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【国語】やや難化するが傾向は変わらず

  • 狙え!完全攻略[主要15科目別]2017年 センター試験 出題予想!&高得点対策!
  • 河合塾、武蔵予備校/鹿子島 康二 先生
  • [2016/11/18]

限られた時間内で自らの得点力を最大限に伸ばすには、センター試験で出題される内容に焦点を絞った効果的な対策をたてなければならない。
ここではセンター試験を熟知する各科目のベテランの先生方に、2017年の出題がどのようになるかを徹底予想していただいた。
併せて、過去2~3年の出題分野一覧と2016年の新傾向、大問別平均点なども表示した。
高得点獲得の切り札として、これからの対策に活用してほしい。

【国語】新テスト移行を見据えてやや難化するが傾向は変わらず

2017年センター「国語」出題予想!

《予想》本文・選択肢とも長文化の傾向は継続する

《予想》新テスト形式への移行を見据えてレベルはやや難化する

《予想》古文は和歌の出題を予想、文法問題は係助詞や格助詞か

 2016年の平均点は過去最低を記録した2014年より40ポイント程度上昇し、取り組みやすいものになった。2016年は新課程導入最初の入試であり、この試験が今後の指標を示すものと考えられるので、2017年での著しい難化は考えられない。ただし、一方で2020年から導入される「大学入学希望者学力評価テスト」はセンター試験よりも難しいものになる予定であり、今後はこのテストへの移行を考慮してセンター試験のレベルを徐々に引き上げることも念のために想定するべきだろう。したがって、2017年の試験は「やや難化」ということに予想され、傾向の大きな変化はないと思われる。

[大問別]出題予想&対策

第1問 評論的文章

予想:思考力・分析力・表現力を重視する設問が必出する

 2016年は、土井隆義『キャラ化する/される子どもたち』で、「です・ます」調の平易で読みやすい文章だった。問1の漢字、問2~4の内容説明・理由説明の設問は例年通り。問5は2015年に続き趣旨一致問題だが、加えて1995年以来の形式である例示の選択肢問題であった。問6は表現の特徴と論構成を各4択で問う形式で2年ぶり。3行選択肢が2問設けられている。2017年でも「表現意図・例示の選択肢・論構成」は出題されよう。これらは「思考力・分析力・表現力」を重視する2014年の問題作成部会の意向を反映する設問だからだ。また、内容もブログに掲げられるような柔らかい現代批評になるのではないか。ボリューム・難易度は2016年と同様だろう。

対策:表現意図・例示・論構成の設問攻略法を体得しておく

 「表現意図・例示・論構成」の3パターンがセンター評論の特徴的な設問だ。例年はこのうち2つ、2016年は3つとも出題された。これらは予想でも掲げたように「思考力・分析力・表現力」を重視する2014年の問題作成部会の意向に沿うものである以上、対策の中心に位置づけておく必要がある。実際に総計すると15~20点もの配点になり、高得点を獲得するために、ぜひとも攻略法を身につけておきたい。表現意図・例示の設問は表現と趣旨の関係を確認すること。論構成の設問は、これに加えて全体の展開を整理することが正しい解法だ。過去問には出題例が豊富にあるので、練習は過去問演習が一番。また近年、漢字の仕上がりが悪い人が目立つので、こちらも怠りなく。

第2問 文芸的文章

予想:超長文と3行選択肢、表現について出題される

 2016年の出典は佐多稲子『三等車』であったが141行におよぶ超長文で3行選択肢も3問出題されており、大変忙しく、4分野のうち唯一平均点がほとんど上昇しなかった。問1は語義問題、問2~5は心情説明(主人公×2、サブキャラクター×2)。列車に乗り合わせた若い家族のさまを主人公が描写するという内容だったので、全文を通しての心情推移を問う設問はなかった。問6は表現の特徴についての不一致問題で、例年の「表現と内容の特徴」と多少の異なりがあった。近年小説の長文化は目立っており、2017年も本文及び選択肢のボリュームが大きいものが出題されると予想される。また全文を通しての心情推移、象徴の説明などもテクストの内容に即して出題が想定される。

