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受験勉強・後半戦を制する!【吉田式】秋からの“やる気”徹底強化塾

  • 吉田式 秋からの“やる気”徹底強化塾

受験勉強の効率や成果に直結する「やる気」。やる気がなければ、勉強は進まないし身につかない。
そこで、脳科学や学習医学に詳しい吉田たかよし先生に、意欲のメカニズムから具体的な強化メソッドまで、 やる気アップのためのポイントを教えていただいた。高いやる気を保ち、勝負の後半戦を制してほしい。

吉田 たかよし先生
《プロフィール》
医学博士・本郷赤門前クリニック院長。東京大学工学部卒。NHKのアナウンサーとして活躍後、医学部に再入学し、東京大学大学院医学博士課程修了。現在、受験生専門の医療機関・本郷赤門前クリニック院長、受験医学研究所所長、学習カウンセリング協会理事長。最新刊『「受験うつ」からわが子を守る本』(洋泉社)ほか、多数の著書を執筆している。

精神論ではやる気は出ない!外的要因から脳にアクセス

 脳内で意欲に関わるのは側坐核という部分。A10神経という神経細胞から分泌されるドーパミンに反応し、意欲のスイッチをオンにする。側坐核は脳のシステムを健全に保つ役割を果たしており、脳にとって費用対効果があることや快感が得られることに対してのみ意欲を生み出す。例えば、ネズミがエサを獲ろうと意欲を起こすのは、エサを獲って食べたら苦労を上回る満腹感(快感)が得られるからだ。脳は、メリットが実感できないことに対して意欲が生まれない仕組みに設計されている。

 そして、やっかいなことに、やる気は出そうと思って出せるものではない。脳は、自分の意思だけでは側坐核を刺激できない仕組みになっているのだ。では、どうすればやる気を出すことができるのだろうか。

 側坐核の意欲スイッチは、環境や体の状態、感覚など、外的要因によってオン・オフが左右される。そして、こうした外的要因については、自分の意志でコントロールができるのだ。つまり、勉強する環境や方法、目標・計画の立て方、体の姿勢などを工夫することで、勉強への意欲を高めることができるわけだ。

 具体的な手法は後で詳しく解説するが、ここで誰でも簡単にできて効果的な意欲アップ法を一つ挙げておこう。それは自分で自分を「褒める」ことだ。ポイントは自分の努力を褒めること。模試結果が良かったときなどに「オレって頭いいな」と能力を褒めてしまうと、結果が悪かったときに「オレは能力がない。もうダメだ」となり、自信も意欲も喪失してしまう。一方、「頑張って勉強したからな」と努力を褒めると、悪かったときにも「今回は努力が足りなかったのだ。改善しよう」と前向きに踏ん張れる。

ストレスのコントロールが秋からの意欲に直結する

 側坐核は過度なストレスを感じると、身を守るために意欲スイッチをオフにしてしまう。つまり、ストレスが大きくなると意欲は低下してしまうのだ。受験のストレスが増大しがちな秋以降は、ストレスをいかにコントロールするかが、そのままやる気に直結すると言える。

 ストレスはかなり蓄積されないと自覚症状が出ないため、早めの対処が肝心だ。イライラするのはストレス過多に苦しむ脳からのSOSサインだ。無理をして勉強を続けると、意欲はどんどん低下してゆき、最悪の場合は「受験うつ」(『ケース別・回復法』のページ下部参照)になってしまう。これからの後半戦は意図的に休憩をとり、ストレスを抑えながら勉強していく工夫も求められる。

 また、焦りや不安からくる「あれもこれも全部やらなくちゃ!」という完璧主義には要注意。多すぎる勉強計画や高すぎる目標が実行・達成できないと、「できなかった」というネガティブな感覚に支配されてしまう。この感覚がさらなるストレスとなり、自己効力感(自分自身に対する信頼感)を低下させ、結果的に意欲を失って無気力な脳になってしまうのだ。

 いよいよ後半戦。本当の勝負はこれからだ。ストレス軽減に十分配慮して上手にやる気を引き出し、志望校への合格をつかんでほしい。



この記事は「螢雪時代(2017年9月号)」より転載いたしました。


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