page_top

天候に注意!交通事情チェック!大学ホームページでのお知らせや大学連絡先を確認!気持ちも行動も余裕を大切に。
入試情報は募集要項で再確認!

学部長インタビュー「理学部の魅力とは?」東京理科大学 築山光一先生

  • 【学部リサーチ 2018年版】理学部・工学部系統の総合的研究
  • [2018/8/1]

事物の現象の原理・原則を解明し、後世に引き継がれる科学の土台を築く

《私立》東京理科大学 理学部第一部 学部長
築山 光一(つきやま こういち)先生

東京工業大学大学院理工学研究科(化学)博士課程修了。専門は物理化学 (レーザー分光学、電子構造、励起状態ダイナミクス)。コロンビア大学博士研究員、理化学研究所研究員をへて、1995年東京理科大学理学部第一部化学科助教授、2000年同教授。2017年10月東京理科大学理学部第一部学部長に就任。

理学とはどのような学問でしょうか。

 自然の事物の現象の原理・原則を深く追究するのが理学です。「なぜそうなるのか」と疑問を持ち、その原理・原則を探る学問と言えるでしょう。宇宙の成り立ちを探るのも理学ですし、化学であれば、分子や物質の性質を調べ、その性質がなぜ発生するのか、その謎や原理の解明にむけて研究が行われます。一方で、工学は、人間社会をより良くするためのモノや技術を開発し、改良を進める学問と言えますが、そこには理学によって解明された原理が応用されています。工学の成果によって身の回りの機器はものすごいスピードで高性能化し、便利になりますが、その中で使われている原理は理学が解明したものが変わらず利用されているわけです。たとえば「宇宙はどのように生まれたのだろうか」と、周囲の現象に対して「不思議だな」「なぜだろう」と疑問を持ち、それを探りたい、その成り立ちを知りたいという「知の欲求」が理学の根源だと思います。


理学を学ぶ意義、学ぶ喜びをどのようにお考えになりますか

 理学が挑むのは、自然界の事物の現象を解明すること。それは普遍の答えであり、永遠に覆ることがない事実です。理学の研究の成果は、後世も変わらずに引き継がれ、その研究者の名前とともに科学の歴史に永遠に刻まれるものです。皆さんが使用している数学や理科の教科書。そこに書かれていることは、理学が明らかにした定理や公式です。今も昔もそこに書かれた事実は変わりません。

 理学の研究における私たち研究者の喜びのひとつは、自分の取り組みが論文や教科書に載り、その知識が永遠に受け継がれていくことでしょう。30年以上前の私の研究成果が、今でも教科書に掲載されています。

 理学は、ある意味、人類の文化的事業と言えるかもしれません。自然界の謎を解き明かし、その知識を集積していく。それは綿々と繰り返され、人類の発展を支えています。新しい原理・原則が解明されれば、それが様々な分野で応用され、また新しい分野が生まれる。ひとつの解明によりまた新しい疑問が生まれていく。そうして人類の財産としての知識が集積されていき、合わせて科学も発展することになる。このような知的創造活動に関わることができるということは、研究者としてこれ以上の喜びはありません。


貴学 理学部第一部の教育で重視していることは何でしょうか

 研究では人と同じことをやっていては評価されません。オリジナリティが必要です。しかし、オリジナリティとは、基礎知識をしっかり理解した上で、はじめて考えられるもの。

 科学の基礎知識が欠けていては、その後の学びは発展しません。そのため理学部第一部ではこの基礎を徹底して教育するカリキュラムを採っています。1・2年次は、多くが必修科目となり、そこで原理・原則を探求する上で欠かせない基礎知識や考え方を獲得します。それをもとに3年次から興味を持った分野の専門科目を履修することができます。

 受験生の皆さんにとって、科学の様々な分野に興味を持ち、大学入学後の志望分野を考えることはとても大事なことです。ただし、今の段階で明確にその分野を決めてしまう必要はありません。大学1・2年次に徹底して基礎知識を学び、理解することで、視野が広がり、科学的な思考をもとに、自分に合った専門分野を考えることができるようになるからです。

 本学の理学部第一部は、基礎系学科と応用系学科を合わせた6学科構成です。たとえば、入学時は応用系の「材料」の分野に興味を持ち応用化学科に入学したとしても、その後の学びの過程で、「分子の反応」といった原理のほうに興味が変わった場合は、応用化学科の学生でも化学科の研究室で卒業研究を行うことができるようになっています。

 学び続けて基礎知識の土台が固まれば、今まで見えなかった疑問や課題が見えてきますから、希望する専門分野が入学当時と変わることもあるでしょう。本学では、そうした学生の希望に柔軟に対応できるように制度を整えています。


基礎研究を担う理学部に「応用」がつく学科があるのはなぜですか

 本学の理学部第一部には、数学科と応用数学科、物理学科と応用物理学科、化学科と応用化学科があり、基礎系学科と応用系学科を併設しています。そうしている理由のひとつは、基礎研究はもちろん、応用を意識した研究を行うのであっても、原理・原則に対する理解や追究を疎かにすることができないと考えているからです。

 大学によっては応用物理や応用化学といった分野は工学部に属することもあります。たしかに原理のメカニズムを知らなくても、モノづくりを通じて社会貢献できるかもしれません。しかし、理学部第一部では、応用系の研究であっても、原理の根本からの理解がその発展には欠かせないと考えているため、理学部の中に応用系学科も置いています。

 基礎系でも、実用化を意識した研究を行う先生もいます。その一方で、応用系でも、原理の追究も並行して行う研究もあります。基礎系研究と応用系研究は連携して、研究を切り拓いていくもの。それを実現する基礎系と応用系を併せた学科構成は理学部第一部の特長です。自分の専門分野に関わる原理を深く理解しつつ、その周囲に広がる様々な分野にも意識を広げて学ぶことが大事です。


理学を志望する受験生に求めるものは何でしょうか

 科学が好きなこと。学生に求めるものは、それに尽きます。数学、物理、化学。それらが好きな人であれば、私たちは歓迎します。学生を育て上げるカリキュラム、科学の面白さを伝える授業をしっかり用意して、皆さんの入学をお待ちしています。

 研究を行う上で、大学1年次の学びは非常に重要です。化学系であれば、高校の化学と大学の化学の違いをまず理解しましょう。私が新入生に最初に言うことは「覚えることはやめてください」ということ。これまでは、公式などを覚えれば問題は解けました。しかし、大学では、それは通用しません。公式が表す原理の構造を深く探っていく姿勢が求められます。その先に、今まで知らなかった発見と感動、知る喜びを感じられるでしょう。ぜひ一緒に知の探求を進めていきましょう。

この記事で取り上げた大学

蛍雪時代

螢雪時代・3月号

国公立大&難関私立大合格!のために読む雑誌

先輩合格者の「合格体験記」、ベテラン予備校講師の「科目別アドバイス」をはじめ、センター試験関連情報 や大学入試の分析&予想など、お役立ち情報満載の月刊誌。志望校・合格へあなたをサポートします。

「螢雪時代」のご案内は、こちら

学部・学科内容ガイド 記事一覧

学部・学科内容ガイド 記事一覧に戻る

“東京理科大学”の関連記事一覧

今月の入試対策

supported by螢雪時代

大学を比べる・決める

My クリップリスト

0大学 0学部 クリップ中