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センター試験【現代社会】 出題傾向分析&“2018年”攻略対策

  • [主要19科目]センター試験 出題傾向分析&“2018年”攻略対策!
  • 河合塾/金城 透 先生

センター試験の対策について考えるのはまだ早いと思っている受験生は考えを改めたほうがいい。
国公立大志願者にも私立大受験を想定している人にも、個別試験や大学独自入試に勝るとも劣らない位置を占めるセンター試験。
センター対策の成功・不成功が志望校の合否に直結するのだ。
2017年のセンター試験で特徴的だった科目別出題傾向の分析と、2018年に向けた対策及び攻略への重要ポイントを解説する。
さあ、高得点獲得へ向けた取り組みに今すぐ着手しよう。

主流の知識問題は教科書、
社会情勢は資料集・報道で学ぼう

2017年センター試験出題分析

 出題傾向に大きな変化は見られなかった。「現代社会」の出題傾向としては次のことが指摘できる。①各分野からまんべんなく出題され、出題分野・配点ウェイトに偏りがないこと。②教科書で取り上げられている制度や法令、歴史、社会の動向に関する知識問題が主流を占めていること。このタイプの設問では、近年、主要語句の定義について正誤の判定を求めるものが多く見られる。③数は少ないものの、社会的関心を呼んだ出来事を取り上げた時事的問題が出題されること。④図表問題と「調べ学習」に関する出題が定番であること。図表問題では、組合せ問題という新形式を採用したものが出題された。⑤青年期、環境問題を取り上げた問題が必ず出されること。

2018年センター攻略重要ポイント&対策法

重要ポイント
歴史的・制度的知識を問う
設問が主流を占めている

対策
教科書で知識の習得、
過去問で応用力の強化を図る

 新聞を読んでいれば高得点が狙えるという考えは捨てよう。センター試験では、「現代社会」を構成する「現代社会の諸課題」「倫理」「政治」「経済」「国際」の各分野からまんべんなく出題される。いずれの分野も、教科書で取り上げられている事柄についての知識を基に正誤の判定を求める設問が中心となっている。そのため、センター試験攻略の第一歩は、教科書に記載されている基本事項を確実につかむことである。しかし、設問の中には、教科書では十分に説明されていない事柄を問うものもある。こうした問題に対応するためには、資料集・用語集の活用と過去問演習が不可欠である。資料集・用語集で知識を拡充し、過去問演習で応用力を高めよう。

重要ポイント
経済原理に関わる問題では
応用力・推論能力が問われる

対策
経済分野の難問は、類題を
数多く解くことが攻略の近道

 経済の原理的な理解を必要とする問題では、正答率が低くなる傾向にある。国民経済分野では市場機構・国民所得・物価問題、国際経済分野では外国為替・比較生産費説に関し、そうしたタイプの問題が出されてきた。2017年では、このタイプの問題は出されなかったが、2018年は出題されるかもしれない。そうした問題に遭遇したときに慌てずに済むように、対応力をつけておこう。そのためには、教科書学習だけでは十分とは言えない。過去問から類題を選んで、複数問、解いていこう。類題が少ない場合、センター試験の「政治・経済」の過去問を利用するとよい。類題を数多くこなすことによって、どんな問題にも対処できる力をつけることができる。

重要ポイント
時事問題や社会事象を
取り上げた設問が出される

対策
新聞・テレビの報道に関心を持ち
情報力を高める

 出題分野が重なる面の多い「政治・経済」に比べると、「現代社会」では、時事的動向・社会事象を取り上げた設問が目立つ。2017年では、2015年に登録された世界文化遺産や2016年2月に署名されたTPPが取り上げられた。ここには、現代社会の動向についての関心度を試そうとするセンター試験出題者側の意図があると思われる。「現代社会」という科目の性質上、現代社会の動向についての関心度を試す設問は、今後も出されるであろう。こうした問題に対しては、マスメディアの報道から情報を仕入れることが唯一の対策となる。日ごろから関心を持って報道に接し、話題を呼んだ出来事については、メモを取る習慣をつけるとよいであろう。


大問別平均点

*「大問別平均点」は旺文社の集計による数値

第1問

'16年 現代と幸福平均点13.9点/配点22.0点
'17年 個人と自然・社会との関わり平均点15.4点/配点22.0点

 「現代社会」のさまざまな分野から出題される総合的な問題構成。ここ数年見られなかった内容合致問題が出題された。また、正解の選択肢ではないが、2016年2月に行われたTPPへの署名を取り上げた時事問題が出題された。

第2問

'16年 現代の大衆社会における諸課題平均点9.7点/配点14.0点
'17年 民主社会における人々の政治への関わりあい方平均点8.5点/配点14.0点

 政治思想を含めた政治分野からの出題。古代と近代の政治思想を取り上げた問2は、プラトンやアリストテレスについてのやや踏み込んだ知識が問われており、難問であった。そのほかは、政治分野に関する知識を問うオーソドックスな問題であった。

第3問

'16年 環境問題と政府の役割平均点15.3点/配点22.0点
'17年 企業と日本経済の動向平均点13.8点/配点22.0点

 国民経済を中心に社会保障問題を含む経済分野からの出題。問2では自己資本・他人資本という「現代社会」ではあまり取り上げられない難度の高い水準の知識が問われた。問3でも、1990年代の金融行政に関するやや細かな知識が問われた。

第4問

'16年 経済指標と日本経済の動向平均点7.1点/配点14.0点
'17年 歴史的建造物と景観の保全平均点8.0点/配点14.0点

 現代社会の諸課題や政治分野からの出題。問1では2014年・15年に登録されて話題となった世界文化遺産登録が取り上げられ、報道に対する関心度が問われた。この設問はやや難の水準であった。また、問3は推論能力を問うというタイプの設問であった。

第5問

'16年 青年期と青年を取り巻く社会・経済状況平均点7.2点/配点14.0点
'17年 貧困問題と人権平均点9.8点/配点14.0点

 国際分野からの出題。問2では、国民の幸福度が高いことで話題となったブータンで用いられている指標の「国民総幸福(量)」が取り上げられた。問4では、概念内容の理解が問われているが、この種の定義問題が、近年、数多く出題されている。

第6問

'16年 グローバル化した現代社会平均点7.5点/配点14.0点
'17年 グローバル化の進む現代社会平均点8.0点/配点14.0点

 国民経済を中心に労働問題も含む経済分野からの出題。問1では、「現代社会」で2000年代以降、出題されてこなかったマルクスの「疎外」が取り上げられた。また、問2では裁量労働制をめぐる改正の動向が出題され、やや細かな知識が問われた。


センター試験新傾向

・主要語句の用語の定義についての理解を問う選択肢が数多く見られる

・社会的関心を呼んだ出来事が出題される

・内容合致問題が出題された

この記事は「螢雪時代(2017年5月号)」より転載いたしました。

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