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学部トレンド! 2016 教育・教員養成・体育・健康科学部系統

  • 【学部リサーチ 2016】 教育・教員養成・体育・健康科学部系統の総合的研究

教育・教員養成・体育・健康科学部のトピックス

 国立の教員養成系大学・学部では、教員就職率の順調な推移を背景にゼロ免の廃止、新学部の設置が、スポーツ・健康系の学部系統では、国民の健康意識の高まりを背景に、学部・学科の新設が全国規模で続いている。

国立大の教育学部は教員養成に特化、ゼロ免は新学部・学科等に

 国立の教員養成大学・学部のゼロ免(教員免許取得を卒業要件としない課程)廃止の影響で、学部名称変更、新学部の設置が続いている。
 2016年にゼロ免が廃止されたのは、弘前大、岩手大、信州大、静岡大、福井大、愛媛大、佐賀大。これらの大学では、廃止された課程と既存の学部等とで再編が行われ、弘前大、岩手大では人文社会科学部、信州大では経法学部、福井大では地域科学部、愛媛大では社会共創学部が誕生した。
 2017年も、この動きは続き、茨城大、横浜国立大でゼロ免廃止と学部再編が行われる予定だ。茨城大では、現代社会、法律経済、総合政策の3学科からなる人文社会科学部が、横浜国立大では、都市社会共生学科に、建築、都市基盤、情報リスク共生の3学科を加えた都市科学部が誕生する。
 また、愛知教育大では、現代学芸課程を廃止して、心理、福祉、教育ガバナンスの3コースからなる「教育支援専門職養成課程」を設置(学部長インタビューP14参照)。心理コースでは、スクールカウンセラーなどを、福祉コースでは、スクールソーシャルワーカーなどを、教育ガバナンスコースでは、学校運営に欠かせない学校事務職員、教育委員会・文部科学省などで活躍できる教育行政のエキスパートの養成がねらいだ。
 天王寺と柏原に2つのキャンパスを持ち、教育大学としては西日本最大の定員規模を持つことで知られる大阪教育大は、ゼロ免の教養学科を廃止するのを契機に、天王寺キャンパスでは、初等教育教員の養成(幼児教育・初等教育の2専攻)を、柏原キャンパスでは、小中教育(小学校教員+中学校教員)、中等教育(中学校教員+高等学校教員)、特別支援教育の3専攻からなる学校教育教員養成課程と養護教諭養成課程の2課程を設置する予定だ。同時に柏原キャンパスには、教育心理科学、健康安全科学、理数情報、グローバル教育、芸術表現、スポーツ科学の6専攻からなる教育協働学科を開設、健康安全やグローバル、ICTなど最新のテーマについて教育・研究を展開しようとしている。

健康・スポーツ系の学部・学科の開設、相次ぐ

 体育・スポーツ科学系の学部・学科の新設も続いている。大学の体育・スポーツ系学部は、かつては中学校・高等学校の体育科教員とアスリートの養成を主な目的としていたが、現在では、「健康増進法」、「健康日本21」などの国や地方自治体の政策、国民全体の健康志向の高まりなどにより、健康・スポーツの専門人材養成に大きく舵を切りつつある。
 2016年4月には、日本大と山梨学院大がスポーツ科学部を設置。日本大は、箱根駅伝、アメリカンフットボール、大学野球などの強豪校として全国に知られる伝統校で、新学部は、競技スポーツ学科のもとに、アスリートコースとスポーツサポートコースの2コースを設置。スポーツサポートコースでは、地域のスポーツ指導者や競技団体職員などの養成をねらっている。
 2017年4月は、平成国際大(スポーツ健康学部)、日本体育大(スポーツ文化学部)、中部学院大(スポーツ健康科学部)、日本福祉大(スポーツ科学部)、大阪産業大(スポーツ健康学部)などで学部の新設が行われる。
 これらのうち、日本体育大のスポーツ文化学部は、武道教育学科とスポーツ国際学科の2学科からなり、武道に代表される日本の運動文化を国際社会に伝えることのできる国際人材の養成を目指している(学長インタビューP17参照)。
 また、中部学院大は、スポーツ健康コース、スポーツ経営コースに加え、障がい者スポーツコースを設置。障がいの種類や程度に応じて健康・運動の指導ができる人材の養成に本格的に取り組もうとしている。
 また、日本福祉大のスポーツ科学部は、学科・コースは設置せず、トレーニング科学、スポーツ教育、ふくしスポーツの3つの履修モデルを設置。ふくしスポーツ系では、地方自治体や障害者スポーツセンターなどで、スポーツを通じ、地域に暮らす人々の生きがい創出に貢献できる人材養成をねらっている。

国立大教員養成課程の教員就職率、68.7%

 国立の教員養成大学・学部(教員養成課程)の2015年3月卒業生の就職状況が発表になった(文部科学省、2015年12月発表)。
 それによると、卒業生10,723人のうち、教員となった者(正規採用と臨時的任用の合計)の割合は全体の60.5%(前年より0.1%増加)にあたる6,486人(前年より21人増加)で、昨年とほぼ同様の結果となった。
 これら以外に保育士になった者が151人、企業等に就職した者が2,194人、大学院等に進学した者が1,130人いる。保育士になった者と大学院等進学者を除いた2015年3月卒業生の教員就職率は68.7%となった。
 教員就職率を大学別で見ると、鳴門教育大、兵庫教育大、上越教育大が1位から3位までを占めた。これら以外に、和歌山大、金沢大、広島大の3大学が8割以上を記録した。

この記事は「螢雪時代(2016年10月号)」より転載いたしました。

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