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夏までの基礎固め【化学】学習法:学習アイテムを基に、完璧に理解してから先に進む

  • 主要[13科目別]入試に勝つ!インプット学習法
  • 『螢雪時代』アドバイザー/庄司 憲仁先生

1学期半ばから後半へと続くこの時期、難関大志望者にとって何より大切なことは、夏休み以降の得点力UPに向けた学力の土台をしっかり固めることに他ならない。
そのためにはインプット学習に注力し、“憶えるチカラ”を最大限に発揮することだ。
ここでは、志望校合格に直結するインプット学習の重要点と、記憶を定着させる学習アイテムの選び方、そして陥りがちな伸び悩み克服などを主軸に紹介する。
主要科目の特性を踏まえた、実戦的アドバイスに耳を傾けてほしい。

インプット学習、ココがポイント

・演習時には教科書・ノート・資料集を常に脇に置き参照して進める
・複雑な問題で目途が付かないときは、図解して糸口を見つける
・答えを見て「解けたつもり」はダメ、自力で最後まで解けたかを確認する

苦手な分野を見極め、早目に手を付けて克服しておく

 現在の自分の実力を過去の模試の結果などから分析し、苦手な分野がどこかを見極めておくこと。理論分野では得意な項目は後回しでもよいが、不得意な項目は、できるだけ早いうちに集中的に演習して克服したい。その際、問題集などの解説を読んで、すっかり解けた気分になってしまうことがあるので、本当に自力で最後まで解けたものをチェックしておき、2回目はそれ以外の項目に挑戦することを繰り返すとよい。知識分野は、化学基礎の他、無機と有機にも数多く登場するが、暗記カードを完成させたら、すきま時間を利用して繰り返し暗記しよう。知識が溜まってくると、あるところから急に得意になるはずなので、地道に続けることが大切である。基本的態勢として理論分野と知識分野は互いに補完させながら進めるのが得策だ。
 また、数値計算で電卓を使ってはいけない。筆算が速く正確にできるかどうかで、入試では大きな差がつく。これに対処するには日頃から電卓なしで鍛えるしかない。

記憶を定着させる+α勉強法

学習を継続することによって、記憶を定着させるようにする

 無機分野は、細かい事柄が数多く登場する。次から次と覚えても、時間がたつと少しずつ忘れてしまう。有機分野は無機分野よりは系統だっており、理論的に考えていくことが可能だが、やはり芳香族の慣用名や呈色反応の色などは覚えるしかない。継続は力なりとは、暗記学習にもいえること。「問題演習→取りこぼしの確認→暗記→問題演習」というようなパターンで、毎日2~3題でよいので継続することが必要。こうすれば常に頭の中を最新の状態に保つことができる。

インプット学習に欠かせない記憶アイテム

●教科書
使うコツ: 通読して、重要語句をチェックするのに用いる

 暗記カードが完成するまでの間は、重要語句(たいてい太字になっている)を赤く塗り、暗記シートを使って暗記するとよい。合わせて重要語句をリストアップし、自分なりの解説を書いて内容を理解しよう。

●ノートやサブノート
使うコツ: 自分専用の参考書として作りあげる

 サブノートを購入して記入しながら知識を整理するのもよいが、板書を写した授業のノートを、自宅で復習する際に、他の資料等を参考に内容を充実させ、市販のサブノートに劣らないようなものを作りあげるのもよい。

●カラー版の化学資料集
使うコツ: 重要語句に関連する物質や現象を確認する

 化学では簡単に目で確かめることができない物質や現象が多々あり、それらは写真や図で確認すると容易に頭に入りやすくなる。また、現象をイメージして思い浮かべると、興味をそそられて学習意欲が掻き立てられる。

●総合的な学習参考書
使うコツ: 詳しく知りたい内容の理解を深める

 初級・中級・上級など、自分のレベルに合わせて最適なものを1冊は所有し、重要事項の詳細を参考書を読むことによって深く理解し、確実なものにしていく。カラー版の参考書は見やすく学習がはかどるだろう。

資料を利用して理解することを、主眼に学習を進める

 化学ではどうしても暗記しなければならない事項も多数あるが、できれば問題演習や資料調査などの中で、自然と頭に残るようにするのが得策だ。計算問題などは、単に解法を暗記するだけでは、表現が異なった問題などで行き詰まる恐れがあるが、深く理解しておけば解法にたどり着けることもよくある。複雑な問題に出会ったら、図解してみよう。図解により内容と流れが整理され、解決の糸口が見つかるだろう。
 さらに演習で疑問点が出たら、すぐ人に聞くのではなく、まずは教科書・参考書・化学事典などを手に取って調べてほしい。いずれも索引があるので、それを有効に利用する。それでダメなら友だちに聞いてみよう。聞かれた相手は君に説明することによって勉強にもなる。一緒に考えても理解できなかったら、友だちと一緒に先生のところに行こう。このとき、自分はどこまでどのようにやったかをノートに整理しておいて質問に行くのが礼儀だ。ただ「わかんないです」ではいけない。

インプット中の悩み、Q&A

 問題集の問題ならある程度解けるのですが、模試などではさっぱりです。何が悪いのでしょうか?


 複雑な問題に対応するには、問題文を正確に把握することが大切です。そのためには、図解したり、フローチャート(流れ図)にして、全体像がひと目でわかるようにしてから解析することが必要です。次に、内容を切り分けて、どの部分で何が聞かれているかをはっきりとさせてから、一つずつ解いていきましょう。このようにすると、後半に単独で答えられる設問があったとき、途中がダメでも、それをゲットすることもできるのです。

 実験を学校ではほとんどやっていないので、実験・観察に関する問題が出題されたらちょっと不安です。


 写真入りの資料集を活用して、思考実験をするのが得策です。よく出題されるのは、実験単独では蒸留装置・ろ過装置・気体発生・捕集・乾燥装置・分液漏斗による分離など。また、計算問題などと融合させたものには、気体の分子量測定・中和滴定・凝固点降下・浸透圧などです。これらは教科書に手順などが載っていますし、資料集には豊富な写真とともに詳しく解説されていますから、「なぜそうするのか?」を考えながらポイントを押さえておきましょう。

この記事は「螢雪時代(2017年6月号)」より転載いたしました。

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