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夏までの基礎固め【政治・経済】学習法:事象の仕組み・背景・つながりを意識した学習・理解を心がける

  • 主要[13科目別]入試に勝つ!インプット学習法
  • 河合塾/佐々木 洋一郎先生

1学期半ばから後半へと続くこの時期、難関大志望者にとって何より大切なことは、夏休み以降の得点力UPに向けた学力の土台をしっかり固めることに他ならない。
そのためにはインプット学習に注力し、“憶えるチカラ”を最大限に発揮することだ。
ここでは、志望校合格に直結するインプット学習の重要点と、記憶を定着させる学習アイテムの選び方、そして陥りがちな伸び悩み克服などを主軸に紹介する。
主要科目の特性を踏まえた、実戦的アドバイスに耳を傾けてほしい。

インプット学習、ココがポイント

・用語の暗記だけでなく、仕組み・背景・つながりを意識する
・労働・社会保障・国際分野が、入試直前にならないよう計画を立てる
・弱点分野を作らず、どの分野から出題されても対応できるようにする

事象に対して深く理解するように努め、学習計画をしっかり立てる

 実際の入試では、用語を問う問題だけでなく事象の仕組みや背景、他の事象とのつながりなど多岐にわたり出題がなされる。そのため、インプット学習のポイントとなるのが、単なる用語の暗記に終始するのではなく、「それは何か?」「どのような仕組みなのか?」「他とどうつながっているのか?」を意識し学習を進めていくことである。それを踏まえたうえで、問題演習や反復の回数を増やすために、可能な限り早めにひと通りの範囲を終わらせられるような学習計画を立てることが戦略上重要となる。
 現役生の中には、労働・社会保障・国際分野の学習時期が遅れてしまう人もいるが、それらは頻出分野である。学校の進度で遅れそうならば、先生に相談したり、塾や予備校などを活用したりするのも手だ。また、弱点分野を作らないことも大切である。本番では基本的に政治と経済どちらか一方に限らずさまざまな分野から出題がなされるため、特定分野をおろそかにした学習を行うことは厳禁だ。

記憶を定着させる+α勉強法

ニュース番組や新聞をきっかけに、知識の再確認をする

 「政治・経済」は、私たちが生きる世の中の仕組みや出来事を中心に学習する科目であるため、学習した事柄についてテレビのニュース番組や新聞で幾度も目にすることとなる。そのような機会に遭遇したならば、試しに「それは何か?」「どのような仕組みか?」などについて、自分自身に問いかけてみよう。実のところ、実力の有無は、説明できるか否かである程度測ることができる。うまく説明できない事柄があれば、インプット学習アイテムを使ってしっかり知識の再確認をしよう。

インプット学習に欠かせない記憶アイテム

●教科書と参考書
使うコツ: 教科書を主軸としながら参考書で理解を深める

 教科書はもちろん重要である。しかし仕組み・背景・つながりの理解を深めるには参考書も有効。参考書は会話形式や講義形式などさまざまなタイプがあるので、書店で実際に手に取り自分にあった1冊を見つけよう。

●最新の資料集
使うコツ: 最新情報を押さえつつ、「まとめ」ページを活用する

 資料集には、理解・暗記を視覚的に助ける写真や図が数多く掲載されている。また、判例・制度などの詳しい内容や最新情報、「まとめ」ページなど、すぐに知りたくて役立つ情報が満載なので、効果的に利用するとよい。

●「政治・経済」の用語集
使うコツ: 思い込みや誤解がないように、知らない用語はすぐに調べる

 知らない用語をいざ調べようとしても、手元に道具がなければお話にならない。インターネット上の情報は不正確な可能性があるので、用語集を手元に置いて、知らない用語が出てきたら直ぐに調べるようにしたい。

●解説が丁寧な問題集
使うコツ: 解説部分を熟読することで、知識に厚みを持たせる

 解説が丁寧な問題集には「重要箇所の指摘」「論理的つながり」「考え方のプロセス」など役立つ事柄が散りばめられており、それらをインプットできれば大きな力となる。解答だけとか解説が淡泊な問題集は避けよう。

教材を何度も反復するなかで着実に知識を増やしていく

 インプット学習アイテムの基本は教科書である。まずは教科書をベースに学習を進めることが好ましいが、教科書だけでは理解が十分にできない場合も想定されよう。そこで活用したいのが参考書である。
 参考書を活用することで、それまでに得ていた知識を深めたり、新たな知識を追加していこう。もちろん教科書や参考書は一度や二度読んだだけでは必要な情報をもれなく押さえることが難しいため、何度も反復するなかで着実に知識を増やし理解を深めていくことが大切である。そして、多くの資料集では単元ごとに「まとめ」ページが設けられているので、それを活用し概要をつかむことも有効である。加えて、常に「政治・経済」の用語集を手元に置き、知らなかったり曖昧な理解で自信のない用語と出会ったらすぐに確認するクセをつけよう。さらに、問題演習の際に解説部分を余すことなく吸収することで、持っている知識に厚みを持たせ、合格するために必要な力をより強固なものにしていこう。

インプット中の悩み、Q&A

 時事問題への対策に何を使えばよいかわかりません。お勧めのインプット学習アイテムはありますか?


 この科目に特有とも言える時事問題への対策は、多くの受験生にとって悩みの種。そこで是非とも活用したいのが、模試や最新の資料集です。模試には時事的な事柄が多く取り上げられているため、模試で出題された時事的事柄をそのたびに押さえていくように心がけよう。また、多くの資料集が近年起こった重要な出来事をトピックとして取り上げており、それらを押さえることも効果的です。加えて、日頃ニュース番組や新聞に触れることも有効と言えます。

 グラフ問題や図表問題が苦手です。どのような点を意識して学習を進めたらよいですか?


 教科書や資料集に載っているグラフや図表を丸々すべて暗記するような学習をする必要はありません。なぜなら、グラフ問題や図表問題は基礎的知識を活用することで正答を導き出すことがほとんどの場合で可能だからです。そのため、まずは基礎的知識を固めることが最優先であり、そのうえで実際に出題されたグラフ問題や図表問題の演習を重ねるなかで、自分の持っている知識をその場その場で活用する訓練を行っていくことが最善の対策になります。

この記事は「螢雪時代(2017年6月号)」より転載いたしました。

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