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センター試験【生物】 出題傾向分析&“2018年”攻略対策

  • [主要19科目]センター試験 出題傾向分析&“2018年”攻略対策!
  • 駿台予備学校/大森 徹 先生

センター試験の対策について考えるのはまだ早いと思っている受験生は考えを改めたほうがいい。
国公立大志願者にも私立大受験を想定している人にも、個別試験や大学独自入試に勝るとも劣らない位置を占めるセンター試験。
センター対策の成功・不成功が志望校の合否に直結するのだ。
2017年のセンター試験で特徴的だった科目別出題傾向の分析と、2018年に向けた対策及び攻略への重要ポイントを解説する。
さあ、高得点獲得へ向けた取り組みに今すぐ着手しよう。

実験問題は素直な考察問題が多く
素早く選択肢を読解する演習を !

2017年センター試験出題分析

 知識問題の割合が約47%、考察問題の割合が約53%で、2016年に比べると若干考察問題の割合が減少した。しかも、考察問題はいずれも単純な考察で解ける問題で、素直な考察力が試された。複数の組み合わせで正しいものを選ぶ問題も、比較的単純な知識で正解できる問題であった。遺伝を必要とする問題は3年連続で出題された。選択問題の第6問はDNA複製、細胞小器官をテーマにした実験問題、第7問は、分類、行動からの知識問題であった。2016年は生物基礎の知識が必要な問題は出題されなかったが、2017年はホルモン、自律神経、窒素固定、遷移に関する問題が選択問題ではなく必須問題の中で出題された。

2018年センター攻略重要ポイント&対策法

重要ポイント
正確で確実な知識が
幅広く問われる

対策
ヤマをはらず、すべての単元を
手を抜かずに学習する

 当たり前のようだが、まじめな学習態度が最後にはものをいう。センター試験の生物では、偏った特定の単元だけからではなく、できるだけ幅広く、いろいろな知識を必要とするような出題がなされている。1つの大問が1つのテーマだけということはほとんどない。例えば光合成の場合でも、光合成のしくみだけで終わらせず、「光合成に必要なCO2は気孔から取り込まれる」⇒「気孔開閉のしくみは?」⇒「気孔開閉に関係する植物ホルモンは?」というように、単元を超えて関連する内容に発展させていく。したがって、教科書を1ページ目から順に学習するだけでなく、あちこちページをめくって、いろいろな単元にワープするような学習も効果的である。

重要ポイント
未知の実験やグラフが登場する
実験・考察問題が狙われる

対策
既知の実験を結果のみの
暗記で済ませないこと

 突然、どんな実験問題が出ても解けるような魔法の学習方法はない。日ごろから、いろいろな生命現象を学習する際、結果だけでなくその途中の過程を理解しながら学習していこう。教科書に載っている実験についても結果だけでなく、「何を目的とした実験で、どれが対照実験なのか?」などを考えながら学習しよう。基本的なグラフであっても、単に「見たことがある」ではなく、「どのような実験をしたからこのグラフが描けたのか」「縦軸や横軸は何で、どのような単位か」といったことにも注意を払って学習していくとよい。そのような積み重ねによって、本番で未知の新しい実験やグラフが登場しても、ちゃんとその場で考察し理解することができるのである。

重要ポイント
考察問題は単純だが
正確な判断力が求められる

対策
まとめノートの作成よりも
問題演習の訓練をする

 たとえ多くの知識を詰め込んでも、その知識をどのように使うのかの訓練ができていないと宝の持ち腐れである。得た知識を使える知識にするためには問題演習をするしかない。普通の基本~標準的な問題集を用意し、1つの単元を学習したらすぐに該当する問題を解いてみる。それにより「どこをどのように覚えておけばよいのか?」「どこでどの知識を使えばよいのか?」がわかると同時に、知識もより正確に確かなものになってくる。裏の裏まで読まないといけないような難問演習はセンター試験対策には百害あって一利なしである。変に深読みする癖がついてしまうと、簡単な問題でも解けなくなってしまう。センター試験では単純な考察問題しか出題されない。


