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≪夏にレベルアップ!≫【生物】「遺伝子・代謝・体内環境」の生物3本柱をマスターする

  • [13科目別]夏の超レベルアップ↑学習術
  • 駿台予備学校 大森 徹 先生

夏休み40日は受験の天王山といわれる。
今やるべきこと、今やらないと後悔することをしっかり見極め、この夏克服すべき最重要課題を洗い出そう。
ここでは各科目についてレベルアップ学習術の詳細を解説する。
入試で最大成果を上げるための夏休み学習計画のポイントも示したので是非参考にしてほしい。


夏の最重要課題はこれ!

Level up 1
まずは複製&転写翻訳、遺伝子発現を・・・・《時間配分 40 %》

必ず出題される遺伝子関連の基礎となる単元を丁寧に

使用アイテム:教科書+標準レベル問題集

 最先端の単元である遺伝子関係は他の単元以上に難しく、そのうえに考察問題や計算問題や実験問題も作りやすいので、最も大きく得点差がつく単元である。それだけにこの夏休みの間にきっちりマスターしておくと大きな得点源となる。核酸の構造では、塩基の計算や長さの計算、DNAの複製については、関与する酵素、リーディング鎖・ラギング鎖・岡崎フラグメントなどを特に方向性に注意して学習する。転写翻訳については、真核生物と原核生物の違い、スプライシングの意義、遺伝暗号を解明した実験、遺伝子突然変異によるアミノ酸配列の変化、遺伝子の数の計算などの問題演習をする。遺伝子発現では、オぺロン説、発生における遺伝子発現などを意識しよう。単語の暗記ではなく、標準的で典型的な問題を解きながら、問題の中で理解していくのが効果的である。

Level up 2
酵素および代謝をマスターする・・・・《時間配分 30 %》

酵素のグラフ、呼吸・光合成のしくみを理解する

使用アイテム:教科書+標準レベル問題集

 遺伝子についで重要な柱となる単元が代謝である。呼吸や光合成だけでなく化学合成、窒素同化、窒素固定など、多くの反応や物質名が登場するが、それらを丸暗記してもまったく役に立たない。つまり、反応の模式図を自らの手で描きながら、そのあらすじを口に出して、自分が先生になったつもりでしゃべってみるのが、非常に効果的な学習方法なのである。ストーリーの中で物質名なども覚えていくようにするとよい。特に電子伝達系における水素イオンの動きはきちんとマスターしておこう。光合成では、C3植物とC4植物やCAM植物の光合成を整理しておこう。さらに重要なグラフ(酵素の反応速度と基質濃度、競争的阻害と非競争的阻害、アロステリック酵素、見かけ光合成など)や計算問題もよく出題される。これも典型的な問題演習を通して理解しておこう。

Level up 3
神経、免疫、恒常性を理解する・・・・《時間配分 30 %》

伝導・伝達、種々の生体防御、血糖調節をマスターする

使用アイテム:教科書+標準レベル問題集

 9月以降になると、どうしてもセンター試験対策のことが気になって、個別試験で扱われる「生物基礎」の単元は後回しになってしまう。免疫や恒常性は主にセンター試験では「生物基礎」で出題されるため、学習が手薄になってしまう危険性がある。この2つは、センター試験が終わってから慌ててやり始めてもなかなかマスターできない単元なので、夏休みの間に仕上げておきたい。免疫については、自然免疫と獲得免疫の違い、体液性免疫と細胞性免疫の違いを中心に学習しよう。恒常性についてはホルモンの名称だけにとらわれず、やはり流れ、ストーリーを重視して学習する。いろいろな調節があるが血糖調節をまずは完璧にしておこう。次は神経であるが、伝導・伝達に関与するイオンの移動を中心に、伝導速度の計算、静止電位・活動電位のグラフなども理解しておきたい。

プランニングのポイントはここ!

1 集中して一気にマスターするようにする
2 ウィークポイントの克服をプランに入れる
3 問題を解きながら理解する心構えで行う

夏の学習の“疑問&悩み”Q&A

【Question】 3本柱以外でやっておいたほうがいい単元は?

 教科書の最後の方の単元は、授業で習ってから試験までの時間が短いので、しっかり練習する余裕がない。場合によっては時間切れで、「後は自分で学習しておけ!」となってしまう危険性もある。「進化と系統」の中で、少なくとも「集団遺伝」と「分類」だけでも夏休みの間に終わらせておくと秋からの学習に余裕が生まれる。

【Answer】 進化・系統を先取り学習しておくとよい

【Question】 考察問題が苦手ですが、どうすればいいですか?

 考察問題に不安を抱える学生は多いが、闇雲に問題を解くだけでは力はつかない。たくさん問題を解いて、答え合わせをして終わりではなく、リード文のどの部分にヒントがあったのか、実験結果のどの部分を使って解答を導いたのかをしっかり検討する。それによって新しい問題であってもヒントが見抜けるようになってくる。

【Answer】 数をこなすよりも、1問1問丁寧にマスターするほうがよい


この記事は「螢雪時代(2016年8月号)」より転載いたしました。

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