志望校に合格するには明確な目標を立て、学校に軸足を置いて計画的に勉強していくことが大切だ。
そこで、これらの面での失敗事例から学ぶことができる「成功の極意」について、進路指導のベテランである堀浩司先生に教えていただいた。
螢雪アドバイザー 堀 浩司先生
(ほり・ひろし)国語科教諭。滋賀県の公立高校(守山高等学校、草津東高等学校など)で進路指導部長、SGH推進室長等を務め、きめ細かな「仕掛ける進路指導」をモットーに、学力や進学実績向上に向けた改革に取り組んできた。生徒の心に火を点ける指導に定評があり、数多くの生徒を志望校合格に導いている。2021年度より、龍谷大学高大連携推進室フェロー。
失敗パターン 目標が定まらない
大学合格=ゴールと考え、入学後のイメージが曖昧
大学の偏差値やブランドイメージなどの評価が気になる人や、大学合格がゴールだと思っている人は、受験勉強の途中でガソリン切れを起こしがちです。自分ならこんなことができる(can)、自分はこんなことをやってみたい(will)、自分はこんなことをやらなければならない(must)と、「自分」を主語にして大学卒業後にまで想いを馳せている人に比べ、志望の根っこが浅いからでしょう。根っこを張らずに合格という花を目指しても大輪の花は咲きません。社会問題に対するアンテナを伸ばし、大学で学ぶべき内容や卒業後に自分が身を置くべきフィールドを具体的にイメージしましょう。「志」の根をしっかりと張り、幹を太くすることが、精神的タフネスにつながります。