難関大突破のためには、読んで・聞いて意味がわかるレベルの英語力では不十分だ。
では、いったいどんな力が求められるのか?
その力はどうすれば鍛えることができるのか?
身につけた基礎力を合格力に変換する秘訣を英語の達人・浄泉先生に教えていただこう。
㈱プラスティー教育研究所
浄泉 和博 先生
難関大突破力①:英文を読むモードを判断し、調節する力
難関大入試では、すべての英文を一つひとつ丁寧に読み進めていく時間はない。文章を効率よく読み進め、全体を理解して時間内に設問を解くためには、集中しながらも素早く読む「省エネモード」と、細部までじっくり読む「熟読モード」とを使い分けながら読み進めることが重要だ。知識や論理力を活用し、常に先の展開を予測しながら読むのが鉄則。予測が当たればスムーズに読めるし、外れれば熟読モードに切り替えればいい。文中の情報に新規性が高い場合や、全体を理解するうえで重要度が高い文、設問と関係がある箇所は、じっくり読むことだ。
長文読解後の復習として語彙や構文の確認は行っているという受験生は多いと思うが、この秋からはそれだけでなく、「読みのペース配分」の確認にも取り組んでもらいたい。先に述べた、予測とのギャップ、情報の新規性、文章理解への重要度、設問との関係の観点からじっくり読むべき箇所を判断し、線を引いておくとよいだろう。これを繰り返すうちに、どこを省エネモードで、どこを熟読モードで読めばいいかがつかめてくるはずだ。
◆こう鍛える◆
解いた長文は読み返し、「熟読ポイント」をチェックする