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センター試験【地理B】 出題傾向分析&“2018年”攻略対策

  • [主要19科目]センター試験 出題傾向分析&“2018年”攻略対策!
  • 代々木ゼミナール/田村 誠 先生

センター試験の対策について考えるのはまだ早いと思っている受験生は考えを改めたほうがいい。
国公立大志願者にも私立大受験を想定している人にも、個別試験や大学独自入試に勝るとも劣らない位置を占めるセンター試験。
センター対策の成功・不成功が志望校の合否に直結するのだ。
2017年のセンター試験で特徴的だった科目別出題傾向の分析と、2018年に向けた対策及び攻略への重要ポイントを解説する。
さあ、高得点獲得へ向けた取り組みに今すぐ着手しよう。

出題構成が定番化しているので
過去問研究中心に攻略しよう !

2017年センター試験出題分析

 新課程1年目であった2016年と同様に、第1問は自然環境と自然災害、第2問は資源と産業、第3問は都市・村落と生活文化、第4問は世界地誌、第5問は比較地誌、第6問は地域調査をテーマとする出題となっており、第4問では中国、第5問ではスペインとドイツ、第6問では長崎県の壱岐島が取り上げられた。大問数とその構成が変化しなかっただけでなく、小問(解答)数も35のまま、内容も地理資料を多用して思考力を問う従来通りの出題が中心となっていて、特段の変化はなかった。しかし、難易度は2016年に続いて易化しており、平均点は2.2点上昇して62.3点になった。これは日本史Bよりも約3点高く、世界史Bよりも約3点低い値である。

2018年センター攻略重要ポイント&対策法

重要ポイント
6つの大問で取り上げられる
テーマが固定されている

対策
必出分野の攻略を中心に
対策を進めていく

 旧課程時代と同様に、新課程の出題になっても6つの大問それぞれで取り上げられるテーマが固定されている。したがって、教科書の第1章から順番に学習を進めるやり方をとってはいけない。センター対策に取り組む際には、まず最初に必出の「地形」「気候」「農林水産業」「鉱工業」「人口」「村落・都市」「地形図読図」「世界地誌」を攻略するとよい。特に「世界地誌」は要注意だ。旧課程時代には、この分野からの出題は第4問だけであった。しかし、現行課程では大きくウェイトが上昇して、第4問と第5問がこの分野からの出題になっている。学習が手薄な国・地域を残したまま試験に臨むことがないよう、できるだけ早期に「世界地誌」の攻略に着手しよう。

重要ポイント
知識以外に地理的な思考力・
リテラシーが求められる

対策
過去問を徹底研究して地理的な
思考力・リテラシーを習得する

 2017年の出題に見られた「自然災害の発生件数、被害額、被災者数を地域別に示したデータを使った問題」や「ある地域の火山防災マップを使った問題」をあげるまでもなく、多くの設問で知識だけでなく、地理的な思考力と地理資料を読み解くリテラシーが要求されている。高得点を獲得するためには、用語・地名・統計データなどを単に暗記するのではなく、過去問を7つのテーマ(「自然環境」「産業」「人口と村落・都市」「生活文化と民族・宗教」「現代世界の諸課題」「地域調査・地図とその利用」「世界地誌」)に分類し、各テーマごとに問題研究を徹底的に行って、知識の習得と地理的な思考力・リテラシーの習得を同時に進めることが必要だ。

重要ポイント
時事的な出来事・話題と
関連した問題が出題される

対策
新聞・ニュース番組等を活用した
地理学習にも留意する

 2017年の出題に見られた「中国各地の観測地点における冬季の大気中の硫黄酸化物濃度を示したデータを使った問題」や「牛肉のトレーサビリティ(生産履歴追跡)制度を取り上げた選択肢」、さらに近年の出題に見られた「ヨーロッパのいくつかの国における自国民と外国人の失業率に関する問題」といった時事的な出来事・話題と関連する出題が散見される。このため、これまでに出題された内容を攻略するだけでは心許ない。高得点獲得を確実化させるためには、あわせて新聞・雑誌やニュース番組等を活用した地理学習に取り組むことも必要だ。多種多様なメディアを活用して、シリア難民など時事的な出来事・話題についても理解を深めておこう。


大問別平均点

*「大問別平均点」は旺文社の集計による数値

第1問

'16年 世界の自然環境と自然災害平均点8.6点/配点17.0点
'17年 世界の自然環境と自然災害平均点11.6点/配点17.0点

 2017年は平均得点率70%弱と好調だった。本誌の予想通りの出題であったこと、基本的事項を問う設問が多かったこと、「火山防災マップを使った問題」のような初見の地理資料を使った設問の難易度が高くなかったことなどがその背景と思われる。

第2問

'16年 世界の工業平均点12.5点/配点17.0点
'17年 資源と産業平均点11.5点/配点17.0点

 農林水産業、資源・エネルギー、工業の各領域からバランスよく出題された。例年のように農牧業や鉱工業などの特定領域に偏った出題でなかったこと、基本的事項を問う設問が多かったこと、統計資料問題の難易度が高くなかったことで平均得点率70%弱と好調だった。

第3問

'16年 都市・村落と生活文化平均点12.0点/配点17.0点
'17年 都市・村落と生活文化平均点9.5点/配点15.0点

 配点がこれまでの17点から15点へ変化している。統計資料問題のウェイトが高かったが、平均得点率60%強と出来は良かった。問5で取り上げられた「老年人口1,000人当たりの養護老人ホーム定員数」は、センター試験らしい時事的かつ独創性に富んだ着眼である。

第4問

'16年 ヨーロッパの地誌平均点8.7点/配点17.0点
'17年 中国の地誌平均点9.7点/配点17.0点

 『螢雪時代』の予想通り、東アジアが取り上げられた。基本的事項を問う設問が多かったうえ、過去に出題されたものの類題も散見されたが、平均得点率60%弱と不振であった。世界地誌分野の攻略が手薄だったり、過去問研究が不十分だったことを示しているので留意したい。

第5問

'16年 インドと南アフリカ共和国の比較地誌 平均点8.0点/配点14.0点
'17年 スペインとドイツの比較地誌平均点7.5点/配点14.0点

 「人口規模上位20位までの都市の分布の状況を示したデータ」と「人口規模上位5都市における日系現地法人数を示したデータ」を使った問3のように独創性に富む出題が多かったことや、世界地誌分野の攻略の不十分な受験生が多かったことから最も不出来であった。

第6問

'16年 地域調査(岩手県北上市一帯) 平均点12.8点/配点18.0点
'17年 地域調査(壱岐島-長崎県壱岐市一帯) 平均点15.0点/配点20.0点

 配点がこれまでの18点から20点へ、また小問数がこれまでの6から7へ変化している。地形の特色、経年変化の状況、景観の特色、自然環境と人間生活の関係、産業の特色、地域調査方法などについての理解が問われた。平均得点率が70%を超え、最も好調であった。


センター試験新傾向

・6つの大問で取り上げられるテーマが固定化した

・比較地誌が定着し、世界地誌分野の比重が上昇した

・現行課程で重視される防災やGISに関する出題が必出化した

この記事は「螢雪時代(2017年5月号)」より転載いたしました。

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