対策:イメージだけに頼らず論理的に選択肢を見極める

 小説の選択肢は本文から置換されており、非常に際どいものが多い。本文に近い文言を選ぶ、というだけでは正解できないので、文言に依存せず本文や選択肢をクリアにイメージすることが正解の大前提だ。だが、これだけでは引っかけを外しきれない。長大な3行選択肢や問6の表現の設問を見極めるには論理的な詰めも不可欠だ。読点ごとに選択肢を輪切りし、横並べにチェックする。チェックポイントは主語・目的語・述語の関係の破綻/前提・結果関係の破綻/修飾や条件と趣旨との関係の破綻/全否定・部分否定のすり替えなど。選択肢を2つ(3つ)まで絞れたら、横並べした項目同士をこれらのポイントについて確認する。過去問演習でこの作業に習熟しておきたい。

第3問 古文

予想:和歌交じりの擬古物語や随筆の出題が復活する

 2016年の出典は『今昔物語集』。和歌もなく非常に取り組みやすかったため、2015年より平均点は12ポイントも上昇した。問1は語義問題で例年通りだが短く平易。問3~5は内容説明問題、問6は前年に引き続き全文の内容説明だった。このうち問4は3行選択肢で、全文にまたがる内容を確認するものだった。大きな変化は問2の文法問題で、格助詞「の」の文法的説明を問うていた。これは初年度のセンター試験に出題されている。2017年はさすがにやや難しくするのではないだろうか。そのため、和歌が織り込まれた擬古物語や随筆の出題が復活すると考えられる。問1・問3~6の設問形式に変更はないだろうが、問2では引き続き助詞についての問題を念頭に置くべきである。

対策:文法は助詞まで準備、和歌も大意が取れるように

 2016年は、2014年の『源氏物語』夕霧巻のような難問から一転して標準的なレベルに落ち着いたため満点獲得者が数多く出た。なすべきことを準備すれば十分に満点は可能だ。まず300語くらいの古文単語と主語の推定を確認し、物語や随筆を最後まで狂いなく読める力を過去問でチェックする。傾向の変化した文法は、従来出題された敬意の方向・識別(「な・に・ぬ・ね・なり・なむ・らむ」など)・品詞の説明に加え、助詞まで範囲を拡大して準備しておきたい。特に注意するのは格助詞・係助詞・接続助詞・副助詞(「だに・すら・さへ」)だろうか。和歌の出題の復活も想定し、前後の文脈や上の句・下の句の構造から大意が取れるようにしておこう。

第4問 漢文

予想:語彙・文法についての設問の配点は7割以上になる

 2016年の出典は、盧文弨『抱経堂文集』で清代の随筆。長文化が著しい昨今のセンター試験において珍しく本文・設問とも短い。問1・問2は語義・字義問題。問3・5が解釈、問4が白文訓読の問題で、ここまでに34点が配されている。問6・7のみ内容の理解を問う設問だが、問7も傍線部に含まれた抑揚の句形の理解で解けるので、これも加味すると実に42点が語彙・文法の問題と言える。近年著しい語彙・文法の配点の増加が極限に達した感じであった。2017年もこの傾向は念頭に置くべきで、例年通り使役・疑問・反語などの重要句形や基本的な字義、構文や置字、再読・返読文字についての理解を問う問題に、大きな配点が割かれる可能性は高い。

対策:語彙・文法・構文を徹底的に仕上げること

 予想でも述べたように語彙・文法についての設問の配点が増加している。当然、対策はそれを主眼とすべきだ。句形のうち、疑問・反語・使役はほぼ毎年出題されており、短文ドリルを用いて念入りにマスターしておきたい。否定・受身・比較・比喩・抑揚も「出れば解ける」というところまで仕上げるべき。またここ2年は語彙が2問、20点ほど出題されている。基本的語彙も十分に復習しておくこと。白文訓読も出るとわかっているので、構文や置字についても十分にマスターしてほしい。こうした設問を長文読解の理解に基づいて解くのは遠回りであり時間のムダだ。知識を生かして短時間で解き、基礎点を固めるとともに忙しい試験時間をマネジメントしたい。

◆センター試験の新傾向はこれ!
・古典文法の出題傾向が変化し、範囲が助詞にまで拡大した
・漢文では語彙・文法問題の配点が7割を上回る
・難しくはないがボリュームがあるので忙しい試験になる

この記事は「螢雪時代(2016年12月号)」より転載いたしました。

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