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学部長インタビュー「教育人間科学部の魅力とは?」青山学院大学 小田光宏先生

  • 【学部リサーチ 2018年版】教育・教員養成・体育・健康科学部系統の総合的研究
  • [2018/10/3]

人間を理解するための多様な知識と
手法を学び、広く社会に貢献する

《私立》青山学院大学 教育人間科学部 学部長
小田 光宏(おだ みつひろ)先生

東京大学大学院教育学研究科 教育行政学専門課程 図書館情報学専攻博士課程単位取得退学。専門は図書館情報学、社会教育学、書誌学。獨協大学、大東文化大学、横浜市立大学、東京大学など多くの大学で指導を行う。2003年青山学院大学文学部教授、2009年同大教育人間科学部教授。2017年4月同大教育人間科学部長に就任。

大学で「教育」を学ぶ目的とは何でしょうか

 「教育」を学ぶ究極的な目的は、人間に対する理解です。大学では、そのための学問的な知識と手法を学ぶことになります。これは、教育学科と心理学科で構成する本学 教育人間科学部の基本的な考え方でもあります。

 教育とは、誰かが持っている知識を誰かに伝える、その営みと言えます。その営みをどのように行えば効果的か。どのような内容を伝えれば良いのか。どのような手段、どのようなメディアを使って伝えていけば良いのか。こうした問いを、人間のさまざまな側面を捉えていきながら考えます。

 大学での学びでは、その人の特性や環境を踏まえて、それぞれに即した教育のあり方を追究していくことになります。こうした学びは、実際の人を対象としますので、教育学の実学的な一面と言えるでしょう。

 その一方で、理念的、思想的な一面もあります。伝えて良いこと悪いこと。伝えることができることの範囲。教育を行う理由など。教育理念、教育思想、あるいは、それを成り立たせる国の仕組み、教育制度なども教育学の対象となります。こうした実用的な学びと理論的な学びの両面を学生に丁寧に教えることが、指導する側の課題だと考えています。


他の教育系学部と比べて、教育人間科学部の特徴はどんなところにありますか

 本学の教育学科では、教員を目指す学生に向けた幼児教育学コース、児童教育学コースとともに、教員を目指す目指さないに関係なく、人間に対する理解を深め、誰かの知識を誰かに伝える営みについて学ぶコースを用意しています。人間形成探求コース、臨床教育・障害発達コース、教育情報・メディアコースがそれに該当します。

 ここで目指すのは、複雑で多様な人間に対する理解です。人に寄り添い、その人を理解しようと努めて、生き方をサポートできる人を育成したいと考えています。ただ単に、教員を育成することが目的ではありません。教員を養成するコースであっても、人間に対する理解、そのための知識と手法をしっかり身に付けた教員を送り出せるように指導を行っています。

 人間に対する理解が目的ですから、教員養成よりもはるかに広い範囲が学びの対象となります。学校の児童だけでなく、乳幼児、社会人、高齢者も学びの対象です。それぞれの発達状況や生活環境などの特性を捉えて、最適な取り組みを追究します。

 心理学科のほうは、人間に対する理解を心の面から追究します。心理学科には、人と社会の関係を学ぶ社会心理学分野、人の発達の経年的変化とそのメカニズムを学ぶ発達心理学分野、ものの捉え方について学ぶ認知心理学分野、心理カウンセリングの基礎を学ぶ臨床心理学分野があります。それぞれテーマは異なりますが、人間を理解しようとする点は共通しています。


国立大学の教員養成課程との大きな違いは?

 まず、柔軟なカリキュラムであること。受験生の皆さんが、大学の学びを入学前に正しくイメージして自分に合った専門のコースを選ぶのは簡単ではありません。そのため、本学部では2年次の終わりまでに教育学または心理学の土台となる知識を身に付けていただくとともに、それぞれに広く多様な分野があることを学んでいただきます。その過程で自身の適正や関心も見極めながら、自身に合ったコースを決めることができます。

 一方、教員養成課程では、入学時に専門とする校種と教科を決めることがほとんどです。入学して「自分に合わない」と感じても、方向転換するのが容易ではありません。また、教員免許の取得も卒業要件になっています。

 本学の教育学科では、教員免許取得は卒業要件としていません。教員志望者であっても、入学後にいろいろな分野の存在を知り、教職以外の分野を志望することになれば、それに合った学びに変更して、卒業することができます。心理学科でも、公認心理師や臨床心理士の資格は、卒業要件とは無関係です。


卒業生の進路の状況について教えてください

 教育学科の入学生にアンケート調査を行うと、教員志望者と教員免許取得希望者は例年、全体の95%程度を占めています。では、卒業時の進路の状況はどうでしょうか。実際に教職に就く卒業生は全体の40~50%程度。つまり、はじめは教員志望であっても、学ぶうちに、身に付けた知識や手法が社会のさまざまな場面でも活かせることを知り、教職以外の道に進むことを選んだ学生が多くいる、ということです。受験の段階では見えなかった世界が、大学で学ぶうちに広く見えてきますから、そこで自分の関心や適正に合った分野を発見して、その道に進むことができるのです。

 教職以外の進路の例としては、指導的な役割をもつ仕事や公務員のほか、金融業、小売業、メーカーなどの民間企業も多いです。民間企業に進んだ卒業生は、仕事の基本である、顧客に耳を傾け、その人が真に求めるものを理解して対応することにおいて、学んだことを活かして活躍しています。こうした進路は心理学科においても同様の傾向が見られます。

 人間に対する理解を深める過程で身に付けたものは、人と関わるあらゆる場面で活かすことができる汎用性の高いもの。そのため、教職や心理職(カウンセラーなど)以外のさまざまな職種にも進路の幅が大きく広がることになるのです。


これから大学で学ぶ受験生にメッセージをお願いします

 「問い」を立てる力を養ってください。教育や心理に関心のある方でしたら、人間の行動や考え方に関連させて「なぜそうなるのか」と、また、世間の言説に対して「それは本当なのか」と、疑問を持つことを大事にしてほしい。そうした疑問から学びは始まり、実験や調査の課題発見につながります。

 また、人を支える立場になるには、幅広い知識や技術の修得が必要です。複雑難解な人間ですから、その人が抱える問題に対して、マニュアルだけでは対応できません。予測できない反応に対して、どう対処するか、多くの選択肢の中から判断することが求められます。そのために、多様な知識と手法を学ぶことを心がけてください。


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