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学長メッセージ「看護学部の魅力って何?」

  • 【学部リサーチ 2015】 看護・医療・保健学部系統
  • [2015/6/1]

常に現場を考えた実践的な講義や実習で、問題を解決し新しい価値を生み出す力を養成

《公立》神戸市看護大学 学長
鈴木 志津枝(すずき しずえ)先生

神戸市生まれ。兵庫県立夢野台高校、高知女子大学家政学部看護学科卒業。兵庫医科大学病院で看護師として働いた後、千葉大学大学院看護学研究科で修士。兵庫医科大学病院看護主任、看護師長、神戸大学医療技術短期大学部助教授を経て、OregonHealth Sciences Universityで博士。帰国後、高知女子大学看護学部教授となり、2007年神戸市看護大学教授となる。2009年副学長、2014年学長に就任。専門とするがん看護学、家族看護学に関し多数の著書・論文がある。

看護を取りまく環境に大きな変化

 近年、医療や看護を取りまく環境は大きく変化しています。医療の高度化や医療技術の進歩、少子高齢化の進展、医療提供体制の整備、健康に対する意識の高まりなどから、質の高い看護の提供を求める社会からの声は年々高くなっています。さらに、グローバリゼーションの進展にともない、看護職者には、国際的な感覚を持つことはもちろん、起こりうる問題を予測する力や既存の枠にとらわれず新しい価値を生み出す力も求められています。神戸市看護大学・看護学部は、こうした社会からの要請に応えるため、様々な取り組みを行っています。

災害看護学の教育・研究を展開

 神戸市看護大学は、阪神淡路大震災が起きた1995年の翌年に開学いたしました。2011年に起きた東日本大震災の記憶が生々しい中で、火災などにより6,000人以上の死者を出した阪神淡路大震災の記憶は、徐々に薄れつつあります。しかし、阪神淡路大震災こそ、大規模都市災害の中で、一般市民、医師・看護師などの医療者がどう振る舞うべきかについてのスタンダードとなり、その教訓が東日本大震災での市民・医療者の活動へとつながったことを忘れてはいけません。
 神戸市看護大学は、阪神淡路大震災を経験した神戸市に所在する大学として、災害看護学の教育・研究を推し進めています。3年次の必修科目として「災害看護論Ⅰ・Ⅱ」を設置し、災害が人々の健康と生活に及ぼす影響、災害発生直後のトリアージ、アセスメントの仕方、応急処置、搬送の仕方などを学ぶとともに、高齢者や子ども、妊産婦、障がい者、慢性疾患患者など要援護者別の看護ケアなどについても学び、災害看護活動に参加できる能力を習得しています。

様々な地域貢献活動を展開

 神戸市看護大学の地域に根差した教育の基盤となっているのが、「地域社会の保健・医療・福祉に貢献できる看護専門職の育成を使命としている」という教育理念であり、「コラボ教育」としてこれまでに展開してきた様々な地域連携活動です。
 神戸市看護大学が立地する神戸市西区では、これまで、地域住民の方々を対象とした健康チェックや相談、健康に関する体験学習などを地域住民のボランティアの協力を得て行うほか、兵庫県看護協会と共同で「まちの保健室」を開設。もの忘れ看護相談、こころと身体の看護相談、子育て支援などについての活動を行っています。
 さらに、出産を控える妊産婦や夫を対象に「プレパパ・プレママセミナー」を実施、2012年からは子育てに関する悩みや疑問などをサポートするコラボカフェを開設しています。また、2013年からは、こうした試みを、神戸市でもっとも高齢化が進む隣接区の須磨区にも拡大しています。こうしたこれまでの取り組みが評価され、2013年には文部科学省の地(知)の拠点整備事業に採択されています。

ナース英語、海外研修で国際的視野を持つナースを養成

 神戸市看護大学は、国際化への取り組みも積極的に行っています。その一つが国際的視野をもつナースを育てるために全国に先駆けて設置した「ナース英語」です。
 日本では外国人観光客や外国人ビジネスパーソンが年ごとに増加し、それと同時に病院を訪れる外国人患者も増えています。また、医療ツーリズムの時代を迎え、良質の医療を求めて来日する外国人もこれからさらに増えると予想されています。「ナース英語」はこうした時代に対応して設けられた科目です。外国人患者に対応するために必要な英語表現をマスターするとともに、医療関連の英文を読み、医療・看護用語の基本を習得します。
 また、異文化を実地で体験する米国シアトル市での2週間の「海外看護学研修」も実施しています。午前中は大学で講義を受け、午後は最先端の医療を提供している大学附属病院や、低所得者への医療を提供している地域医療センター、日系人のために設立されたナーシングホームなどを訪問。医師や看護師などからの説明を受けたり、看護学生や患者・入居者と触れ合ったりすることで、国際的視点を持つことの大切さを学んでいます。

