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センター試験【倫理、政治・経済】 出題傾向分析&“2018年”攻略対策

  • [主要19科目]センター試験 出題傾向分析&“2018年”攻略対策!
  • 河合塾/吉見 直倫 先生

センター試験の対策について考えるのはまだ早いと思っている受験生は考えを改めたほうがいい。
国公立大志願者にも私立大受験を想定している人にも、個別試験や大学独自入試に勝るとも劣らない位置を占めるセンター試験。
センター対策の成功・不成功が志望校の合否に直結するのだ。
2017年のセンター試験で特徴的だった科目別出題傾向の分析と、2018年に向けた対策及び攻略への重要ポイントを解説する。
さあ、高得点獲得へ向けた取り組みに今すぐ着手しよう。

政治・経済の易化が目につくが
両科目をまんべんなく学習しよう

2017年センター試験出題分析

 2016年と同じく、大問数は6題(倫理3題、政治・経済3題)、設問数は37問(倫理19、政治・経済18)であった。また、すべての設問が同時に実施された「倫理」「政治・経済」の試験との併用問題である点や、教科書の全範囲からまんべんなく出題されている点も、2016年と同じである。平均点(66.6点)は、「倫理、政治・経済」の試験科目が設けられた2012年以降で3番目に高い水準となった(これまでの最高は2014年の67.3点、最低は2015年の59.6点)ことから見ても比較的易しかったと言えよう。なお、倫理よりも政治・経済の設問のほうが易化傾向にある点や、倫理の設問により多くの解答時間を要する点も、近年の試験の特徴と言える。

2018年センター攻略重要ポイント&対策法

重要ポイント
出題分野に偏りはなく、
設問数もほぼ均等に出題される

対策
まんべんなく学習し、
未習分野をつくらない

 近年の試験は、政治・経済よりも倫理の設問のほうが得点しにくい傾向にある。だからといって倫理にばかり学習時間を費やしすぎるのではなく、両科目のトータルバランスに気を配った学習を心がけたい。センター試験では、「倫理」と「政治・経済」の両教科書の全範囲からバランスよく出題されており、設問数に極端な偏りが出ることはない。こうしたことから、まずは未習分野をなくすこと、全範囲の学習をひと通り終えることが何よりも重要と言える。一度目の通し学習では、おおまかでもよいから全範囲に触れ、科目の全体像をつかんでもらいたい。そして、きめ細かい学習は、二度目以降の通し学習(反復学習)の段階に入ってからでも遅くはない。

重要ポイント
倫理では1問につき
数人の思想を扱う形式が出やすい

対策
人物ごとに思想内容の
見分けがつくように学習する

 倫理の出題では、1つの設問の中に複数の人物の思想を登場させる形式が目につく。例えば、柳宗悦に関する記述を選ばせる設問(2017年の第2問・問6)では、人物名こそ伏せられているが、それぞれの選択肢をよく読むと、折口信夫、伊波普猷、九鬼周造に関する記述も含まれていることがわかる。このように、1つの設問の中で複数の人物の思想を横断的に扱う出題傾向は今後も続くだろう。この種の問題を攻略するには、教科書に登場する人物の重要思想について一人でも多く学習することが求められる。また、過去問や模擬試験などを演習する場合に、「この選択肢の記述は誰の思想か?」を確認し、見分ける目を養っていくことも重要である。

重要ポイント
政治・経済では制度や
出来事への理解が求められる

対策
問題の演習を重ねて
知識の活用術を学び取る

 政治・経済の設問を攻略するには、法制度や経済理論についての知識はもちろん、それらの知識を応用し多角的に活用する力を養わなければならない。したがって、教科書などを読み込むことで知識の定着を図るとともに、さまざまなタイプの問題演習を重ねることで「知識をいかに活用するか?」を学び取り、正解を導くための「気づき・ひらめき」を引き出す練習を積むことが重要である。また、近年の試験では、出来事の発生時期や順番を適切に把握していなければ正解を導くことができないタイプの問題(2017年の第4問・問7や第5問・問4、第6問・問4などが該当)の出題が相次いでいるから、歴史的な出来事への理解も深めておく必要がある。


大問別平均点

*「大問別平均点」は旺文社の集計による数値

第1問

'16年 現代社会の諸課題と青年期平均点9.7点/配点14.0点
'17年 現代社会の諸課題と青年期 平均点9.9点/配点14.0点

 倫理からの出題。問1(芸術家の作品と思想についての設問)は過去に出題歴のない人物が登場したことから、多くの受験生が戸惑ったものと思われる。問3(グラフを用いた設問)と問4(資料文を用いた設問)は、比較的取り組みやすい設問であった。

第2問

'16年 日本の思想・源流思想平均点9.3点/配点18.0点
'17年 日本の思想と東洋源流思想平均点10.7点/配点18.0点

 倫理からの出題。6つの大問の中で最も得点率が低く、難しかったようだ。日本の思想については、問3(江戸時代の思想家についての設問)や問5(国学者についての設問)、問6(柳宗悦についての設問)のように登場人物が広範にわたる出題傾向が続いている。

第3問

'16年 西洋の近現代思想・源流思想平均点11.6点/配点18.0点
'17年 西洋の近現代思想・源流思想平均点11.3点/配点18.0点

 倫理からの出題。6つの大問の中で2番目に得点率が低かった。問5(デューイについての設問)では、思想用語のみならず著作名も問われた。問6(現象学者についての設問)は、受験生の学習が行き届きにくい領域の知識ということもあり、やや難しい。

第4問

'16年 近代国家の変容平均点14.2点/配点22.0点
'17年 民法とその変遷平均点17.0点/配点22.0点

 政治・経済からの出題。2016年に比べ、第4問の得点率は顕著に上がった。問1(空欄補充型の設問)は、本文の趣旨を読み取る必要がある。問2(市場についての設問)は、やや踏み込んだ知識まで学習していないと対応できないことから、難度は高い。

第5問

'16年 民族紛争と人権平均点10.5点/配点14.0点
'17年 民主政治の成立と変遷平均点11.1点/配点14.0点

 政治・経済からの出題。6つの大問の中で最も得点率が高かった。問3(憲法改正手続に関する設問)や問5(地方自治についての設問)のように基本的な法制度の知識を問うものが多く、受験生にとって比較的取り組みやすい大問であったと考えられる。

第6問

'16年 市場の役割と政府の役割平均点10.0点/配点14.0点
'17年 通貨制度の変化平均点9.4点/配点14.0点

 政治・経済からの出題。問3(公債依存度と基礎的財政収支についての設問)は、公式(計算式)の知識を必要とする。問4(欧州での出来事についての設問)のように、歴史的な出来事の順番を問う設問は、苦手意識をもつ受験生が多く、正答率も低くなりやすい。


センター試験新傾向

・著作名を選ぶ設問と出来事の順番を考えさせる設問が復活した

・雪舟、ピカソ、伊波普猷など登場人物がより広範になりつつある

・公式(計算式)の知識を必要とする設問が復活した

この記事は「螢雪時代(2017年5月号)」より転載いたしました。

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