは、これらに神戸大(32.3%)を加え、6校のみだった。

この記事は「螢雪時代(2016年12月号)」より転載いたしました。

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