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【倫理】出題レベルに変化はない

  • 狙え!完全攻略[主要15科目別]2017年 センター試験 出題予想!&高得点対策!
  • 河合塾/中川 雅博 先生
  • [2016/12/2]

限られた時間内で自らの得点力を最大限に伸ばすには、センター試験で出題される内容に焦点を絞った効果的な対策をたてなければならない。
ここではセンター試験を熟知する各科目のベテランの先生方に、2017年の出題がどのようになるかを徹底予想していただいた。
併せて、過去2~3年の出題分野一覧と2016年の新傾向、大問別平均点なども表示した。
高得点獲得の切り札として、これからの対策に活用してほしい。

【倫理】平均点の低空飛行は続くが、出題レベルに変化はない

2017年センター「倫理」出題予想!

《予想》4問の大問構成に変化はなく、難易度は昨年並み

《予想》各大問で短文補充・正誤・組み合わせ問題が各1問は出題される

《予想》組み合わせ問題は基本8択、資料文読解問題はやや易化する

 2016年も大問構成・マーク数・出題分野に大きな変化はなかったが、平均点は過去最低の51.84点。組み合わせ問題の増加、対策が疎かになりがちな項目の出題、読み取り問題の資料文が難解であったためである。2017年の資料文読み取り問題はもう少し取り組みやすくなるかもしれないが、近年の意欲的な出題傾向から考えて、全体の出題レベル等に大きな変化はないだろう。

[大問別]出題予想&対策

第1問 現代社会の諸課題と青年期

予想:現代の諸課題分野および現代思想からの意欲的な出題

 2016年にコミュニタリアニズム(共同体主義)が出題されたことを考えると、2017年は思想内容にまで踏み込んでデリダやリオタールなどのポスト構造主義者にも注目しておきたい。また、教科書に記載のある代理懐胎(ホストマザーとサロゲートマザーの区別)や、環境問題などに対して倫理的に重要な視点を提供している共有地の悲劇論(ハーディン)も確認しておこう。

対策:過去問演習を通じて、速読・即解の要領をつかむ

 近年の現代思想や現代社会論に関する設問は挑戦的である。「出題歴がないから、勉強しなくてもよい」などと考えず、既視感を高め本番で動揺しないために、模試で出題された現代思想や現代社会論を復習しておこう。加えて、統計や資料文読み取り問題の対策として、出題形式の確認、正誤判断のポイントの見つけ方や解答スピードのアップを目的とした過去問演習が必要。

第2問 源流思想

予想:古代ギリシアや諸子百家の組み合わせ問題が出題される

 第2問は、「倫理、政治・経済」への設問の転用(古代ギリシア・宗教・インド・中国思想から各1問)を前提とした出題になっている。そのため、比較思想史・宗教史的な設問が多くなる傾向がある。2016年はプラトンやアリストテレスを正面から問わず、宗教思想を含む西洋源流思想寄りの出題であったことも考え合わせ、2017年はプラトンのイデア論・哲人政治論やアリストテレスの形而上学・徳論・政治学、3つの短文を掲げた諸子百家についての組み合わせ問題、ユダヤ教・キリスト教・イスラーム教の律法・戒律についての組み合わせ問題の出題が予想される。

対策:瑣事に囚われず、頻出する基本的思想の理解を深める

 比較思想史・宗教史的な出題は、3つの短文を掲げた人名組み合わせ・正誤組み合わせの形で出題されやすい。この場合、選択肢は8つ。特に正誤組み合わせは6択の場合とは異なり、短文や選択肢の比較による解答も消去法による解答も通用しない。正確な知識が求められる。ただし、あまり細かい知識が問われることはない。過去問演習において間違った箇所を、必ず教科書にまで遡って、その説明を理解するようにしておけば対応できる。

第3問 日本思想

予想:江戸期の古学者や近・現代の仏教学者が狙われる

 第3問は、①鎌倉期までの仏教思想、②江戸期の儒学思想、③明治期の近代化をめぐる諸思想からの出題を基本とし(それぞれ設問数は2もしくは3)、日本思想を古代から現代まで問う。2016年の第3問は、神話がらみの設問がやや多く、資料文読み取り問題が難解であった。2017年は、①は道元と日?、さらには明恵などの旧仏教界の動き、②では伊藤仁斎などの古学や安藤昌益などの町人思想、③では明六社の同人や中江兆民、あるいは清沢満之や鈴木大拙など近・現代の仏教学者を確認しておこう。とりわけ清沢満之や鈴木大拙は、見落としがちな思想家なので要注意。

対策:一問一答集を有効に使って、多くの重要語を確認しておく

 第3問は、他の大問に比べて、選択肢にマイナーな思想が紛れ込んでいることが多い。しかし、マイナーな思想に関する正誤判断には、複雑な知識や思想の深い理解は必要ない。したがって、第3問は一問一答集を活用して、日本思想での必須の人物だけではなく、できる限り多くの思想家や思想に触れておくのが有効だ。著作が正解を導くヒントになることもあるから、著者と著作名を暗記するだけでなく、教科書レベルの概要を確認しておこう。

第4問 西洋思想

予想:ソシュールの言語論やフッサールの現象学が出る

 第1問の本文が社会制度や法制度をめぐる倫理的なテーマからのものが多く、ロールズやセンなど、いわゆる社会哲学者に分類される人々についての設問が多くなるのに対して、第4問は、合理論と経験論の認識論の違い、社会契約論、観念論と功利主義の道徳論の違いなどをテーマとした近代西洋哲学を問う出題となる。2017年は2016年に本格的に問われなかったデカルト、ベンサムとミル、プラグマティズムに特に注意しておきたい。また、昨今の言語学や現象学重視の傾向に照らして、ソシュールの言語論やフッサールの現象学なども確認しておこう。

対策:教科書の具体例を熟読して、思想内容や用語の理解を深める

 合理論と経験論における認識論、観念論と功利主義の道徳論、社会契約説、実存主義を唱えた思想家をめぐる出題が頻出。これらは、過去問演習を通じて十分に対策できる。他方、言語学や現象学は、教科書の記載は増えているものの本格的には出題されてはおらず、過去問演習だけでは十分には対応できない。安易な概説書などに頼ったり、用語だけを覚えようとしたりするのではなく、教科書の記述を熟読して理解を深めておこう。

◆センター試験の新傾向はこれ!
・曖昧な知識では正答できない組み合わせ問題が増えている
・教科書で記載の増えた現代思想が積極的に出題される
・本文・資料文・統計読み取り問題が配点の4分の1を占める

この記事は「螢雪時代(2016年12月号)」より転載いたしました。

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