大問別平均点

*「大問別平均点」は旺文社の集計による数値

第1問

'16年 酵素、細胞平均点13.2点/配点18.0点
'17年 タンパク質、遺伝子発現平均点14.1点/配点18.0点

 Aはタンパク質からの出題。問1はタンパク質の構造について、問2はホルモンの作用に関する問題で、生物基礎の知識も必要となる。Bは遺伝子発現からの出題だが、問3・問4は基本的な知識問題であった。問5は図を使った面白い考察問題であった。

第2問

'16年 動物の発生、植物の配偶子形成と受精・発生平均点12.6点/配点18.0点
'17年 動物の発生、植物の配偶子形成と胚乳の遺伝平均点12.6点/配点18.0点

 Aはイモリの発生からの出題で、問2・問3は眼の形成に関する実験問題。ES細胞をからめた近年に行われた実験の問題だが、素直に考察すれば正解できる。Bは植物の配偶子形成の知識問題と胚乳に関する遺伝。胚乳の核相が3nであることを理解していれば容易に解ける。

第3問

'16年 適刺激、神経系、耳、植物ホルモン、組織培養平均点15.4点/配点18.0点
'17年 神経系、光発芽種子平均点12.8点/配点18.0点

 Aは神経系からの出題で、問1は生物基礎で学ぶ神経系の構成の問題。問2は跳躍伝導に関する知識問題で、選択肢を丁寧に読む必要がある。問3は伝達に関する基本的な知識問題。Bは光発芽種子に関する実験問題だが、フィトクロムの可逆反応が理解できていれば容易に解ける。

第4問

'16年 標識再捕法、種内競争、被食者捕食者相互作用 平均点15.4点/配点18.0点
'17年 個体群の相互作用、生態系のバランス平均点16.0点/配点18.0点

 Aは個体群の相互作用からの出題。問1はハリガネムシの行動に関する実験問題で、普通に読めば解けるレベル。Bでは攪乱やいろいろな種間競争の例が問われた。問5は中規模攪乱説の問題で、選択肢は多いが、グラフの意味を理解していれば容易に解ける。

第5問

'16年 フィンチのくちばし、ヒトの進化平均点11.6点/配点18.0点
'17年 分類、地質時代、集団遺伝平均点12.3点/配点18.0点

 Aは進化・系統からの出題。問1で中生代の終わりの年代が問われた。ここまで覚えている人は少なかっただろう。逆に問2はまったく生物の知識がなくても解けるパズル的な問題。Bでは集団遺伝が出題されたが、単純な遺伝子頻度を求める問題と基本的な知識問題であった。

第6問(選択)

'16年 花芽形成、光合成(C4植物)、PCR法平均点6.2点/配点10.0点
'17年 DNA複製、密度勾配遠心法平均点8.0点/配点10.0点

 問1は基本的な半保存的複製の実験問題。問2は密度勾配遠心法と細胞小器官に関する実験問題。選択肢の文章がやや紛らわしかった。細胞小器官Aは核、Bはリソソーム、Cはミトコンドリアである。Dはペルキシソームだが、名称を知らなくても解ける。

第7問(選択)

'16年 ミツバチの社会、血縁度と進化平均点点/配点10.0点
'17年 分類、行動平均点点/配点10.0点

 問1は分類に関する基本的な知識問題。問2は行動に関する用語を問う基本的な知識問題。問3も分類の基準に関する基本的な知識問題だったので、分類を嫌がらずに学習していれば第7問を選択した方が確実に得点できただろう。


センター試験新傾向

・生物基礎の知識を使う問題が出題される

・遺伝と計算問題が必ず出題される

・単純であるが素早く解かないといけない考察問題が出題される

この記事は「螢雪時代(2017年5月号)」より転載いたしました。

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