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センター試験【物理基礎】 出題傾向分析&“2018年”攻略対策

  • [主要19科目]センター試験 出題傾向分析&“2018年”攻略対策!
  • 代々木ゼミナール/中川 雅夫 先生

センター試験の対策について考えるのはまだ早いと思っている受験生は考えを改めたほうがいい。
国公立大志願者にも私立大受験を想定している人にも、個別試験や大学独自入試に勝るとも劣らない位置を占めるセンター試験。
センター対策の成功・不成功が志望校の合否に直結するのだ。
2017年のセンター試験で特徴的だった科目別出題傾向の分析と、2018年に向けた対策及び攻略への重要ポイントを解説する。
さあ、高得点獲得へ向けた取り組みに今すぐ着手しよう。

計算を要する問題が増加の傾向
問題を解き慣れておこう!

2017年センター試験出題分析

 例年通り、第1問は小問集合、第2問と第3問はA、B2つの異なるテーマからなる形式で、物理基礎の全範囲から教科書の基本事項を問う問題が出題された。文字計算、数値計算の結果を選択する問題のほか、答えの組み合わせを選ぶ問題や適当な図を選ぶ問題などセンター試験らしい出題形式であったが、内容的にはエネルギーの単位J(ジュール)を基本単位の組み合わせで表す、短絡された回路など受験生の盲点になりやすい問題も見られた。身近な現象をテーマにした問題が中心で、エネルギーに関する設問の割合が高いのは例年通りである。なお、2015年の小問集合で見られた原子力発電に関する問題が2017年は第1問の問1で見られた。

2018年センター攻略重要ポイント&対策法

重要ポイント
物理基礎の全範囲から
基礎力を問う問題が出題される

対策
簡単で短い問題から始めて
解く作業に早めに慣れる

 物理基礎の全範囲からの幅広い出題が続くと予想される。また、問題のレベルも教科書の基本事項が身についているかどうかを試す、現在のレベルが維持されると思われる。したがって、問題文が短くて易しい基本問題を解くことから始めて、「物理の問題を解く作業」に慣れることを目指そう。慣れることが目標であるから、単に公式を活用するだけといった簡単な問題を使って、考えるというより反射神経的に作業をするという段階から始めるとよい。教科書レベルの基本事項を、理解してから問題を解くのではなく、問題を解いて理解していくのである。慣れてきたら問題のレベルを少しずつアップさせて問題演習を続けていけば、理解は次第に深まっていく。

重要ポイント
公式を活用するだけではなく
考える力を試す問題もある

対策
式を日本語で表現し
自分で考えられるようにする

 式を使うことに慣れてきたら、次の段階に進むとよい。「式を考えて使う」段階である。センター試験では、問題で設定された状況を理解し、それを基に考えて式を使う力も試される。考えて使うためには、式を文字として認識するだけではなく日本語で表してみるとよい。例えば、等加速度運動の速度の式v=v0+atの場合、「加速度aということは単位時間にaずつ速くなる」のだから「時間tではatだけ速くなる」、よって「時間t後の速度vは初めの速度v0からatだけ変化する」と日本語にしてみる。そうすると、使い方が自然に浮かんでくるようになる。式を丸暗記して覚えるのではなく、わかる言葉で理解しておくと応用が利く。

重要ポイント
日常生活や社会に関連した
事項に関する問題が出される

対策
学習した物理を日常生活の
どこで使えるか常に意識する

 物理基礎で学ぶ内容は、日常生活とかけ離れたものではないので、学習した内容でどのようなことが説明できるのか常に関心を持ってほしい。確かに、物理では複雑な現実の現象をそのままでは扱えないので、理想化した状態を考える。例えば、「空気抵抗は考えない」などである。しかし、多くの現象では空気の影響はあまり大きくないので、無視して考えても運動について十分な予測ができる。物理がどのように活用できるかを考えながら学習を進めていけば、センター試験で問われる内容に十分対応できる力が身につく。同じ物理的知識でも、常に使うことを意識して学習したかどうかで、活用できる範囲が大きく異なるものである。


大問別平均点

*「大問別平均点」は旺文社の集計による数値

第1問

'16年 運動とエネルギー/エネルギーとその利用/熱/波/電気平均点14.6点/配点20.0点
'17年 エネルギーとその利用/運動とエネルギー/電気/波/熱平均点14.7点/配点20.0点

 物理基礎の全範囲から小問集合形式で出題され、基礎力が問われている。答えの組み合わせを選ぶ問題、適当な図の選択などさまざまな出題形式で物理の基礎力が試される。教科書の内容を覚えただけではなく、使える形で身についていることが求められている。

第2問

'16年 波/電気平均点10.8点/配点15.0点
'17年 波/電気平均点8.2点/配点15.0点

 Aが波の分野、Bが電気の分野からの問題で、各2設問ずつである。波動は基本事項に関する標準問題であるが、電気は組立単位に関する問題、一部が短絡された回路の問題であり、受験生が準備不足になりやすい内容である。

第3問

'16年 運動とエネルギー平均点11.6点/配点15.0点
'17年 運動とエネルギー平均点9.3点/配点15.0点

 運動とエネルギーの分野から2つのテーマがA、Bとして出題される。A、Bともに2設問である。問題演習により運動とエネルギーの各項目の重要事項を押さえておけば、解き方に迷うことはない。力の成分分けなど問題を解き慣れておきたい。


センター試験新傾向

・組立単位、回路の短絡など盲点となりやすい問いが見られた

・小問集合形式で全範囲の幅広い基礎力を試す問題が出される

・日常生活や社会に関連した事柄が題材となっている

この記事は「螢雪時代(2017年5月号)」より転載いたしました。

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