東大クイズ王が受験勉強を指南する本連載。第8回は林輝幸さんが担当です。
最終回となる今回のテーマは、受験勉強の意義について。
ただ大学合格のための手段と割り切ってやる勉強は、つまらないし実を結ばないもの。
受験生に向けて、最後のメッセージを贈っていただきました。
今月のテーマ《文系向け》
僕らが今、勉強するのは何のため?
受験勉強のゴールは大学合格だけじゃない
受験勉強もいよいよラストスパートの時期になりました。ここまで来ると、もうあれこれ考えず、とにかく志望校合格に向かって猛烈に頑張っている人も多いと思います。受験生時代の私もそうでした。受験が終わるまではそれでいいのですが、大学に入るにあたって、少し考えてみてほしいことがあります。
受験勉強をはじめ高校までの勉強では、基本的には答えがある問題に取り組みます。いかにアプローチすれば問題に正答できるかという「答えを導き出す手段」を学び、習得する。そして試験では、与えられた問題に対してその手段を再現すれば、答えが出て点がもらえる。もちろん、ただ再現するだけでなく、応用したり知識と知識とをつないだりする力が求められるわけですが、そうであっても、あらかじめ用意された正しい答えに辿り着くことがゴール、であることに変わりありません。