《脳の特性を知ってもっと効率学習!》
夏休み明けから、受験勉強もいよいよ後半戦。
健康をを維持しながら、よりいっそうの効率学習を実現したい。
脳神経外科専門医の築山 節先生のお話をもとに脳をムリなく働かせるコツを伝授しよう。
お話をうかがったのは
(財)河野臨床医学研究所附属
北品川クリニック所長
築山 節 先生
日本大学大学院医学研究科卒業。医学博士。埼玉県立小児医療センター脳神経外科医長などを経て現職。著書は『「疲れない脳」のつくり方』(PHPビジネス新書)『脳が冴える勉強法』(NHK出版)など多数。
こんな人は要注意!
□勉強以外のおしゃべりは時間のムダ!
□問題が解けないと、イライラする
□夏休み中はあまり歩いていない
□就寝はだいたい日付が変わってから
□朝はまず難問に挑戦!
□土日くらい朝はゆっくり寝ていたい
□疲れたらエナジードリンクで疲労回復
脳の健康対策①
毎朝同じ時間に起床&朝食は受験生の基本
メカニズムが複雑で、まだ謎も多い脳。しかし築山先生は「一定の生活パターンを保つことで、脳は機能を維持しやすくなる」と断言する。
「脳の機能には大きく3つの階層があります。ひとつ目は一番深部の脳幹。生命維持を担い、意識せずとも自動的に、呼吸や自律神経、眠気や空腹などの生体反応を処理していま
す。ここで処理しきれない情報が送り込まれるのが、ふたつ目の大脳辺縁系。意欲ややる気を生み出す、いわば感情の源です。感情に次いで情報を処理するのが、思考や理性をつ
かさどる大脳新皮質です」
なかでも、すべての基本となる脳幹をうまく機能させるためには、負荷をかけないこと。すなわち毎日決まった生活パターンを守ることが大切だと築山先生。
「互いに連動しているこの3層は階層性といって、深部から順に立ち上がっていく特徴があります。そのため、最深部の脳幹にムリをさせることなく始動させるためには、規則正
しい生活、なかでも起床と朝食の時間を固定するのが効果的です」