page_top

≪夏にレベルアップ!≫【国語】現代文は毎日1題、古漢は知識を覚え、長文演習へ移行!

  • [13科目別]夏の超レベルアップ↑学習術
  • 河合塾/武蔵予備校 鹿子島 康二先生
  • [2017/7/19]

夏休み40日は受験の天王山といわれる。
今やるべきこと、今やらないと後悔することをしっかり見極め、この夏克服すべき最重要課題を洗い出そう。
ここでは各科目についてレベルアップ学習術の詳細を解説する。
入試で最大成果を上げるための夏休み学習計画のポイントも示したので是非参考にしてほしい。

夏にここまでレベルアップ!

 2学期に入ると理科や地歴・公民の勉強も忙しくなるし、過去問演習など志望校別の対策も本格化する。したがって、全体スケジュールから逆算すると、基礎科目である国語の基礎学力は、夏休み期間中に完成レベルまで引き上げておきたい。高い達成目標だが、語学科目は入試本番でも崩れにくく、英語・国語とも志望校レベルを上回っている受験生は合格率が極めて高い。つまり、この目標をクリアする価値もまた、極めて高いのだ。


夏の最重要課題はこれ!

Level up 1
センターレベルの現代文を精読する・・・・《時間配分 40 %》

解答するだけではダメ!要旨や構成の整理を大事に

使用アイテム:標準レベルの入試問題集

 夏休みには、現代文を1日1題のペースで演習しよう。使用する教材は標準レベルの問題集でよい。現代文の読解力や論理的思考力は、古文や漢文においても「論展開を整理する力」「選択肢を論理的に吟味する力」「理解した内容を構成的に記述する力」として反映され、幅広い基礎力となる。学習時の焦点は、精読する力を鍛えることだ。形式段落ごとに、要点に傍線を引き、文章の論理や解答の根拠を文中から探っていこう。また、「解きっぱなし」にしないことが非常に重要。演習後には必ず本文要旨や設問解説を熟読し、「文章を誤読していないか」「解答を導く手順に誤りや見落としがないか」を確認しよう。学力は演習時(読解・解答時)だけではなく、この過程を経ることで培われる。30~40分の演習と、10~20分の確認・点検をワンセットにして学習を組み立てよう。


Level up 2
重要古語と文法の知識を習得する・・・・《時間配分 25 %》

古文単語はひと通りを覚え、文法は助動詞と敬語を完成

使用アイテム:古文単語集と短文式文法ドリル

 センター試験、国公立大2次、私立大のいずれの入試においても、古典文法や古文単語、部分訳、古典文学史などの知識事項には40%程度の配点が割かれている。同時に、こうした基礎知識は長文読解を誤りなく行い、内容説明や趣旨説明問題を正解するためにも不可欠の要素だ。そこで、夏休みの間に完成のメドをつけておきたい。夏休み前半は基礎知識の習得に力点を置き、1回30分程度の時間をとって古典文法を学習しよう。教材は短文式文法ドリルが使いやすい。学習の焦点は、助動詞の意味・活用・接続と、敬語の種類・敬意の方向・訳し方だ。加えて、毎日10分ずつかけて300語ほどの重要古文単語をドリルし、夏休み中に単語集をひと通り終わらせてしまおう。むやみに先に進むよりも、最重要語について派生的な意味までしっかり確認すると実戦的な力になる。


Level up 3
古文の長文読解の演習に取り組む・・・・《時間配分 15 %》

まず趣旨を最後まで狂いなく読み切ることに力点を置く

使用アイテム:標準レベルの入試問題集

 夏休みの後半には、古文も長文読解の演習に取り組もう。有名出典を集めた標準レベルの問題集(文章が20~30行程度のもの)を使って、1回1題30分ほどの時間で読み切り、解き切る演習をする。入試まで時間のある夏休みは、正解率よりも課題文を最後まで狂いなく読み切ることに力点を置いてほしい。最も気を遣いたいのは、「主語の推定がうまくいくかどうか」だ。一度主語を取り違えてしまうと、その部分から後の問題は全滅する可能性がある。これを防ぐために、読点「 、」ごとに主語を確定させて読んでいくこと。そして復習時に現代語訳と照合して、どこで誤解が生じたか、なぜ生じたかをチェックしよう。最後まで主語の取り違えが起こらなくなったら、合格ラインはもう近い。また、和歌についても、前後の文脈から内容・大意を推測する練習を繰り返しておこう。


Level up 4
漢文の基本構文と句形を習得する・・・・《時間配分 10 %》

漢文は句形・重要語のほか、構文もきちんとマスターする

使用アイテム:短文式漢文ドリル

 漢文は、現代文や古文に比べると文章も短く、内容も平易であり、習得すべき知識事項も少ない。それだけに、合格圏に達するのが最も早い分野だと言える。そこで、夏休み中に集中的に学習して、得点源にしてしまおう。夏休み前半は、1回20分ほどをかけて、使役・反語・否定・受身・疑問・抑揚などの重要句形と、再読・返読文字、置字、現漢異義語(左右・百姓・故人など)などの重要語を習得しよう。使用するのは短文式漢文ドリル問題集がよい。注意したいのは、これら即戦力となる基礎知識は基本構文の理解あってのことだということである。いわば構文が幹であり、知識は枝葉にすぎないので、基本構文が仕上がっていないと、知識が身についても白文訓読などの問題は解けない。まず構文と訓読のルールを十分に理解し、その後で文法項目を習得すると学習に無駄がない。


