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センター試験【数学Ⅱ・B】 出題傾向分析&“2018年”攻略対策

  • [主要19科目]センター試験 出題傾向分析&“2018年”攻略対策!
  • 河合塾/大竹 真一 先生
  • [2017/4/17]

センター試験の対策について考えるのはまだ早いと思っている受験生は考えを改めたほうがいい。
国公立大志願者にも私立大受験を想定している人にも、個別試験や大学独自入試に勝るとも劣らない位置を占めるセンター試験。
センター対策の成功・不成功が志望校の合否に直結するのだ。
2017年のセンター試験で特徴的だった科目別出題傾向の分析と、2018年に向けた対策及び攻略への重要ポイントを解説する。
さあ、高得点獲得へ向けた取り組みに今すぐ着手しよう。

分野の境界を越えた
融合問題で多様な学力を見る

2017年センター試験出題分析

 選択肢の中から解答方法を選ぶ問題形式などが、ここ数年で定着してきたが、内容的に目新しさを感じさせる問題も2016年あたりから見られ、これに加えて、出題内容にも大きな変化の兆しが感じられる。たとえば、これまでセンター試験といえば、1つの分野の出題が中心であったが、2017年には、「選択問題の数列において、対数を用いて数列を定める」「確率分布と統計的な推測において、平均を確率密度関数の積分で与える」というように、数学Bの中で数学Ⅱの分野の内容を含ませるなど、2分野にまたがる問題が目に付いた。これらはパターンにはまらない思考力、つまり多様な学力を見ようとする試みであり、傾向として注目すべきであろう。

2018年センター攻略重要ポイント&対策法

重要ポイント
学力を多面的に見ようとする
多様な出題の形が見られる

対策
型どおりの対策にとどまらず、
幅広く学力を確実なものにする

 近年は、用語の定義、関数のグラフ、2分野以上の融合問題など、多様な出題が見られる。このような出題に対しては、幅広く学力を確実なものにしていくことが必要である。これまでのセンター対策といえば、過去問やマーク式の問題集をやることが中心だったが、それに加えて、知識や公式を確実にしたり、学校での授業もセンターに意識的につなげたり、さらに、融合問題にも勉強の幅を広げるようにしてもらいたい。また、考える力を養うために、時には解けなかった問題はもちろん、解けた問題でも、例えば、「誘導があって解けたなら、どう考えればその誘導を自ら発見できるか」「その誘導以外の解法はないのか」など、時間をかけて研究することも効果的だ。

重要ポイント
センターと2次などの記述試験との
垣根は低くなりつつある

対策
センター試験は出題者の
考えに沿って解くことがポイント

 センター試験と国公立大の2次試験などの記述試験との垣根は、難易度だけでなくその内容も含めて、かなり低くなってきていると言えよう。ただし、センター試験では、公式の証明に近い内容が出題されるときも、マーク式という出題形式の制約から、いろいろな考え方のうちの1つに沿ったものになる。センター試験は単に解くだけではなく、この解く過程も誘導に従って求めていかねばならない。出題者の意図を読み取る(他人の考えを理解する)ことは、センター試験のようなマーク式では大切な数学の学力である。この問題はこう考えると楽だとかいうだけでなく、他人の考えを理解する力を養うことは重要なセンター試験の対策であると心得よう。

重要ポイント
問題量、計算量からみて、
時間的にかなり厳しい内容を含む

対策
過去問を1年分ずつ解きながら
時間を計って解く速さを養う

 数学の勉強としては、1問ずつゆっくりと解いていくほうが力が付きそうだが、これだけでは、センター試験のための勉強としては不十分である。まずは、最近の問題を1年分、時間を計って解いてみよう。時間が厳しいことが実感できるはずだ。そして、時間が足りなくてできなかった問題があれば、続けて解いてみよう。そのうえで解答を照合し、わからないところ、間違ったところに時間をかけながらチェックしよう。対策のポイントは、時間が厳しいことを意識して解くか、意識しないで解くかで、解答時間が異なってくることを知ることである。学校の勉強も含めて、普段から時間を意識することで時間感覚が身につき、考える速度が確実に早くなるはずだ。


大問別平均点

*「大問別平均点」は旺文社の集計による数値

第1問

'16年〔1〕指数関数・対数関数〔2〕三角関数平均点15.7点/配点30.0点
'17年〔1〕三角関数〔2〕指数関数・対数関数平均点17.3点/配点30.0点

 〔1〕は三角関数を含む方程式。2倍角の公式のほか、2次方程式の解と係数の関係を用いる。〔2〕は対数関数のグラフを考える。線分の内分点を求め、さらに座標の近似値を求める。常用対数の値が与えられており、底の変換公式を用いて計算を行う。

第2問

'16年 微分法・積分法/面積の最大平均点17.5点/配点30.0点
'17年 微分法・積分法/接線、面積、増減・極値平均点18.5点/配点30.0点

 放物線の接線、三角形の面積の最大値、放物線と直線で囲まれた図形の面積の増減・極値を問う典型的な問題である。最後の設問は、増減を調べることにより、増減・極値の様子を選択肢の中から選ぶという形式である。適度な計算量で、比較的解きやすい問題である。

第3問(選択)

'16年 数列/群数列平均点7.6点/配点20.0点
'17年 数列/等比数列、対数、数列の和平均点11.4点/配点20.0点

 実数からなる等比数列の存在条件を2次方程式の判別式により求め、さらに対数を用いて定義された数列の和を求める。いずれも難しくはないのだが、選択問題の数列で、数学Ⅰの2次方程式、数学Ⅱの対数関数が用いられる分野横断型の目新しい問題である。

第4問(選択)

'16年 空間ベクトル/内積、三角形の面積平均点10.8点/配点20.0点
'17年 平面ベクトル/正六角形の頂点、直線の交点平均点7.9点/配点20.0点

 平面上の正六角形に関して、ベクトルを用いて、頂点や直線の交点などをベクトルの成分計算を通して求める。最後に、ベクトルのなす角に関する設問がある。題意は取りやすく基本的な内容である。計算をうまくやる工夫は必要だが、やるべきことは典型的である。

第5問(選択)

'16年 確率分布と統計的な推測/期待値、分散、正規分布、推定平均点5.4点/配点20.0点
'17年 確率分布と統計的な推測/二項分布、正規分布、確率密度関数 平均点7.4点/配点20.0点

 二項分布に従う確率変数の平均・標準偏差に関する問題に続き、二項分布を正規分布で近似する。さらに、連続型確率変数Xについて、確率密度関数が与えられ、Xの平均を積分を用いて求める。順に、問題に沿って計算を進めていけば、さほど困難はない。


センター試験新傾向

・学力を多面的に見ようとする、多様な目新しい内容の出題が見られる

・国公立大2次試験の出題内容との垣根が低くなってきている

・選択問題の数学Bでは、数学Ⅰ、Ⅱの内容との融合もありうる

この記事は「螢雪時代(2017年5月号)」より転載いたしました。

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