難関大でも、学校推薦型選抜や総合型選抜での早期合格者はさらに増えていくと見られる。
そこで、学校推薦型・総合型選抜の攻略に向けて、 4月号から連載を開始する。
第1回はこれらの入試の概要や特徴などについて、宇田川 真先生に教えていただいた。
大阪府・清風南海高等学校 2021年度 高3学年主任 宇田川 真 先生
【第1回】
難関大でも増加する推薦型・総合型
推薦型・総合型ってどんな入試?
欲しい人物を採るための多様性を目的とした入試
大学入試は大きく学校推薦型選抜、総合型選抜、一般選抜の3つに分けられます。総合型選抜は出願が9月以降、合格発表が11月以降で、受験生の適性や志望動機を重視し、面接を中心に時間をかけるのが特徴です。学校推薦型選抜は出願が11月以降、合格発表が12月以降で、学校長の推薦を受けることで受験できる入試です。文部科学省が学力一辺倒ではない多様な入試を掲げたことを受け、国立大学協会は両選抜で入学定員の3割を満たすことを目標としていますが、国立大では2割程度以下にとどまっています。また、両選抜ではアドミッションポリー(入学者受け入れ方針)に則した選考基準を満たす受験生が集まらなかった場合、その分の定員を一般選抜の前期日程に回したりしています。例として、大阪大学の2021年度入試では両選抜あわせた募集人員360人(全体の定員の約1割)に対し、2.3倍以上もの志願者が集まりましたが、合格者は271人でした。ただし、両選抜の定員比率は国立大でも今後アップすると見られ、生徒の志望も増えてきています。