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センター試験【日本史B】 出題傾向分析&“2018年”攻略対策

  • [主要19科目]センター試験 出題傾向分析&“2018年”攻略対策!
  • 代々木ゼミナール個別指導/菅野 祐孝 先生

センター試験の対策について考えるのはまだ早いと思っている受験生は考えを改めたほうがいい。
国公立大志願者にも私立大受験を想定している人にも、個別試験や大学独自入試に勝るとも劣らない位置を占めるセンター試験。
センター対策の成功・不成功が志望校の合否に直結するのだ。
2017年のセンター試験で特徴的だった科目別出題傾向の分析と、2018年に向けた対策及び攻略への重要ポイントを解説する。
さあ、高得点獲得へ向けた取り組みに今すぐ着手しよう。

過去問と同じ絵画が出題 !
図版&史料対策も忘れずに !

2017年センター試験出題分析

 大問6題、解答個数は36個、問題ごとの配点は2016年と同じであった。第1問のテーマ史は手紙文を用いた出題となった。出題形式では、正文選択・誤文選択・正文組合せ・正誤組合せなどの正誤問題が中心であるが、2017年は年代整序問題が増加した。また地図・写真・統計表など視覚資料を用いた問題も定番となっているほか、史料読解問題も定着した。図版では石見大森銀山と新潟の位置を地図から選ばせる問題、近世の文化史では菱川師宣の「見返り美人図」と尾形光琳の「八橋蒔絵螺鈿硯箱」の写真、近代史では米の生産に関する統計表が出題された。分野別では政治史からの出題が圧倒的に多く、社会・経済史と外交史、文化史がほぼ同じ分量であった。

2018年センター攻略重要ポイント&対策法

重要ポイント
地図を提示して位置を問う問題や
文化財の写真は今後も出題される

対策
地名や旧国名が出てきたら、
そのつど場所を地図で確認する

 センター試験では視覚資料を使った問題も必ず出題されている。地図では原始時代の遺跡、東北地方の城柵、戦乱発生地、鉱山や港湾、特産品の産地、中国・朝鮮・東南アジアの主要都市、寺社の位置などを地図中から選ばせる問題が多いので、地名が出てきたらそのつど場所を確認することが大切だ。また「一遍上人絵伝」などの写真は何度も出題されているが、寺社建築や仏像彫刻など一部の文化財については著作権の関係で出題が厳しいものも多くなった。しかしまったく出題されなくなったわけではなく、同じ写真でも繰り返し出題されているものもあるので、図版集でのチェックは欠かせない。2017年の「見返り美人図」は1993年と2005年にも出題されている。

重要ポイント
史料文を読ませて内容的に正しい
ものを選ばせる問題も定着した

対策
教科書に載っている史料は
確実に解読できるようにしておく

 史料問題は、ほとんどの教科書に載っている基本史料のほか、史料集にも載っていないような初見史料まで幅広く出題されている。とはいえ、すべての史料には必ず注がついているので、解読そのものに困ることはなく、初見史料でも内容が容易に読み取れるものがほとんどである。また、取り上げられる史料の数は3~6種類と年度によって大きな開きがあるのも特徴である。形式としては史料文中に複数の空欄を設け、そこにあてはまる語句を選ばせる組合せ問題や、史料文中に下線を引いてそれに関わる周辺知識を問う選択問題もあるが、近年では史料の内容に合致するかどうかを判別させる正誤問題が主流となりつつある。この傾向は2018年も変わらないとみてよい。

重要ポイント
1つのテーマに関する政治・経済・
外交・文化の混合問題が増えた

対策
教科書中心に歴史の流れと内容を
正しく理解する学習を重ねる

 センター試験の日本史問題の特徴の1つは、古代の政治史とか中世の外交史という形ではなく、第1問から第6問まで、それぞれの大問ごとに政治・経済・外交・文化などの混合問題が出題されるということである。特に第1問目には学習指導要領を反映させたテーマ史の問題が出題され、第5問には明治時代の事象に焦点を当てた問題、第6問目には近現代史に関わる特定のテーマを設け、そのリード文をもとに関連する周辺知識を問う混合問題が出題されている。それぞれの設問は基本的な知識で容易に解ける問題ばかりなので、教科書は本文だけではなく、欄外の注や地図・写真などの図版、西暦年代のチェックも含めて丹念に学習を積み重ねることが大切だ。


大問別平均点

*「大問別平均点」は旺文社の集計による数値

第1問

'16年 史料としての日記平均点12.0点/配点16.0点
'17年 海をめぐる日本史平均点9.2点/配点16.0点

 「海の見える旅」をテーマとした原始から現代までの混合問題。従来の会話形式でも日記スタイルでもない「手紙」という斬新な形式に工夫の跡がみられるが、設問の難易そのものはおおむね標準と言える。点差がつくとすれば問4の地図問題と問5の年代整序あたりか。

第2問

'16年 原始・古代の漆と香の文化平均点11.0点/配点16.0点
'17年 古代の思想・信仰と政治・社会 平均点10.1点/配点16.0点

 古代の思想・信仰を基軸とした混合問題。問2は「7世紀後半」という条件を読み落とさないこと。問3は全体的にハイレベルな知識が必要で、問4は西暦年代を覚えているかどうかで正答率に大きな差が出る。問6のXは「直営方式」という表記の正誤判断がやや難しい。

第3問

'16年 中世~近世初期の政治・社会・文化平均点12.2点/配点16.0点
'17年 中世の政治・社会・文化平均点10.5点/配点16.0点

 鎌倉~室町時代の混合問題。問1のYは「将軍の御所」が誤りであることに気づいてほしい。問2は初見史料だが、注がなくても読解は平易。問3は西暦年代ではなく時代名を考えて解けばよい。問6は選択肢の文章を丁寧に読まないとケアレスミスを起こしやすい。

第4問

'16年 近世の政治・社会・文化平均点12.9点/配点16.0点
'17年 近世の文化・政治・社会平均点11.8点/配点16.0点

 江戸時代の混合問題で、全問中最も得点率が高かった。問2は①②③がなぜ間違っているのか、江戸時代の社会・経済を正しく理解していないと正誤判定が難しい。問3の「見返り美人図」は3度目の出題である。問5の史料読解も容易だが、問6は年代を知らないと難しい。

第5問

'16年 明治期の地方制度平均点8.1点/配点12.0点
'17年 幕末から明治期の大坂(大阪)平均点7.7点/配点12.0点

 第5問は例年、明治時代から出題されており、2017年は幕末以降の大坂(大阪)がテーマとなった。問1の将軍名は容易だが、天皇名で迷うかもしれない。問3は①②④がなぜ該当しないのか吟味が必要。問2と問4は教科書レベルの標準問題なので失点は厳しいだろう。

第6問

'16年 日本とオリンピックのかかわり平均点15.1点/配点24.0点
'17年 近現代の公園から見る歴史平均点15.6点/配点24.0点

 「近現代の公園」をテーマとした近現代史の混合問題である。問2は年代を知らなくても戦前・戦中・戦後という視点から容易に解ける。問4はやや細かい知識が必要。問5は③と④が歴史的に正しい文章だが、④は「明治期の」という条件に合致しない。問7はやや難しい。


センター試験新傾向

・寺院や彫刻など一部の写真は著作権問題で出題できなくなっている

・初見史料が増えたが、注を参考に解読できる容易なものが多い

・地図・写真・グラフ・絵図などの図版問題は今後も出題が続く

この記事は「螢雪時代(2017年5月号)」より転載いたしました。

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