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受験生のための”マインドフルネス”でココロを元気にしよう!

  • 受験生のための“マインド フルネス”でココロを元気にしよう!

ストレスがまったくない受験生なんて一人もいない。
だれもが、さまざまなストレスを抱えながら、毎日、受験勉強を続けているはずだ。
しかし、ストレスを抱えた状態のままで勉強を続けても、集中力はなかなか上がらない。
そんなストレスも、自分の心と身体と呼吸に意識を向けて瞑想することで取り除くことができる。
それがマインドフルネスだ。
そもそもマインドフルネスとはどういったものなのか、さらには、その効果的なやり方などを樫尾直樹先生にアドバイスしていただいた。


監修:樫尾 直樹 先生

受験生のストレスって?

ストレスを心・身体・呼吸の三位一体で取り除く

 ストレスと聞くと、だれもが単純にネガティブなものと捉えがちだ。しかし、樫尾先生は、「人間はだれもが生活をしている間じゅう、常に自分以外の外部の出来事や人に意識が向かっています。そうなると、自分と自分の外のものとの間に緊張状態が生まれます。それがストレスの原因です。でも、これは人間にとって本能的なものであり、良いとか悪いとかというものでは本来ないのです」と説明する。
 受験生のほとんどは、さまざまな不安を抱きながら毎日を過ごしている。そういったネガティブな感情が自分の中で大きくなると、その状態に自分自身が巻き込まれ、ストレスはどんどん蓄積されていく。
 ほとんどの人はストレスを、たんに心の問題とみなしがちだが、ストレスを感じた時、人間は知らず知らずのうちに身体全体がガチガチにこわばり、呼吸も荒くなっている。つまり、ストレスに直面した人は、心と身体、呼吸のこの3つがどんどん悪い状態に陥っているのだ。
 だから、ストレスを感じたら、心、身体、呼吸を三位一体で和らげ、ストレスを取り除くことが必要となる。


「マインドフルネス」って何?

自分の呼吸に意識を集中し、外部との関係を断ってみる

 自分の心が外に向かっていると常にストレスを感じるのであれば、意識を外に向けず自分の内側にとどめればよい。それを瞑想を通じて行うのがマインドフルネスだ。
 具体的には、自分が行っている呼吸を静かに眺めてみることで、自分と外との関係を一時、シャットダウンするのだ。その際、心と身体、そして呼吸、この三つを静かに眺めてみよう。
 まずは自分の鼻の穴から出たり入ったりしている呼吸を眺めよう。すると自然と呼吸は穏やかになる。そうなると、ゆったりとした気分になると同時に、意識が外に向かわなくなるので身体全体のこわばりも自然とほどけてくる。
 マインドフルネスとは、自身の呼吸に意識を向けることで外からのストレスから自分自身を解放させる瞑想法なのだ。


マインドフルネスを行うことでさまざまな効果が

 マインドフルネスは仏教のある瞑想に端を発している。1970年代、アメリカのマサチューセッツ工科大学のある研究者が、その瞑想から仏教色を抜き、ストレス低減を目的とした瞑想法を編み出し、その後、全世界に広まった。
 21世紀に入ってからは、インテルやグーグルなどアメリカの大手IT関連企業が人材教育の一環としてマインドフルネスを取り入れ、現在では、日本企業でも企業内研修などで取り入れるところも増えている。
 マインドフルネスには、社員たちのストレス軽減以外にもさまざまな効果がある。たとえば、仕事上でのモチベーションアップをはかったり、日常で湧きおこるイライラや怒りといったネガティブな感情を自分自身でしっかりと眺めることで、それらを静めるといった効果もある。


どこでもできる!
受験生に効くマインドフルネス

寝る前に全身の各部位をボディスキャンしてみよう

 マインドフルネスは、朝食の前に行うのが効果的。さらに、その効果を上げるため、前夜、寝る前に布団に入ったら、「ボディスキャン」をやってみよう。
 ボディスキャンとは身体の各部位に意識を向けること。まず頭頂に意識を向け、身体の上部から下部にある各部位に意識を向けて、力を抜いていく。息を吐くときに合わせて抜くとうまく力が抜けていく。そして、下までいったら、今度は上に向かって意識を向けることを繰り返す。各部位に意識を向ける時間は、ひと呼吸もしくはふた呼吸分くらいの時間でよい。


マインドフルネスを1週間続けてみよう

 人間は寝ている間に無意識のうちに身体がこわばっているので、朝、マインドフルネスを行う前に、体操など行って身体全体を、十分にほぐすことが必要だ。それが終わったら、椅子に座りマインドフルネスをはじめよう。
 まず背もたれから離れて少し浅めに椅子に座り、手のひらを下にして腿の中ほどにおく。そのときの姿勢は、お腹を少し前に突き出して、腰のあたりがグイッと中に入る感じにすると背中が伸びる。頭は天井からつるされ、背骨が上に引き上げられていく感じをイメージしよう。
 姿勢が決まると、目を閉じて鼻で普通に呼吸をはじめる。無理をして深く呼吸する必要はない。やっていると呼吸は自然と深くなっていくからだ。鼻が詰まっているときは、口でやってもOKだ。そうやって呼吸をしながら、夜にやったボディスキャンを最初は5分間程度やってみよう。
 マインドフルネスの効果を実感するために、まずは一週間、続けたい。人によって効果が出てくる日にちは異なるが、きっと、勉強中に集中力がアップしたと実感できるはずだ。
 それが実感できたら、少しずつ時間をのばし、できれば20分程度やるのが理想的だ。つまり、最初の15分間でリラックスした状態に持っていき、残りの5分間、そのままの状態でいることでより効果が増すのだ。


入試会場の試験直前に行うことで集中力アップ

 マインドフルネスを実際の入試会場で試験直前にやると、焦りや不安感が軽くなり、集中力が増す。また、毎日、やっていると、それまで、勉強中つい音楽などを聴きながらやっていた人や勉強の最中についスマホをいじってしまうという人も、音楽が邪魔になったり、スマホをいじる回数が減るという効果もある。つまり、それだけ勉強中の集中力が高まるのだ。
 「もし、勉強中にスマホが気になったら、ワンテンポおいて自分の呼吸を眺めてみると、そのうち必ずスマホが気にならなくなるはずです」と樫尾先生は話す。


この記事は「螢雪時代(2017年9月号)」より転載いたしました。

著者プロフィール

樫尾 直樹先生

慶應義塾大学文学部准教授。宗教学・比較瞑想論専攻。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。慶應マインドフルネス・センターを主宰し、マインドフルネスを中心とした瞑想の実践・指導を行う。「慶応大学マインドフルネス教室へようこそ!」(国書刊行会)をはじめ著書を多数執筆している。

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