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受験生の母。本人は頑張って勉強しているのに、成績が上がらないのを見て毎日悶々としています。ぜひアドバイスをお願いいたします。

  • [2018/9/10]
  • 関連キーワード:勉強法、保護者、国立大、夏休み、模試、勉強停滞期、メンタル、E判定

質問

 先生、こんにちは。高3の受験生女子の母です。つい昨日センター模試がありました。夏休み、娘は“家ではたるんでしまうから”と、毎日塾の自習室で朝7時半から夜(閉塾の)8時半まで勉強しています。その集大成になる模試に緊張しながらも受けてきたのですが…、自己採点は今までで一番悪い感じで泣いていました。
 親が言うのも何ですが本当に頑張っているので、もう頑張れなんて言えません。ただただ無理しないで前向きにとしか、言ってあげられないです。娘は国立文系で第一希望は国立ですが、習っていた地元の英語塾の塾長にいい加減、身の程をわきまえてきっぱり国立はあきらめなさいと言われ、度重なる先生の叱責に精神的に通えなくなり中1から通った英語専門塾はやめ、塾一本にしました。明らかに判定はいつもE判定で…、それでも、夏の頑張りで少しでも…と奮起して毎日努力はしていると思います。
 娘は国際関係の学部を希望しています。国立だけでなく私立のオープンキャンパスにも行き、自分のやりたいことができる学部学科はどこか考えながら幾つか受けたい大学を絞ってはいます。が…、それらも決して手に届く範囲ではなく高い倍率で前途は多難です。今の勉強方法に問題があるのではないか、それも含め塾で相談してきなさいと伝えました。国立と私立の両立は厳しいし、かえって中途半端なんではないか不安もあります。AOや推薦のための小論文の勉強も全くしておらず、センターに向けた勉強だけ本人は一般で受験するつもりで塾で進めてはいます。本人は後悔しないためにも一応ダメ元でも国立に挑戦したいようです。
 私はどうしても全落ちしてしまったらどうしようと不安で必ずおさえの所を受けないととか、心配でなりません。娘も浪人はしたくないので、おさえの大学は受けなくてはとは思っているようです。去年も浪人生が多々でて、学校は本当に危機感を持っています。出来るだけ、指定校推薦や公募推薦を使って“浪人だけは避けましょう”的な感じです。娘は学校の成績は頑張ってなんとか10位くらいまでには入る成績を保ち、部活の副部長や皆勤賞など真面目にコツコツとやってきたので、本当は私=母の気持ちでは「推薦向きなタイプ」だと思うのですが、本人はやはり一般で受験を…と思っているのが現実です。こんなに頑張ってやっているのに(そのはずなんですが)成績が上がらないのはやり方が悪いのか、どのように見守って、なんと助言したらいいのか、毎日悶々としています。先生のアドバイスをぜひお願いいたします。長くなりすみません。

回答

 こんにちは、サブローです。この相談室は、受験生ばかりでなく保護者の方々にも読まれているので大変嬉しく思っています。ありがとうございます。それではアドバイスをさせていただきますので、今後の参考にしていただければ幸いです。

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 まず成績が上がらない点です。ご質問を読む限り、勉強にかなり時間をかけているにもかかわらずその成果が表れてこない原因は、いくつか考えられます。もちろん「夏に頑張った成果は秋以降にジワジワ表れる」という面もありますが、質問の内容から読み取ったことから、ちょっと厳しい話をさせていただきます。

 1つ目の原因は“勉強は暗記!”と思っている可能性があることです。ずばり勉強とは『解答にたどり着くまでのプロセスを理解すること』なのですが、成績がなかなか上がらない受験生は『勉強は暗記』と思っていることが多いのです。この考えの出所はどこかと言いますと、中学時代から現在までの定期試験のための勉強方法に問題があります。授業でやった問題を多く出題されている場合、生徒たちは「その定期テストのための勉強は暗記だ!」と勘違いしているので、大学受験のための勉強も同じだと考えているのです。もちろん暗記しなければならないこともありますが、模試や大学入試の初見問題を解くときに暗記だけで解けるはずがありません。必要な力とは『この問題を正解にするためには、これまで蓄積した知識の中で何を使えば良いのか?』『どのような手順で考えていけば解答にたどり着けるか?』なのです。つまり学校や塾や自宅などで問題を解いたときに、この経験をどれくらいしたかによって初見問題に対応できるようになるのです。そのプロセスは覚えているだけでは応用は効きません。理解すれば様々なパターンに応用が効くのです。今からでも上記のことを実行することで勉強は暗記ではないことに気付き始めれば、成果は出てくるはずです。「なぜその答えになるの?」「この解答に行き着くまでに私に必要な知識は何?」を常に頭において、また先生の力を借りながら問題に取り組めば、徐々に苦手箇所を潰すことができ、基礎力が付いてくると思います。

