いよいよ受験校を決める時期を迎えた。
あの大学に絶対に行く。
そう心に決めている人もいれば、複数の候補校の間で迷っている人も、志望校を変えようかと考えている人もいるだろう。
大学とは何をするところか、なぜ行くのか、どうやって選ぶべきか…
キムタツ先生と一緒に、改めて考えてみよう。
灘中学校・高等学校 英語科教諭
木村 達哉 先生
受験校を決めるキミへのキムタツ先生からのメッセージ
◆まだ見つかっていない答えを探すのが大学の学び◆
こんにちは。木村達哉です。僕は大学を決めるときに、「将来は本を書きたいから」という理由でなんとなく文学部を選び、「英語ができるとモテるかも」という理由でなんとなく英文学科を選びました。本当の話です。大学で何をするのかも知らず、「高校の延長でしょ」的な姿勢で臨んだのは大失敗でした。
大学は高校とはまったく違います。医学部のような職能養成系の学部ならともかく、文学部などで学んだことが社会ですぐ活かせることはほとんどありません。大学は就職予備校ではなく、研究し、問いに対する答えを見つける場所なのです。エイズの治療法はないのか、宇宙の起源とは何なのか、日本経済を立て直すための方法はないのかなど、「まだ答えが見つかっていないこと」をみんなで研究して、