来春の高等学校卒業者数は、今春に比べて0.8%増の約107 万3,000 人と推測される。そうした中、2017 年センター試験の出願受付が10 月7日に締め切られた。大学入試センターから発表された、同日17 時現在の出願状況を紹介しよう。
注1.( )内は、前年締切日(2015 年10 月9日17 時現在)の志願者数と比較した増加数・割合を示す。
注2.2016 年10 月7日の消印まで、出願を受け付ける。
注3.重複出願等の確認、試験場の指定等を行った後、確定志願者数等の統計資料や試験場一覧が発表される(12 月上旬予定)
2017年センター試験の出願状況の特徴
【1】 現時点(出願締切日)での全体の志願者数は54 万359 人で、前年より8,479 人(1.6%)増えているが、この要因として主に次の①~③が考えられる。
①来春(2017 年3 月)の高等学校卒業者数が今春に比べて0.8%増えると推測される中、2017 年の大学受験生数も前年より約7,000 人(1.1%)増えて67 万2,000人前後になると予測される。
②センター試験は国公立大のすべてと私立大の約9割が利用しており、私立大一般入試では2017 年もセンター試験を用いた新方式実施(一般入試・センター試験併用、同一学部で複数回入試を実施する複線化、併願割引など)が目立つ。
③国公立大では学力を把握するため、センター試験を課す推薦・AO入試を導入する動きが拡大しており、2017 年の実施大学・学部数は127 大学310 学部と2016年よりも6大学25 学部増えている。
【2】 現時点での志願者数を現役生・既卒者別に見ると、現役生が前年より6,840 人(1.5%)増の45 万2,961 人、既卒者が1,639 人(1.9%)増の8万7,398 人となっている。今後消印有効分が加わり、最終的には現役生は前年より増えると予測されるが、既卒者は減少に転じる可能性もある。
【3】 最終的な全体の志願者数は、今後消印有効分が加わり、57 万人程度になるとみられる。
これは前年の56 万3,768 人(確定)より微増で、2年連続の増加になると予測される。