学力を志望校の合格水準に到達させるため、日々成績と向き合うことが受験生には必要だ。
つまり、志望校合格のためには自分自身の成績の管理が重要になる。
そこで長年進路指導に携わってきた笠井敦司先生に模試などの成績を活用して目標達成するコツを教えてもらおう。
青森県立青森高等学校 教務主任 笠井 敦司 先生
国語科教諭。青森高等学校の綱領「自律自啓」のもと、授業・テスト・進路行事等を通じて、生徒たちが主体性と協調性をもって何事にも果敢に挑戦する姿勢を身につけ、志望校に進学できるよう指導している。
受験を制する重要分野
成績編
学習マネジメント はじめの一歩!
まずは志望校との「詰めるべき距離」の把握を
実戦的な意識で日々の授業、試験を受けよう
「ところで受験勉強って、何をすればいいの?」と根本的な疑問を持つ人も多いのではないだろうか。まずは求められる水準を知るという意味で、過去問を1年分だけ、それもできる範囲だけで構わないので、解いてみることをおすすめする。取り組んだ結果、自身の苦手分野や知識不足、表現力の弱さという「現実」が浮き彫りになる。その「詰めるべき距離」を心得たうえで自宅学習を進め、日々の授業を受け、その延長上で定期考査や模試を受験する。こうすることで実戦的な意識をもって臨み、課題の達成状況を確認することができる。
数値的な結果も大切だが、記述問題であれば、どこで部分点を取り、何が抜けていたために失点したのか、その原因究明を行い、言語化してノートに蓄積してきっちり詰めよう。こうした一連のプロセスが「受験勉強」だ。別個に新たな勉強を始めるのが受験勉強ではない。