2020年のビッグイベントといえば東京オリンピック。その熱狂が通り過ぎたころ、日本にもうひとつの大きな変化がやってくる。1990年から30年にわたって受験生の学力を“測定”してきた大学入試センター試験が廃止されるのだ。大学入試の何が変わり、何が変わらないのか。現時点での最新情報を把握して、3年後への備えの参考にしてほしい。
センター試験廃止、そして「思考力・判断力・表現力」中心の評価へ
今回の変更は、文部科学省の中央教育審議会が平成26年(2014年)12月に行った答申に基づくもの。「変化の予測が困難な時代の中で、新たな価値を創造する力」を育てるのに必要な要素を「学力の3要素」と定義し、その学力を多面的・総合的に評価する方法が検討されてきた。
その結果、大学入試センター試験(以下「センター試験」)はその役目を終え、これに代わって導入されるのが「大学入学共通テスト」(以下「共通テスト」だ)。「知識・技能」の評価に加え、「思考力・判断力・表現力」も重点的に測定するための出題形式が大きな特徴とされている。
共通テストは2021年1月中旬に最初の試験が実施される予定となっている。つまり、2018年4月現在の高校1年生がこのテストの対象になるということだ。
習っていない内容が出るわけではない
それだけ聞くと、何やらとんでもない大変化が起こるような気がして恐ろしくなってくる人もいるだ