 2つ目の原因は“わかった気になってしまっていること”です。問題集などで勉強をしていると思うのですが、解答を見て自己採点をするときに、「なぜこの解答になるんだろう?」「この考え方に気付かなかったな」など、疑問点を解決しようとする姿勢や、新たな考え方を発見することが「次回同じような問題が出たら絶対に正解にできるぞ!」という自信に繋がり、それが基礎力そして実力をアップさせるのです。これを実現するためには、そばにいつでも質問できる先生がいることでしょう。自己採点をして×になった問題の解答・解説を見ているだけで「次はできるだろう…」では何も解決しません。やりっぱなしは禁物です。他の例を挙げます。この10数年で映像授業を行う塾や予備校が急増しましたが、うちの生徒たちも毎年多く通っています。しかしこの映像授業のおかげで第一志望に合格できたのは、ハッキリ言いますと『勉強方法のわかっている生徒』だけです。他の生徒は映像の途中でわからない個所があるはずなのに、映像を止めて質問をしようとしないのです。もちろん質問に答えられる先生が近くにいればですが…、いつもいるとは限らないというのを聞いたことがあります。結局途中の不明点を解決しないまま映像を見終わり、小テストである程度点数を取れれば次へ進む。わかった気になっているだけなのです。

 ところで、どのような塾に通っているのでしょうか? 朝から晩まで自習室に閉じこもっているように読み取れますが、上記に書きました通り不明点はすぐに先生の力を借り、繰り返しになりますが、「この問題を解けるようにするためには私にどんな知識が必要ですか?」と質問することが大事です。それによって自分に苦手個所が見えてくるようになるのです。自分の弱点を知ることこそが実力につながっていきます。

 次に国立大についてです。私はいつも『第一志望(お子様の場合は国立大)を絶対に諦めてはいけない』を強調しています。ですからお子様の希望している受験をさせてあげてほしいと思います。しかし勝手な想像で申し訳ないのですが、その国立は5教科7科目でしょうか? 親子でよく話し合っていただきたいのですが、この科目数の多さが不安材料になっているようであるならば、苦渋の決断で国立はやめ、私立1本で科目数を減らしたほうが本人のためのようにも感じます。

 もう一つ志望校について重要なことをお話しします。昨年私は3学年主任でしたので、2018年度入試で生徒たちがどれほど苦労したかはわかっています。もちろん私も教員生活約30年で経験したことのない受験状況でした。間違いなく来年も同じことが起こります。一番心配しなければならないことは、後期になればなるほど、3月末になればなるほど、レベルに関係なくというよりは、レベルが低い大学でも、かなり倍率が上がってしまいます。『前期のうちに確実に合格できる大学から合格をもらうこと』が大切です。その大学を今のうちから探しておきましょう。

 最後に、お母様は、いまお子様と同じくらい辛い思いをされていますが、おそらくお子様もそれを感じ取って、さらなる辛さを感じているのではないでしょうか。辛さや苦しさの伝染はさらに大きなものになってしまいます。この受験という経験は、お子様の自立につながるものだと思いますので、本人が決めたことは賛成してあげてください。また成績が振るわなくてもそれまで努力したことに対して大いに誉めてあげてください。そして常に明るく、いつも通りに接すること、お子様の良きサポーターであることも大切です。食事など健康面にも注意してあげてください。お母様もストレスをためないようにご注意ください。それではお子様の受験を陰ながら応援しています。
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サブロー先生

サブロー先生

都内・某私立高校で長年にわたり進路指導部長を務める。2018年4月からは2年生(特進クラス・理系)の担任に。英語科の教員としても、その指導には定評がある。また、音楽は趣味の領域を超え、おやじバンドコンテストで全国優勝するほどの腕前。学校でもフォークソング部の顧問として、生徒たちのバンドを熱血指導中。「大学受験パスナビ」では『お悩み相談』と『サブロー先生の進路指導室』を担当。

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