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センター試験【化学基礎】 出題傾向分析&“2018年”攻略対策

  • [主要19科目]センター試験 出題傾向分析&“2018年”攻略対策!
  • 『螢雪時代』アドバイザー/庄司 憲仁 先生

センター試験の対策について考えるのはまだ早いと思っている受験生は考えを改めたほうがいい。
国公立大志願者にも私立大受験を想定している人にも、個別試験や大学独自入試に勝るとも劣らない位置を占めるセンター試験。
センター対策の成功・不成功が志望校の合否に直結するのだ。
2017年のセンター試験で特徴的だった科目別出題傾向の分析と、2018年に向けた対策及び攻略への重要ポイントを解説する。
さあ、高得点獲得へ向けた取り組みに今すぐ着手しよう。

わずかに易化したが、
油断せず慎重に準備を重ねよう!

2017年センター試験出題分析

 2016年の平均点が異常に低かったことから、2017年では比較的解きやすい問題もあった。一方、やはり間違えやすい問題やかなりの思考力を要する解きにくい問題も依然として多かった。その結果、平均点も2016年とほぼ同様にかなり下がり、100点換算で2015年の76点から57点と25%減になってしまった。これは、中学ではよく行われるものの化学基礎での対応が困難なアンモニアの噴水実験への対応や、かつてのセンター化学にも出たような単分子膜の断面積とアボガドロ定数に関する高度な思考を要する問題、導きにくい酸化還元の反応式完成など、難問が散見されたからである。他にも平易とはいえない計算問題も原因になったようだ。

2018年センター攻略重要ポイント&対策法

重要ポイント
頻出する原子の構造・化学結合・
結晶の種類などの基本分野

対策
暗記カードを作成し、
問題演習と暗記を交互に繰り返す

 いくつかの難問もあったが、大部分はごく基本的な問題から構成されているので、原子と分子・純物質と混合物・原子の構造・電子配置・化学結合など、基本分野について、確実に正答が得られるように周到な準備をしておきたい。基本事項は、とかくおろそかにしがちだが、きちんと復習して確実なものにしないと、容易に得点できるはずの問題にも歯が立たなくなる。この分野は暗記事項が多いので、早目に暗記カードを作成し、手を動かし、書くことによって用語やその意味・使い方を確認し、反復暗記で確実なものにしていこう。その後、空欄補充問題を解き、未完了の部分を抜き出して覚え直すことにより、穴のない完璧な状態へもっていくようにする。

重要ポイント
未出題の新学習事項の熱運動・
絶対温度などの項目にも要注意

対策
難しくはないので、類似分野の
延長として学習すればよい

 現行課程で化学基礎に新しく加わった学習項目である、拡散・熱運動・絶対温度などのうち、拡散と絶対温度がまだ出題されていない。2015年と2016年には「物質の三態」に関する出題があったことから、熱運動に視点を置いた問題や、絶対温度の関係式を用いる問題など、三態変化に密接に関係する事項が再び出題される可能性が高い。これらの対策としては、やはりこの分野も暗記事項が多いので、問題演習と暗記とを交互に行って知識量を高めていきたい。また、併せて頻出事項である物質量や化学反応の量的関係に関する計算問題の演習も交互に行い学習に変化を持たせれば、飽きが来ないで、次々に問題に挑戦することができるだろう。

重要ポイント
実験・酸塩基・酸化還元などの
本質的な理解を試す問題に要注意

対策
過去問から類似問題を探し、
理解することを念頭に演習する

 2017年では、「中和滴定の指示薬の色の変化に関する出題」「普通の方法では解きにくい酸化還元の化学反応式を求める問題」「アンモニアの性質を十分に理解していないと答えられない問題」など、設問の方法として新傾向と言ってもよいものがいくつか見られた。いずれもある意味では良問であり、やはり物事の本質を理解していないと対応できない問題である。対策としては「理解」を念頭に置きながら、学習を進める必要があろう。2017年のグラフ問題は一般的な出題方法であった。酸塩基・酸化還元・量的関係に関するグラフ問題に関しては過去問が豊富にあるので、その中から比較的平易な問題を選んで、内容を十分に理解しながら演習を繰り返すとよい。


大問別平均点

*「大問別平均点」は旺文社の集計による数値

第1問

'16年 物質の構成と化学結合平均点15.9点/配点25.0点
'17年 物質の構成平均点18.6点/配点25.0点

 問6はやや難。その他は原子構造・化学結合に関する平易な問題であった。問6はアンモニアの噴水に関する実験を一度でも見るか実行していれば容易な問題であるが、そうでない場合は、既知の知識だけで考察するには難しかったであろう。中学の復習と言えよう。

第2問

'16年 物質の変化平均点14.2点/配点25.0点
'17年 物質の変化平均点13.3点/配点25.0点

 問2・問5・問6は化学基礎としては難問である。問2は教科書でも「参考」としていることもある内容で、一度学んでいないと難しい。問5は塩の水溶液の性質と量的関係が絡んでいるし、問6は、一般的な酸化還元反応の組み立て方では解きにくい問題であった。


センター試験新傾向

・中学の学習事項だが、化学基礎ではあえて学ばない内容の問題

・物質量を十分に理解していないと解けないアボガドロ定数の問題

・中和と酸塩基の価数と中和後の液性とが互いに絡んだ問題

この記事は「螢雪時代(2017年5月号)」より転載いたしました。

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