2019年度 推薦・AO入試結果速報
【2019年4月】
私立大公募推薦は“驚きの”志願者18%増、合格者も絞り込み難化!?
2019(以下、19)年度の推薦入試とAO入試の実施結果を『螢雪時代』編集部が調査・集計(18年12月現在)したところ、私立大公募推薦が「志願者18%増、合格者:前年並み」という驚きの結果が出た。この他、国公立大のセンター試験を課さない推薦は「志願者1%減、合格者:前年並み」、AO入試は「志願者8%増、合格者4%増」となった。
※この記事は『螢雪時代・2019年4月号』の特集より転載。(一部、webでの掲載にあたり、加筆・変更を施した)
推薦入試(国公立大:センター試験免除)
国立大が5%減、公立大が1%増と対照的
『螢雪時代』編集部では、国公立大のセンター試験(以下、セ試)を課さない推薦(セ試免除推薦)について、19年入試結果の調査を行った。18年12月25日現在(調査締切日)の集計(90校:志願者数=約1万9千人)では、志願者数は前年比で1%減。内訳は「国立大5%減、公立大1%増」となった(グラフ1)。その要因として、①推薦よりAO入試に導入の重点が移った(前年比で、募集人員は「推薦3%増、AO9%増」)、②セ試免除推薦の実施学部数は「国立190→189、公立155→167」と後者が増えた、③安全志向から公立大へ志望変更、などが挙げられる。
大学別では、群馬大(6%増)・岡山大(7%増)・長崎大(17%増)・高崎経済大(13%増)・富山県立大(69%増)・兵庫県立大(12%増)の志願者増、茨城大(13%減)・新潟大(7%減)・富山大(11%減)・香川大(15%減)・都留文科大(14%減)・県立広島大(14%減)・山口県立大(12%減)の志願者減が目立つ。
一方、合格者数は前年並み(国立大4%減、公立大2%増)、倍率(志願者数÷合格者数。以下、同じ)も、国立大2.5倍、公立大2.2倍で18年とほぼ変わらなかった。
学部系統別にみると、文と理工で志願者減が目立った。特に理工系は「推薦→AO」への方式変更が多かったことによる。一方、経済系や社会・社会福祉で志願者増が目立ち、就職面から社会科学系の人気の高さがうかがえる。