本連載5月号で「文系は負け組なのか」と題した朝日新聞のインタビュー記事をテーマにした。
その記事で“文系のこれから”を語られた青山学院大学学長・三木義一先生に清水先生が聞く。
学びたいガクモンに出会う方法とは…?
㈱プラスティ教育研究所/代表取締役
清水章弘 先生
青山学院大学・学長 三木義一 先生
《プロフィール》
東京都出身。1975年、一橋大学大学院法学研究科公法専攻修士課程修了。博士(法学)、弁護士。ドイツ・ミュンスター財政裁判所客員裁判官、政府税制調査会専門家委員会委員などを務める。『よくわかる税法入門』(有斐閣選書)、『日本の税金』(岩波新書)など著書多数。
本当に学びたい学問と
出会うために求められること
三木:数多くの学問の中から、自分が学びたいと思えるものと、どう出会うか。その前に、現代社会はさまざまな分野での変化がとても激しいということを知っておくべきです。それに対応して生きていくためには、高校生も大学生も、まずはどんな学問であっても基礎力を養うことが欠かせません。高校や大学時代に、基礎力をきちんと身につけることができるかどうかで、その人の今後、40年、50年の生き方が決まります。
清水:それには具体的に、どういった姿勢が求められますか?
三木:高校までは、各教科で知識を増やし、試験で高得点を取ることが求められます。つまり答えがあ