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センター試験【化学】 出題傾向分析&“2018年”攻略対策

  • [主要19科目]センター試験 出題傾向分析&“2018年”攻略対策!
  • 『螢雪時代』アドバイザー/庄司 憲仁 先生

センター試験の対策について考えるのはまだ早いと思っている受験生は考えを改めたほうがいい。
国公立大志願者にも私立大受験を想定している人にも、個別試験や大学独自入試に勝るとも劣らない位置を占めるセンター試験。
センター対策の成功・不成功が志望校の合否に直結するのだ。
2017年のセンター試験で特徴的だった科目別出題傾向の分析と、2018年に向けた対策及び攻略への重要ポイントを解説する。
さあ、高得点獲得へ向けた取り組みに今すぐ着手しよう。

過去最低の平均点となった反動で
易化が予想されるが油断は禁物

2017年センター試験出題分析

 2017年の平均点51.9は、1994年に記録した52.1を下回ってセンター試験始まって以来、最低の成績であった。思考力を要する問題が多く、戸惑った受験生が多かったことが原因として挙げられる。設問によっては、選択肢を容易に絞ることができるものもあったが、時間を要する計算問題や計算を必要とする問題が多く、これらにかなりの時間が費やされたものと思われる。マーク数がやや増加したが、大問数・全体の解答数や必要時間はおおむね例年通りであった。有機分野の配点が31から28にわずかに減少した。2016年同様、高分子化合物に関する必答問題のほかに、天然高分子化合物と合成高分子化合物とが選択問題として設定された。

2018年センター攻略重要ポイント&対策法

重要ポイント
化学結合・酸塩基・酸化還元など
化学基礎からの出題もある

対策
化学基礎も範囲と考えて、
十分な準備をしておく

 どの科目でも、基礎の上に現在の学習が成り立っている。「化学基礎」で中学既習やそれに準ずるものとして出題された問題もあったように、「化学」では「化学基礎」の内容が出題されるのは当然である。数は多くはないが、結晶の種類、結晶構造、化学結合、化学平衡と酸塩基、酸化還元と電池電気分解、など密接な関係のある分野については、両者を合わせて学習して対応できるようにしておく必要がある。いずれにしても、もう一度「化学基礎」の教科書を通読し、問題集から比較的難易度の高そうなものを選んで総復習をしておくとよいだろう。旧課程の問題集では、これらの分野が総合的に扱われていて学習しやすいので、それをを見付けて解くのがよい。

重要ポイント
図・グラフ問題、実験の原理図や
その装置の問題は必出である

対策
実験観察問題は題意の条件や図を
よく考察・思考してから解く

 グラフ問題では、縦軸・横軸の物理量の意味や目盛りの間隔をよく把握してから考えていく。2017年の第2問・問3のような問題では、どの値を利用するかが重要で、条件に合致していて計算しやすい値を見付けて進めたい。実験装置が登場する問題は、意外と得点率が低いようだが、日頃実際に扱っていないのであれば、資料集などをよく見て、それぞれの器具の役割や、なぜそうするのかを考えながら納得しておくとよい。可能であれば学校の先生にお願いして実際に触らせてもらおう。また、図中に示されている条件を正確に把握して考察することも重要である。いずれにしても先入観にとらわれずに、事実を突き止めるように考えることが大切だ。

重要ポイント
高分子の必答問題には
合成高分子も天然高分子も出る

対策
合成・天然高分子の両分野を
区別せずに学習するのが基本

 2016年から、高分子化合物の必答問題として、合成高分子化合物と天然高分子化合物が合わせて出題されるようになった。2017年は合成高分子化合物にやや偏っていたので天然高分子化合物を主体に学習した受験生にとってはやや不利だったかも知れない。しかしながら、そもそもこの分野は選択学習の分野ではなく、「化学」を学習するのであれば両方とも身につけるべき学習事項なのである。2017年も共通問題の他に選択問題が設けられたが、次回はすべて必答問題となる可能性もある。したがって、合成高分子化合物と天然高分子化合物は基本として全体を学習し、その上で一方を選択して力を入れて学習するという方法を取るべきであろう。


大問別平均点

*「大問別平均点」は旺文社の集計による数値

第1問

'16年 物質の状態平均点16.9点/配点23.0点
'17年 物質の状態平均点15.8点/配点24.0点

 問2は2016年同様の面心立方格子に関する連続出題だが頻出問題。問3の熱運動は化学基礎の新範囲であり、センターではめずらしい。問4の状態図に関してもじっくり考察を要する問題。問5は2016年の類似問題で、水の蒸気圧を正しく考慮する必要がある。

第2問

'16年 物質の変化平均点12.6点/配点23.0点
'17年 物質の変化平均点11.6点/配点24.0点

 問3は過酸化水素と酸素の量的関係を正しく扱った上で、グラフの読み取りに注意を要する問題。問4では緩衝液の性質を十分に理解している必要があった。問6は化学基礎の範囲の酸化還元の量的関係の問題で、毎年出題されている。

第3問

'16年 無機物質平均点12.6点/配点23.0点
'17年 無機物質平均点13.6点/配点24.0点

 問1は「化学と人間生活」に類する出題で、化学全般の知識を要する設問であった。問2の自動車の排気ガス浄化触媒は、知識的に無理があったようだ。問6は化学基礎の範囲のイオン化傾向と電池の問題で、実験装置をよく観察する必要がある。

第4問

'16年 有機化合物平均点9.2点/配点19.0点
'17年 有機化合物平均点9.9点/配点19.0点

 問3はベンゼン誘導体に関する内容で、難しくはないそれぞれの物質名を配点1点で答えるというめずらしい形式。問4は置換される塩素原子の数が未定なところがやや難であり、新傾向と言えよう。

第5問

'16年 高分子化合物平均点3.9点/配点6.0点
'17年 高分子化合物平均点2.7点/配点4.0点

 2016年と同様に、必答問題として合成高分子化合物と天然高分子化合物の基本的な性質が問われた。問1の合成高分子化合物に関する設問で、問2の半分も合成高分子化合物由来であり、天然高分子化合物からの出題は選択肢2つ分しかなく、偏った出題形式であった。

第6問(選択)

'16年 合成高分子化合物平均点3.5点/配点6.0点
'17年 合成高分子化合物平均点3.3点/配点5.0点

 問1はよくある頻出問題、問2も比較的容易な計算問題であった。 2017年は第6問を選択した受験生の方が多少有利だったようだ。

第7問(選択)

'16年 天然高分子化合物平均点3.2点/配点6.0点
'17年 天然高分子化合物平均点3.0点/配点5.0点

 問1はアミノ酸の酸性・中性・塩基性を正しく判断した後、電気泳動 の知識に結びつけるところが難しかったようだ。


センター試験新傾向

・よく知られている水ではなく、二酸化炭素の状態図に関する問題

・電流の向きからイオン化傾向を決めて金属の種類を決定する問題

この記事は「螢雪時代(2017年5月号)」より転載いたしました。

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