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夏までの基礎固め【地理】学習法:暗記ではなく、地理的思考力とリテラシーの向上をめざす

  • 主要[13科目別]入試に勝つ!インプット学習法
  • 代々木ゼミナール/田村 誠先生

1学期半ばから後半へと続くこの時期、難関大志望者にとって何より大切なことは、夏休み以降の得点力UPに向けた学力の土台をしっかり固めることに他ならない。
そのためにはインプット学習に注力し、“憶えるチカラ”を最大限に発揮することだ。
ここでは、志望校合格に直結するインプット学習の重要点と、記憶を定着させる学習アイテムの選び方、そして陥りがちな伸び悩み克服などを主軸に紹介する。
主要科目の特性を踏まえた、実戦的アドバイスに耳を傾けてほしい。

インプット学習、ココがポイント

・地理用語・地名・統計データなどは、暗記しただけで終わりにしない
・地理現象が創り出されるメカニズムは、論理的に理解・把握していく
・地理資料の判読に必要とされる多様なリテラシーの習得に努める

地理現象のメカニズムを科学的・論理的に理解・把握する

 地理は科学なので、さまざまな地理的現象が創り出されるメカニズムを論理的に理解・把握することが重要になる。したがって、地理的な事実を暗記しているだけでは、地理で高得点を獲得することはまったく不可能である。
 たとえば、「東アフリカに高原状の地形が広がっている」といった事実を単に暗記しているだけでは駄目で、「①東アフリカではマントル対流の影響で大陸の分裂が生じつつある→②大陸が分裂しつつある場所ではマントルの物質(マグマ)の上昇によって火山活動が活発化して大量のマグマが地表面へ噴出する→③噴出したマグマで地表面が覆われることによって高原状の地形が創出される」というように、論理的に地理現象を理解・把握するようにしなければならない。
 地理学習を本格的に始める前に、地理用語・地名・統計データなどの丸暗記が地理の実力を伸ばす大きな障害となることをしっかり認識しておき、合格への道の第一歩を踏み出してもらいたい。

記憶を定着させる+α勉強法

テレビ・新聞・雑誌などを通して、地理情報を獲得する

 近年の入試問題を分析すると、難民問題やそれを巡るEU加盟国間の対立といった時事的な地理的出来事が取り上げられたり、それをモチーフとする出題が増加している。したがって、教科書ベースの学習だけでなく、テレビ・新聞・雑誌などメディアを通した学習にも積極的に取り組んでもらいたい。テレビ・新聞・雑誌などで扱う国際情勢や経済情報に関する番組・記事は、地理情報の宝庫であり、身近でわかりやすく編集してあるので、高得点獲得に必ず寄与するはずだ。

インプット学習に欠かせない記憶アイテム

●教科書
使うコツ: 各単元を単位として、最初にザッと流し読みしておく

 各単元の学習内容を概観し、どのような地理現象について理解することが必要なのかを把握するために、まず最初に太字表記の重要な地理現象に注目しながら教科書をザッと流し読みすることにしよう。

●教科書傍用の地理資料集
使うコツ: 教科書で取り上げられている、地理現象の理解に取り組む

 教科書を流し読みして理解することが必要な地理現象を把握したら、次にそれが創り出されるメカニズムについて、教科書傍用の地理資料集の詳細な解説や図表を活用しながら論理的に理解していくようにしよう。

●地図帳・統計集・用語集
使うコツ: 登場した地名、用語、統計データなどをすぐにチェックする

 さまざまな地理現象が創り出されるメカニズムの理解に取り組む過程で登場した地名、用語、統計データなどをすぐに調べてチェックするだけでなく、白地図にまとめるなどして整理しておくようにしよう。

●空欄補充形式の問題集
使うコツ: インプットに漏れがないか、しっかり確認しておく

 単元別になっていて、かつ図表が豊富な空欄補充形式の問題集を使ってインプットの成果を確認しよう。また、あわせてきちんとインプットできていない事項のフォローアップにも取り組むようにしよう。


4つのアイテムを活用して、3ステップの作業を行う

 まず最初に、教科書を各単元を単位としてザッと流し読みして各単元の学習内容を概観し、どのような地理現象について理解することが必要なのかを把握しよう。次に、教科書傍用の地理資料集の詳細な解説や図表を活用して、さまざまな地理現象が創り出されるメカニズムを論理的に理解していこう。この際、疑問点を調べたり、登場した重要な地名、用語、統計データなどを、地図帳・統計集・用語集を活用してしっかりチェックするようにしよう。また、理解すべき事項を整理するために、白地図も活用したい。さらに、最後に空欄補充形式の問題集を使ってインプットの成果を確認するとともに、インプットできていない事項のフォローアップにも取り組むようにしよう。
 このように、インプットは、4つのアイテム(教科書、教科書傍用の地理資料集、地図帳・統計集・用語集、空欄補充形式の問題集)を活用した3ステップの作業(「把握」→「理解」→「確認・整理」)で進めよう。

インプット中の悩み、Q&A

 教科書や地理資料集を読んでいるのに、さまざまな地理現象が創り出されるメカニズムを理解できません。


 教科書や教科書傍用の地理資料集の解説を読んだだけでは、また、図表を見ただけでは、さまざまな地理現象が創り出されるメカニズムを理解できる訳ではありません。ノートやカードを用意して、そこにさまざまな地理現象が創り出されるプロセスを自分なりに矢印を使ったフローチャートで整理して、因果関係を正確に把握するための作業を行うようにしましょう。このひと手間をかけるか否かで、理解度に大きな差が生じます。

 地名や統計データをインプットしても、すぐに忘れてしまいます。どうすればよいですか?


 地名や統計データを丸暗記しようとしていませんか?これは絶対やってはいけないことです。地名については、地図帳や白地図に印を付けるだけでなく、一体なぜその地名が重要なのか、傍らにメモを付けるようにしましょう。統計データについても、一体どのようなメカニズムでその統計データがつくり出されるのか、また、その統計データがどのような地理的規則性・法則性を有しているか、傍らにメモを付けるようにすることです。

この記事は「螢雪時代(2017年6月号)」より転載いたしました。

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