Level up 5
漢文の長文問題を演習する・・・・《時間配分 10 %》

長文問題を演習する中で、知識事項の定着を確認する

使用アイテム:標準レベルの入試問題集

 夏休み後半には、漢文も長文演習に移っていこう。使用する教材は、センター過去問などを掲載した標準レベルの入試問題集でよい。1回に20分ほどの時間をかけて問題を解き切ろう。漢文は古文以上に知識問題の比重が高く、センター試験では70%に達した年もある。うまくいけば、演習する中で夏休み前半に学んだ内容から正解できる設問を数多く見いだし、自信がつくだろう。逆に、理解しているはずなのに正解できない設問もあると思うが、それはそれでかまわない。この時期の学習は、得点率よりも長文演習の中で知識事項の定着を確認することが狙いなのだ。間違えた設問については、今まで用いた短文式ドリルの解説や参考書を用いて理解の至らない部分を補強すればよい。余裕があれば、漢詩のルールについても学習し、問題の中で理解をチェックしておこう。


さらにレベルアップしたい人は? ≪その1≫

現代文の全文要約と古文・漢文の現代語訳を

 読解演習の復習として、現代文では「全文要約」を、古文・漢文では「現代語訳」を行うのがオススメ。「全文要約」は200字を目安として文章全体の論展開をトレースすることを心がける。「現代語訳」は全訳でなくともよく、設問箇所や難読部・和歌などをピックアップして逐語訳し、教材の訳文と照合してチェックしていく。「全文要約」や「現代語訳」ができれば、内容説明・理由説明問題を解く下地は整ったと言える。また、この作業は学力を根底から引き揚げるのに効果的なので、記述式問題を必要としない受験生もぜひ取り組んでほしい。


さらにレベルアップしたい人は? ≪その2≫

最重要課題が終わったら過去問演習に着手

 ここまで「夏の最重要課題」として触れてきた学習をすませてしまったら、いよいよ過去問演習にとりかかるタイミングだ。初めは志望ランクが低く、比較的取り組みやすい大学・学部の問題を演習課題として消化するとよい。この段階での過去問演習は、これまで学習した事項の確認として行い、間違いは必ずその都度、自分が使ってきた教材で確認することが大切だ。安定して80%を超える正解が出せるようになったら、ワンランク上の大学の過去問演習に移ろう。同時に和歌や文学史など、大学・学部固有の出題パターンもチェックしておきたい。


プランニングのポイントはここ!

1 予定には余裕をもたせ、予備日を設けて調整する
2 知識事項の習得にはスキマ時間を活用する
3 語学向上のコツは継続 ! ブランクをつくらない

古文・漢文は前半に知識習得。後半の演習は点検とセットで

 古文・漢文は、夏休み前半に知識事項を学習し、後半は長文演習を行うようプランニングしよう。志望校の入試で漢文が必要ない人は、その分の時間を現代文・古文に割り振ればいい。知識事項の習得には、他の時間の合間などスキマ時間を活用するのがオススメだ。一度に30分でも、5分×6回でも、得られる成果は同じである。また、長文演習については、「ドリルした、合った、間違った」で終わらせず、解答や解説を熟読して要点を体得することがポイント。演習と点検作業をセットで行うことで、学力がより確実に定着する。語学は、なんといっても継続がコツ。根気よくイーブンペースで頑張ろう。


夏の学習の“疑問&悩み”Q&A

【Question】 現代文の成績が不安定。センスがないのでしょうか?

 「現代文は結局センス」「学習しても安定しない」といったネガティブメッセージを聞くことがあるが、それは正しくない。勘やセンスを問う科目などあり得ないからだ。現代文も語学である。あらゆる語学は“学力=知識量”だ。当然、現代文も演習量が多く、演習密度の高い人から合格圏に届く。迷わずに、なすべき努力を積み重ねてほしい。

【Answer】 現代文も語学。知識量、すなわち演習量が力になる

【Question】 模試で時間が不足します。本番で大丈夫か不安です…。

 切実な悩みであるが、これは「模試など論外」という状態から向上し、1つ目のハードルをクリアした証拠でもある。時間があれば得点できるというなら、あまり深刻に考えることもないが、この状態で入試を迎えるわけにはいかない。苦しいだろうが、逃げずにこのまま続けるしかない。知識量=速度であるから、演習量が唯一の解決策となる。

【Answer】 努力の方向は間違っていない。自信をもって、このまま続けよう


この記事は「螢雪時代(2017年8月号)」より転載いたしました。

講師紹介

鹿子島 康二先生

河合塾および武蔵予備校にて、現代文を中心に国語科全般の授業を担当している。モットーは「語学の才能=努力」で、熱のこもったわかりやすい受験指導は定評のあるところ。『オリジナル センター試験 国語実戦問題集』(共著/桐原書店)など、多数の著書がある。

蛍雪時代

螢雪時代・12月号

国公立大&難関私立大合格!のために読む雑誌

先輩合格者の「合格体験記」、ベテラン予備校講師の「科目別アドバイス」をはじめ、センター試験関連情報 や大学入試の分析&予想など、お役立ち情報満載の月刊誌。志望校・合格へあなたをサポートします。

「螢雪時代」のご案内は、こちら

[13科目別]夏の超レベルアップ↑学習術 記事一覧

記事一覧に戻る

科目別 予想と対策 記事一覧

科目別 予想と対策 記事一覧に戻る

今月の入試対策

supported by螢雪時代

大学を比べる・決める

My クリップリスト

0大学 0学部 クリップ中