大学合格を目指して受験勉強に励む日々の合間に、みんなはどんな未来を、夢を、描いているだろうか?
一流企業に就職する、憧れの職種に就く、海外で働く、起業する…
将来のことなんてまだわからない、という人もいるだろう。
そこで今回は、キャリア論の専門家“タナケン先生”こと田中研之輔先生に、人生100年時代を豊かに生きるためのキャリア論について伺った。

田中 研之輔先生
法政大学キャリアデザイン学部教授
《プロフィール》
博士(社会学)。専門はキャリア論。一橋大学大学院社会学研究科博士課程を経て、メルボルン大学、カリフォルニア大学バークレー校で客員研究員を務める。企業の取締役、社外顧問を歴任し、大学と企業をつなぐ連携プロジェクトを数多く手がける。『先生は教えてくれない大学のトリセツ』、『先生は教えてくれない就活のトリセツ』(ちくまプリマー新書)など著書多数。
“プロティアンな人材”って何?
一つのモデルに縛られず、
変化しながらキャリアを形成
みなさんには、将来何がしたい、どんな職業に就きたい、という“夢”はありますか? 周囲の大人から“夢”を求められ、何がしたいかわからない、何に向いているかわからない…と悶々とした経験がある人もいるかもしれません。でも、これからの時代はそれでいいんです。世の中が変わり、“夢”という一つのモデルに縛られなくても良い時代になったのです。
かつての日本では、大学を卒業したらどこかの組織に入り、そこで定年まで勤めるという終身雇用が