充実した学内・学外実習

 地域との連携を基本に実習教育を重視していることも神戸市看護大学の特色です。看護学実習では、さまざまな健康状態の人々と関わるための基本的専門知識と技術を学内演習で習得した後に、隣地・臨床における実習を行います。
 実習は、2年次後期3週間にわたって行われる「基礎看護学実習」で始まります。ここで、患者さんとの人間関係の築き方や基本的なニーズをどう把握するかなど看護者としての基本を身につけ、健康生活支援学実習、療養生活支援学実習、慢性病看護学実習、小児看護学実習、精神看護学実習、周手術期・クリティカルケア学実習、地域・在宅・訪問看護実習などをいずれも2~3週間の日程で行います。
 こうした実習で学んだ内容を踏まえ、4年の前期には3週間の日程で、「総合実習」が行われます。総合実習では、実際の看護チームの中でケアを実践することを通して、専門職業人としての責任感と倫理観を含めた基本的な看護実践能力を習得します。

スタートアップセミナーとクラス担任

 これまで、神戸市看護大学で行われている専門教育の特色についてお話ししましたが、入学直後の初年次教育を重視しているのも神戸市看護大学の特色です。神戸市看護大学には、看護師として医療の世界に貢献することを夢見る多くの学生が入学しますが、大学で自律して看護を学ぶということが十分に理解できていない学生もいます。神戸市看護大学ではスタートアップセミナーに体験演習と基礎セミナーを設け、看護大生としてスムーズにスタートできるためのサポートを行っています。
 体験演習では、入学の直後に保健・医療・福祉施設に出向き、利用者がケアを受けている場面に参加して利用者の話を聞きます。ケアを受ける人がどのような思いで生活を送っているかを体験的に学ぶことが目的です。また、基礎セミナーでは、図書館やインターネットを利用して資料を集める方法やレポートの書き方、プレゼンテーションの方法などを実践的に学び、大学で学ぶ基本を身につけます。
 クラス担任制を設けていることも大きな特色です。約20人のクラスに1人担任がつき、学生の身近な相談相手になります。担任は、オフィスアワー(必ず研究室にいる時間)を設け、履修や修学上の問題や、学生生活の悩みなどについて相談に応じています。

近隣5大学による大学ユニティ

 国際港湾都市神戸市の中にあって、神戸市看護大学の立地する神戸市西区の「学園都市」は、市営地下鉄「学園都市駅」前に、流通科学大学、神戸市外国語大学、神戸芸術工科大学、兵庫県立大学学園都市キャンパスの5大学がある日本でも稀な文京ゾーンです。
 これら5大学は、相互に修得した単位を互換する協定を締結。学園都市駅前には「5大学によるユニティ」を開設して授業も行っています。これらの大学の様々な授業を受けることで、多彩な素養を身につけることもできます。

国際港湾都市神戸で夢を育む

 神戸市看護大学は、同じ目的を持った仲間が集い、身近な人間関係の中で、強い絆を育むことができるという、看護の単科大学ならではの強みがあります。
 私も看護師を志して、公立女子大の看護学部に入り、少人数でていねいな教育を受ける中で、生涯の友人・恩師に出会いました。卒業後3年臨床を経験する中で、がん患者と家族のサポートを考えるようになりました。その後押しをしてくれたのも、大学の恩師でした。
 病気で苦しむのは患者さんだけと思われがちですが、実際には、その患者さんに寄り添う多くの家族がいて、病気の療養中、手術中、あるいは死後など、そのたびごとに様々な問題に直面します。このような家族を支えることも重要な看護です。これらの看護には、家族看護の考え方が欠かせません。
 現在、神戸市看護大学は、がんプロフェッショナル養成拠点として、文部科学省の「7大学連携先端的がん教育基盤創造プラン」事業を展開、がん看護専門看護師養成の拠点として、大学院にがん看護インテンシブコースを設置、がん専門看護師養成に先進的に取り組んでいます。
 看護の世界は、臨床と教育、研究がつながり合って、日々新しい発見が生まれ、自ら成長できる世界です。その舞台として、国際感覚あふれる神戸市看護大学を選んでいただけたらと思います。

この記事は「蛍雪時代(2015年6月号)」より転載いたしました。

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