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センター試験【物理】 出題傾向分析&“2018年”攻略対策

  • [主要19科目]センター試験 出題傾向分析&“2018年”攻略対策!
  • 代々木ゼミナール/中川 雅夫 先生

センター試験の対策について考えるのはまだ早いと思っている受験生は考えを改めたほうがいい。
国公立大志願者にも私立大受験を想定している人にも、個別試験や大学独自入試に勝るとも劣らない位置を占めるセンター試験。
センター対策の成功・不成功が志望校の合否に直結するのだ。
2017年のセンター試験で特徴的だった科目別出題傾向の分析と、2018年に向けた対策及び攻略への重要ポイントを解説する。
さあ、高得点獲得へ向けた取り組みに今すぐ着手しよう。

選択問題が波動と原子に変わり
問題演習が効果的な出題が続く!

2017年センター試験出題分析

 第1問は小問集合、第2問は電磁気、第4問は力学という構成は従来通りであったが、第6問の原子との選択問題である第5問が熱から波動に変わり、第3問が波動だけから波動と熱に変わった。これにより、熱の問題が必答になった。形式的には組み合わせた答えを選ぶ問題の数が全体で11から6に減った。物理の全分野から出題されることは変わらないが、過去に見られた教科書にある知識に関する定性的な問題、実験に関する問題など、センター試験独特な問題は見られなかった。したがって、物理基礎の範囲も含めて標準レベルの問題集で丁寧に演習を積んでいれば取り組みやすく、学習の量と質が点に結びつきやすい出題であった。

2018年センター攻略重要ポイント&対策法

重要ポイント
小問集合や大問を分割して
確実な基礎力が問われる

対策
過去問を利用して
センター試験の問題に慣れておく

 センター試験の特徴として、1つの設定のもとに関連した問いを連続的に設けるのではなく、小問集合形式や大問を別の設定に分けて出題することがある。さらに、前問のミスが次の問いの結果に連動しないように、1題1題が独立するように配慮されている。そのため各問いは基本的であっても、次々に違う状況を考えていかなければならないので、素早く解こうとすると難しく感じる。対策としては、センター試験の過去問の演習を通じて、センター試験の出題方式に慣れておくことである。問題の流れに従って考える私立大や国公立大の入試問題との違いを意識して、その特徴を活かして考えるようになれば、安定して高得点が取れるようになる。

重要ポイント
一部は選択して解答するが
全範囲から偏りなく出題される

対策
各分野の特徴を活かした対策で
効率よく学習する

 センター試験の物理は、力学、熱力学、波動、電磁気、原子の5分野から出題され、各分野の中でも偏りはあまり見られない。したがって、全分野をしっかり学習しておくことが必要である。その際にすべての分野を同じように学習するのではなく、分野の特性を活かすことを考えよう。力学、波動は見慣れない設定や問い方で力を試される割合が高いので、じっくり考えながらできるだけ多くの問題にあたっておくとよい。しかし、電磁気と熱力学は問われる内容が典型的なものが多いので、典型問題を研究して問われる物理的ポイントを押さえることを心がけるとよい。また、原子は教科書レベルの知識と典型問題を押さえておけば満点も難しくない。

重要ポイント
単なる公式の活用ではなく
考えて解くことが求められる

対策
解法を覚えて解くのではなく
何をすべきか考えて解く練習を !

 2017年本試の問題は、2016年と同様で、センター試験独特な定性的な問題や実験問題は見られず、典型的な問題が中心であった。したがって、過去問演習以外にはセンター試験独特な学習法はあまり必要ではなく、問題を解いて理解を深めていくという正攻法の学習が効果を発揮する。具体的には、標準レベルの入試問題を集めた問題集で典型問題を中心に1題1題じっくり取り組み、考え方をマスターしていく。その際に、解法を単に暗記してしまっては対応できる問題が限られてしまうので、「なぜそうするのか」と考えながら問題の解き方を自分のものにしていけば、目新しい問題でも十分に対応できる力が身につき、高得点が狙える。


大問別平均点

*「大問別平均点」は旺文社の集計による数値

第1問

'16年 力学/電磁気/波動/熱平均点12.2点/配点20.0点
'17年 力学/電磁気/波動平均点17.8点/配点25.0点

 物理の全範囲から小問集合形式で出題され、基礎力が問われている。2016年の問5のように物理基礎の範囲からの出題も見られる。基礎力が問われているが、出題方法を工夫してあるので、扱われている事項のポイントを押さえていないと考えにくい問いも含まれる。

第2問

'16年 電磁気平均点14.8点/配点25.0点
'17年 電磁気平均点13.9点/配点20.0点

 電磁気に関してA、B2つのテーマの問題である。何が起きているかをしっかり理解し、その状況のポイントを押さえる力が求められている。特に、2017年Aの問1のようなグラフ選択は理解の差が現れやすい。各問題で扱われている「物理」は何かに注意したい。

第3問

'16年 波動平均点12.6点/配点20.0点
'17年 波動/熱平均点13.5点/配点20.0点

 2016年まで波動からA、B2つのテーマの問題が出されていたが、2017年はAが波動、Bが熱力学の問題となった。Aのくさび形空気層による干渉に関する問題、Bのp-Vグラフに関する問題ともに、問題演習をしっかりした受験生には取り組みやすい問題であった。

第4問

'16年 力学平均点13.8点/配点20.0点
'17年 力学平均点12.2点/配点20.0点

 力学に関してA、B2つのテーマで出題される。センター試験の力学の問題は、他分野の問題に比べて、最も私立大や国公立大の入試問題に近い。したがって、標準レベルの問題集を丁寧に仕上げるというオーソドックスな学習で高得点が得られるようになる。

第5問(選択)

'16年 熱平均点13.0点/配点15.0点
'17年 波動平均点9.9点/配点15.0点

 2016年までの熱力学から2017年は波動となったが、ドップラー効果に関して典型的な問いが並んでいる。ただし、問3の動く反射壁による反射音の扱いなど、昨年の熱力学に比べれば、しっかりした基礎力が問われているので、やはり問題演習が効果的であった。

第6問(選択)

'16年 原子平均点12.0点/配点15.0点
'17年 原子平均点9.5点/配点15.0点

 原子からの出題は他の分野に比べて基本的である。教科書レベルの文章の穴埋めの問いや各現象で典型的な問いからなる。学習が遅れがちなこともあり、原子は敬遠しがちであるがひと通り学習できれば高得点が期待できる分野である。


センター試験新傾向

・確実な基礎力を試す、考えて解く問題が出される

・物理基礎だけで扱われている項目からも出題される

・原子との選択問題が熱力学から波動に変わった

この記事は「螢雪時代(2017年5月号)」より転載いたしました。

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